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AI普及でできる新しい職種に就くには

2018年8月29日 (水) 投稿者: メディア技術コース

 人工知能(AI)が普及すると人間の仕事が奪われる、とよく言われます。確かにAIによって置き換えられる仕事はたくさんあるでしょう。しかし、AIが普及すれば今では想像もつかないような新しい職種がたくさん出現します。
 コンピュータが普及し始めるときも同じように人間の仕事が置き換えられると言われました。しかし現実には、消滅した職種よりもはるかに多くの種類の職業が生まれました。AIが普及しても同様のことが起こると考えます。
 職業人として重要なことは、AI普及で新しく生まれる職種に就くことのできる能力です。でも、新しい職種が何なのか、今はわかりません。では、何を準備すればよいのでしょうか。私は二つあると思います。一つは、AIを活用できる素養を身につけておくこと、もう一つは新しいことを1から勉強するというメタな(抽象レベルが一段高い)素養を身につけることです。今日はこのうち前者について、私の考えていることを紹介します。
 AIを活用できる素養は、ICT(情報通信技術)活用の素養が基礎になるはずです。AIというのは突然現れた技術ではなくICTがそのベース、というかICTの一分野そのものと言えるものです。
 将来AIで世の中が変わっても、消費者としてであればAIについて詳しい必要はありません。AIの知識などなくても消費者が利用しやすいようにサービス供給側がおぜん立てを整えるはずです。このおぜん立てが結構大変な仕事になります。
 消費者がPCやスマホを使うために、直感的なインターフェースとしてGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)が用意されます。実はこの使いやすいGUIを提供する側(Webデザイナーやプログラマー)は、たいへん複雑で入念な作業をする必要があるのです。
 AI活用の供給者になるためには、技術をある程度理解した上で、そのような複雑で入念な作業をできる能力が重要になると予想します。今やるべきことは、さまざまな優れたICTツールを使いこなす経験や、ツールを作ってみる経験だと考えます。
 東京工科大学メディア学部では、ICT活用の素養を身につけます。ゲーム制作、映像・CG制作、Web制作、広告制作、社会問題解決などでのICT適用を通じ、具体的な目標に向けてICTを活用するスキルとマインドを徹底的に身につけるカリキュラムになっています。
 AIの時代こそ、志の高い受験生の方にはメディア学部に来てほしいと思います。
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メディア学部 柿本正憲

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