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メディア学部と英語と論文

2018年11月 8日 (木) 投稿者: media_staff

技術コースの羽田です.
私の研究室では,毎週1回,卒業研究などの進捗を報告するミーティングとは別に
英語の論文を紹介するゼミを行っています.
卒業論文などで参照される論文の多くは日本語で書かれた日本の学会のものが多いのですが,なぜ,英語の論文なのでしょうか?
それにはいくつか理由があります.
まず一つは英語の論文は読むのに時間がかかり,労力が非常に大きいことです.英語の論文といっても小さい文字の二段組で短くとも4ページ,多いものになると10ページ以上にもなりますから,読むだけで一苦労です.だからこそ,研究室メンバーの前で発表することで,皆のトータルな労力を減らすことができます.3日かけて読んだ論文を15分で話すわけですから,他のメンバーは15分で3日分の勉強をしたことになるわけです.これは皆で交代に勉強する価値があるというものです.
そして,もう一つの理由は,圧倒的に面白い論文というのは必ず英語で書かれている,ということです.
日本語はもちろん,中国語やフランス語で発表する学会もそれぞれの国にはあるはずです.とはいえ,世界中から参加者が集まる学会というのは,基本的に英語で書かれた論文を英語をつかって発表し,議論します.
そのため,世界最先端の論文は日本語などではなく,かならず英語で書かれることになるのです.そして世界最先端の論文というのは問題への着眼点も,それを解決するアイデアも,アイデアの実装も,なにもかもが良くできているものが多く,そういう論文を読むというのはとても楽しいものです.
メディアの勉強,プログラムやゲームの勉強と英語,というとなにか相容れないものがあるように感じるかもしれないのですが,実際に世界の最先端は英語でコミュニケーションされています.
今のメディア学部の学生も,これからメディア学部にやってくる学生の皆さんも,プログラムや数学といった科目だけではなく,世界共通語である英語の大切さも感じてほしいと思っています.
(はだひさかず)

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