卒業研究に着手する新4年次生の皆さんへ
2019年3月27日 (水) 投稿者: メディア技術コース
新4年次生の皆さん、皆さんはこの4月から1年間、卒業研究に従事することになります。研究とは、という話になると長くなるので、今日は心がけについて話をします。
まず、主体性が重要だということを何よりも念頭においてください。自ら問題を見つけ出し、企画計画を立て、実行する経験をすることが卒研の主たる目的です。
つぎに、上位の目的をつねに意識してください。何か問題解決法を考えるときを含め、あらゆる局面で、今取り組んでいることに集中すると視野が狭くなりがちです。今やっていることの目的は何なのか、その目的はさらに何を目的にしているのか、それを忘れてしまうことがあります。すると、その取り組みが完成したときに実は目的を達成していなかった、という事態になります。まさか、と思うかもしれませんが、結構起こります。上位の目的をたどっていくと、卒研の場合の最上位の目的はもちろん「卒研合格」です。それより下の目的は自分で柔軟に設定可能だと思ってください。
ある目的を達成するための解決策は1つだけではないケースがほとんどです。正解は2つ以上、例えば5つぐらいあるのは普通のことです。正解が0、つまりない場合すらあります。その際には元の目的、つまり問題設定そのものを変更する必要があります。部分的な問題に関してゴールポストを動かしたり拡げたりすることは研究ではよくあることです。
成果は人にわかるように説明しましょう。研究成果を説明することは絶対に必要です。卒論の中身の文章や発表でのプレゼンテーションです。自分が行った専門的なことをそのまま説明するのではだめです。少なくともメディア学部の同じ学年の人たちの誰が聴いても大きな流れは理解できるように、言葉の意味(一般的な専門用語)や定義(自分の研究で使う特殊な用語)を明確にして説明してください。
以上のことはいずれも、社会に出て仕事をする上でもほとんど同じです。主体的でない仕事というのもありますが、メディア学部の卒業生に就いてもらうことを想定している職業はそうではなく、主体性をもって仕事を遂行する職業です。
最後に、卒研では、ぜひ学会やイベントでの対外発表を目標にしてください。学内だけで発表して合格しても、自分は本当に世の中で通用するのだろうか、という不安はぬぐえません。でも、学会などで成果が発表でき、学外の人からの反応や評価をもらうと、自分は外でも通用するという自信がつきます。卒業後も思い切って堂々と仕事に取り組む姿勢が身に付き、実際にそれが社会での活躍につながります。
メディア学部 柿本正憲
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