スランプはチャンス
2018年11月20日 (火) 投稿者: メディア社会コース
この時期、試験対策などの勉強の真っ最中のみなさんも多いと思います。
同じペースで勉強をしていたのに、急に理解や記憶が進まなくなるということがあります。それはいわゆるスランプかもしれません。
いま大学4年生は卒業研究の仕上げとして卒業論文を書いていますが、順調に執筆できていたところで、急に筆が進まなくなることがあるようです。
機械のように、一定のペースで動かせば一定のペースで製品ができる状況などは線形と呼ばれます。勉強を含めた、人間の活動は線形ではないのです。だからこそスランプになることがあるわけです。
研究者は、スランプであっても、しつこく考え、考え続けることをやめません。スランプ自体は、確かにいいことではないですし、気分も落ち込みますが、その後には、意外にもスムーズに研究が進むことが多いものです。
アーティストや作家はもちろん、科学技術の分野でもスランプの後に成果が出たという話は枚挙に暇がありません。
相対性理論に用いられる数学的形式をアインシュタイン以前に完成させていたと考えられる数学者のポアンカレもそうした経験を書き記しています。
スランプは、現在は、急に落ち込むという意味で使われていますが、語源的には、偶然に出会うという意味もあるようです。
スランプはチャンスなのかもしれません。無意識の部分が働いているのかもしれないのです。
スランプに対処する方法は、できるなら、積極的に休んでみたり、他のことをしてみたりすること、そういうことができなければ、スランプであることを認めて、スランプの前に勉強したことを復習してみるのがいいと思います。
そんなふうにやり過ごしたら、次の段階へ進んで、ぜひ大学に入ってきてください。
(メディ学部 小林克正)
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