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先端メディアゼミナールの学会発表

2018年11月18日 (日) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の寺澤です。

11月3日(土)に横浜市の慶應義塾大学矢上キャンパスでIEEE TOWERSのポスター発表会がありました。今年度前期に私の「先端メディアゼミナール」を履修した重田浩希君(3年)が発表を行いました。矢上キャンパスは理工学部と大学院があるエリアです。

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重田君の発表テーマは「インターネット上の文章からキーワードと行動の関係性を自動抽出するシステムの検討」です。皆さんも日常的にGoogleなどの検索エンジンを使って検索をしていると思います。その時には「検索ワード」を一つ以上指定しますが、調べる対象によっては何を検索ワードにしたらよいかわからない、あるいは思い出せないということはありませんか?そうすると、検索ができなくなってしまいます。重田君はそのような状況に対応する仕組みを研究しようとしており、そのための第一歩を授業の中で実装して今回発表しました。

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重田君が考えているのは、いわば「コト」検索です。普通、「水」を調べると、いろいろな説明が見つかります。これは「モノ」の検索です。これを逆に、たとえば、「コップに入れて飲むものは何?」のように検索した結果として「水」が出てくるようにしたいという話です(この例では水以外にも当てはまるものがたくさんありますが)。つまり、行動から、それに該当するものを検索します。今回はその手始めに、キーワード(モノ)と行動(コト)の関係をインターネット上のテキストから抽出するシステムを作りました。このシステムが、高い精度でこれらの関係を自動的に抽出できるようになれば、大量のテキストから効率よくモノとコトの対応関係のデータベースを作ることができ、ゴールに近づきます。

今回の手法では、まだまだ不十分な結果しか得られていないため、現在、改良を行っています。重田君は私の研究室に配属になったので、この続きを卒業研究のテーマにして最終ゴールを目指すために、現在、検討を重ねています。発表会には大学院生を中心として様々な分野の学生が多くの大学から発表に来ており、相互にポスターを囲んで議論が行われていました。重田君も議論の中からたくさんの指摘とヒントをもらうことができたと思います。次の成果に結びつけられるように研究を進め、また学会で発表したいと思います。

(メディア学部 寺澤卓也)

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