卒業研究成果が学会でダブル受賞
2019年4月28日 (日) 投稿者: メディア技術コース
少し前の話になりますが、メディア学部4年生(当時)の渋谷新樹君が、3月の2つの学会でダブル受賞しました。
●映像表現・芸術科学フォーラム2019 優秀発表賞(3月12日、会場:早稲田大学)
「AR技術を用いたリフティング訓練システムの開発」(ポスター・デモ発表)
●情報処理学会第81回全国大会 学生奨励賞(3月16日、会場:福岡大学)
「複合現実感デバイスを用いた身体動作訓練手法の提案」(口頭発表)
渋谷君は、卒業研究でマイクロソフト社のHololensというゴーグル型PCを用いたARの応用システムを開発しました。ARをスポーツの練習に応用する研究です。題材としてサッカーのリフティングを取り上げました。
このシステムの利用者は、ゴーグルをかけながら足を動かしてリフティングをします。ゴーグルは透過型で、自分の足も含め周囲が見えます。ボールだけはCGで合成表示します。この仮想ボールを足でけり上げて現実に近いリフティングを体験できます。
同じ研究発表を複数の学会で行ってはいけません。上記2つの発表は観点を変えて別々の貢献内容を主張しました。「フォーラム」の方はポスター発表会場持ち込みの実演も行い、現実感の高さを強調しました。「情報処理学会」では、口頭発表でより一般的な動作訓練手法として提案し、実験結果として多数の被験者の訓練成果の報告をしました。
HololensはARシステム製品として完成度の高いものです。容易に想定できる使い方をするだけでは研究としての新規性は出せません。卒業研究の過程で渋谷君はだいぶ苦労をしましたが、何とか新規性を主張できるだけの成果を出し、ダブル受賞という結果となりました。
メディア学部 柿本 正憲
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