「ADADA Japan 学術大会」で、サラウンド音響の認知に関する研究発表
2018年9月12日 (水) 投稿者: メディア技術コース
メディア学部の大淵です。
先日のブログ記事に続き、「ADADA Japan 学術大会」での研究発表をご紹介します。今回紹介するテーマは、矢島春香さんの「サラウンド音響と動画像のずれに対する許容度の検証」です。
サラウンド音響とは、聴く人の周囲に沢山のスピーカーを配置し、前後左右さまざまな方向から音が聞こえるようにする仕組みのことで、ホームシアターでも用いられる5.1チャンネルサラウンドなどが有名です。しかし、リビングルームなどでは正しい位置にスピーカーを置けないことも多く、そのため音の方向がずれてしまうこともあるかもしれません。そんなケースを思い浮かべて、「大丈夫なんだろうか?」と疑問を持ったところからこの研究が始まっています。とはいえスピーカーの位置を適当にしてしまっては正確な分析ができないので、代わりに信号処理を使って音の移動のタイミングを少しずつずらすということをやってみました。映像を見ながらサラウンド音響を聞くと、両者にずれがある場合には当然違和感が生じるわけですが、その違和感の生じ方が、映像の内容によって変わるというのが今回の実験結果です。
幸運なことに、今回の発表に対して、学会から「優秀ポスター発表賞」をいただくことができました。矢島さんは9月から大学院に進学する予定なので、この研究を更に発展させて、もっと素晴らしい成果を挙げられればと思います。
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