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「ProcessingによるCGとメディアアート」(講談社) が出版される

2018年12月11日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部メディアコンテンツコースのの近藤邦雄です.
「ProcessingによるCGとメディアアート」(講談社) が出版されました.
メディア学部では,演習や講義で,Processingを利用してプログラミング演習,CG制作の演習などを行っています.codeをダウンロードして実行できるために,学生の皆さんにはさまざまな講義や演習の理解を深めるために参考書として最適です.
本書の執筆者は,情報工学,芸術科学・芸術工学などを学び,現在,さまざまな大学でプログラミングやコンピュータグラフィックス,メディアアート・デザインなどの先端的な教育を行っている方です.メディア学部では,柿本教授,菊池教授,および,非常勤講師の田所先生,さらには,デザイン学部の松村教授が執筆をしています.本書の3部構成を理解したうえで,各章の執筆者が行っている講義や演習内容を分かりやすく簡潔にまとめていただきました.講師や演習で利用しているcodeを,本書のために見直し,コメントを入れて読者の理解を助けるように工夫しています.
大学生や高校生が論理的な思考を身につけ,プログラミング能力が向上し,メディアコンテンツ,デザイン・アート作品の制作に興味を持つだけでなく,この書籍をきっかけに世界に発信することができるような独創的なコンテンツができることを期待しています.

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本書の目次は次のようになっています.プログラミング基礎,CGとメディア処理,応用――Processingによる作品制作の3部で構成されています.
第1部 プログラミング基礎
  第1章 Processingの準備
  第2章 処理の流れと関数
  第3章 変数と配列
    第4章 条件分岐と繰り返し
    第5章 インタラクション処理の基本
    第6章 クラスとオブジェクト
第2部 CGとメディア処理
    第7章 図形描画
    第8章 色
    第9章 アニメーション
    第10章 インタラクション
    第11章 画像ビデオ処理
    第12章 サウンド
    第13章 3次元CG
第3部 応用――Processingによる作品制作
    第14章 Web(p5.js)
    第15章 ゲーム
    第16章 数理造形
    第17章 サウンドデザイン
    第18章 インタラクティブアート
序文の一部を次に紹介します.
本書『ProcessingによるCGとメディアアート』は,Processingを用いてコンピュータグラフィックスの基礎やメディア処理,さらには,メディアアート作品の制作を行うためのさまざまな事例を学習することができることを目的に編集した.Processingはオープンソースであり,MITメディアラボで開発された.プログラミングを初めて学習する学生,アートやデザインに興味のある学生の学習に使いやすい言語である.
本書の構成は,3部になっており,第1部はProcessingによってプログラミング基礎をまとめている.ここでは,情報技術の基礎としてプログラミングを学ぶときにも活用できるようになっている.第2部はCGとメディア処理として,CGの基礎とインタラクションやサウンドなどを扱い,さまざまなメディアコンテンツ制作技術,メディアアート制作技術の基本を解説している.第3部では,第2部の技術を用いて,Web,ゲーム,デザイン,サウンド,アートなどの作品制作の事例を取り上げている.
このように本書の内容は多岐にわたっており,講義や演習の目的や対象学生によって,さまざまな活用方法を考えることができる.プログラミング教育に本書を用いる場合は,第1章によってプログラミングの基礎を学びつつ,第2部のCG表現などを取り上げるとよりプログラミングの理解を深め興味を持つことができる.Processingを利用したコンピュータグラフィックス教育を行う場合,第1部のプログラミングは習得しているとして参考として活用し,第2部を中心に扱いながら,学部や学科の学習分野に合わせて第3部の事例を取り上げるということができる.このように教科書としてさまざまな活用ができる.
■近藤邦雄,田所淳 編:ProcessingによるCGとメディアアート,講談社,2018
大学院メディアサイエンス専攻 近藤邦雄

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