専門演習:tangible interaction design 2019
2019年4月26日 (金) 投稿者: media_staff
技術コースの羽田です.
4月に入り,2019年度の授業もぞくぞくとはじまりました.私の担当する学部2,3年生向けの演習であるタンジブルインタラクションデザインも新しい学生を迎えることとなりました.
2019年の専門演習タンジブルインタラクションデザインは基本に戻って Arduinoを使ってみることになりました.数あるマイコンボードの中でもArduinoは基本設計から10年くらいは経っているボードで,正直なところ力不足なのは否めません.CPUも遅ければ周辺機器も少ないので,できることは限られます.しかもボードは大きく専用の基板(シールド)を作らなければ,外部の回路を一体化させるのも困難です.
しかしながら今でも初学者が最初に使うボードとしてならば魅力はあるなと思うのは,なんといっても豊富な情報量です.インターネットを探せば非常に多くの作例が出てきますし,書籍や雑誌記事なんかも豊富に揃っています.前回まで使っていたESP32は機能が豊富で,とくにそのままWIFIでインターネットにつながるという点は非常に良かったのですが,そこにたどり着くまでが大変だったというのもあり,初心に戻ってArduinoを採用することになったわけです.
こちらの写真は,3種類のマイコンボードです.左から micro:bit, ESP32 Devkit, ArduinoUNO になります.
micro:bit はイギリスのBBCが作ったSTEM教育のためのボードで,イギリスではなんと12歳以下であれば無料でもらえるそうです.
CPU本体は裏面なのですが,小さな基板にLEDが25個とボタンが2つついていて,そのままゲームを作ったりできるようになっています.
真ん中のボードが前回の演習で利用したESP32の開発キットで,こちらはWIFIやBluetoothに対応しているのが特徴です.メモリ量もCPU速度もArduinoに比べると段違いに速く,さまざまな応用が考えられます.銀色の四角い部分の中にCPU本体やメモリなどが収められています.
昨年度の作品であるLINEにメッセージをおくるぬいぐるみなんかは,この機能をフルに活かしたものであると言えるでしょう.
そして,一番右のものがArduino Unoと呼ばれるもっとも基本的なArduinoのボードです.真ん中にあるコンピュータ本体にあたる部品が非常に大きいのですが,これは単純に「ピン」が大きいだけで中身は非常に小さいものです.これの紹介はまた授業の進み具合をみて行っていきたいとおもいます.
まだ,3回しか授業が行われておらずみんな慣れないはんだ付けを行い,プログラムをすこし動かした程度ではあるのですが最終的にはどのような作品が出てくるのかが楽しみです.
(羽田久一)
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