2018年度社会経済システム学会全国大会に参加して
2018年12月 7日 (金) 投稿者: メディア社会コース
さる10月27日(土)、28(日)、静岡大学浜松キャンパスで2018年度社会経済システム学会第37回全国大会が開催されました。会場となった静岡大学工学部は、その前身の浜松高等工業時代の1926年12月25日に、高柳健次郎博士が、世界初のブラウン管テレビ受像に成功したことで有名です(公益財団法人高柳健次郎財団ホームページより)。
当日の開催プログラムは下記の学会ホームページを参照してください。
http://jasess.jp/wp/wp-content/uploads/c-u/2018/dcbc05271616be073de342963a56cd8d.pdf
筆者は、分科会I「経済システム1」の座長を務めました。当日の報告は下記の2件でした。
累進課税制度とローレンツ曲線上の接線の傾きに関する一考察
経済複雑性指標に関する研究動向レビュー
上記報告は、いずれも経済指標に関するテーマです。指標化は、経済データを様々に加工し、数字の背後にある経済特性を明らかにしようとする手法です。
第一報告は、ローレンツ曲線および、これを基に指標化したジニ係数は、社会における所得や資産分配の不均一性(不平等性)を計測するもので、本学で筆者の担当する講義でも、実際に表計算ソフトで作成しながら紹介している項目です。第二報告では、現代経済社会を規定する重要な要因でありながら、直接計測することの難しい知識やノウハウを、ネットワーク手法を利用して評価した、先端的な研究動向をレビューしたものでした。
いずれの報告も若い研究者による意欲的なもので、会場における質疑でも、今後の研究に大きな示唆を与える有意義な議論が行われました。今後の経済社会における極めて重要な論点を扱ったテーマであり、今後の進展が期待されます。
(榊 俊吾)
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