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マンデルブロの犬

2018年12月29日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

コンテンツコースの加納です。

間もなく2019年を迎えようとしておりますが、日本の正月における風物詩、年賀状は書きましたでしょうか。

メールやメッセンジャーアプリの普及に伴い、若い人を中心に年賀状を書く人が減少しているようですが、やはり紙の年賀状のやり取りは楽しいものだと思います。

私は毎年、その年の干支と、数学・物理等の科学を組み合わせた年賀状を考えています。

2018年、戌年は、「マンデルブロ集合」の中から犬のように見える場所を探しました。マンデルブロ集合とは、以下の複素数列において n → ∞ としたときに、| Z_n | が発散しない複素数 c の集合のことです。

Texclip20181228162700_2

実際に、上記の条件を満たす複素数 c を複素平面上にプロットすると、以下のような模様が描かれます。

0

マンデルブロ集合は、拡大をしていくと類似の形が繰り返し出てくるフラクタル図形の一種としても有名です。私は2017年の12月に、この中から必死で犬に見える模様を探したというわけです。その結果、複素平面上の実部が約 0.3596794372431817、虚部が約 -0.6404544917279563、拡大率が約 32114848.6 周辺に、犬のように見える場所を見つけました。次の動画は、その場所まで拡大する様子をアニメーションにしたものです。

最終的な画面のコントラストを調整したものが、以下の画像になります。

Man

いかがでしょうか。左を向いている犬に見えなくもないと思います。ちなみに、この周辺を拡大縮小すると、同様の形状が繰り返し登場します。もし興味があれば、上記の座標情報を利用して、マンデルブロ集合の中に潜んでいる犬を観察してみて下さい。2019年、亥年の年賀状に盛り込んだ科学ネタは、新年を迎えた後に紹介いたします。それでは皆様、よいお年をお迎えください。

コンテンツコース: 加納

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