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2019年5月

[シリーズ難聴-1]なぜメディアの力で聴覚障害者を支援するのか。

2019年5月31日 (金) 投稿者: メディア社会コース

「シリーズ難聴」では、あまり知られていない聴覚障害の実態をご紹介し、なぜメディア(ICT技術やデジタルコンテンツなど)の力で聴覚障害者を支援する必要があるのかについて連載していきます。

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聴覚障害について調査を始めたのは2年半ほど前のことでした。

言葉をほとんど発しない3歳7ヶ月の娘。自閉症スペクトラムだと診断されたものの、もともと音楽・音響が専門である私にとって釈然としませんでした。娘は音が聞こえていないのでは、と直感的に感じていたからです。いろいろな専門家に意見を聞いたところ、聴覚障害の伺いがあると言語聴覚士の方から指摘されました。聴力検査、脳波を測る検査、遺伝子検査などを経て、聴覚障害であることが確定しました。それまで聴覚障害については全く知識がありませんでしたので、たくさんの論文や本を読んだり、娘の病院や療育先で専門家から教えて頂きました。もともと音の専門家ですので、さらに興味が湧いてきて、聴覚障害に関わる学会に参加するようになりました。

 ところで、新生児の約1,000人に1人から2人が、聴覚に何らかの障害を持って生まれてくるのをご存知でしょうか。聞こえない、もしくは聞こえにくい子どもは、早期に発見して適切な支援を開始することでコミュニケーションの形成や言語発達の面で大きな効果があります。聴覚障害は先天性(生まれつき)の障害だけでなく、だんだん聞こえなくなる進行性や、突然聞こえなくなる後天性の障害もあります。世界保健機関(WHO)の発表によると、高齢者人口の増加などで、世界的に聴覚障害に苦しむ人が増えており、2050年には現在の約4億7千万人から約9億人に達する可能性があるとされています。日本ではこの10年間で、約500万人から550万人に増加したと推定されます。
 
 聴覚障害の原因は、遺伝によるもの、はしかや水ぼうそうなどの感染症、結核などの治療剤による副作用、加齢によるものなどが考えられます。さらに近年では、若者を中心にスマートフォンなどで大音量の音楽を長時間聞く習慣があることから聴覚障害になるケースも増えています。足に障害があり車椅子に乗っていたり、視覚障害があり白杖をついているのとは異なり、聴覚障害は見ただけでは分かりにくいという特徴があります。また、補聴器や人工内耳をして聞こえが改善したとしても、健聴者と同じように聞こえることはありません。
 
 平成28年4月1日より施行された「障害者差別解消法」により、障害者に不利益がないような社会環境の整備が求められています。東京オリンピックに向けて、東京都では多目的トイレの設置や点字ブロックの設置が進んでいます。しかし、聴覚障害者に対する必要な配慮がまだ周知されていないため、「きこえのバリアフリー」はまだあまり進んでいないのが実情です。

 そこで、私は「聴覚障害支援メディア研究室」を立ち上げる決意をし、新しいテクノロジーを活用し、コンテンツの表現を工夫して、聴覚障害者の方々が少しでも暮らしやすい環境づくりを目指した研究をすることにしました。研究室については改めて詳しく記事にします。

 次回の「シリーズ難聴-2」では、今年度後期よりスタートするメディア専門演習「聴覚障害理解とコミュニケーション支援」についてお話します。


メディア学部 吉岡 英樹

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略歴:バークリー音楽院ミュージックシンセシス科卒業後、(有)ウーロン舎に入社しMr.ChildrenやMy Little Loverなどのレコーディングスタッフや小林武史プロデューサーのマネージャーをつとめる。退社後CM音楽の作曲家やモバイルコンテンツのサウンドクリエイターなどを経て現職。1年次科目「音楽産業入門」を担当。現在のコンテンツビジネスイノベーション研究室は2020年度にて終了し、聴覚障害支援メディア研究室として新たなスタートを切る。


 

イメージメディア研究室のリニューアル

2019年5月30日 (木) 投稿者: メディア技術コース

 イメージメディア/ビジュアルコンピューティング研究室(柿本・戀津研究室、研究棟C-424)をリニューアルしました。各卒研生・大学院生の机を壁際窓際に並べることで、全体が広くすっきりと使えるようになりました。
  

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 中央に会議机を置き、アクセスしやすいようにしました。入り口側にも談話できるテーブル・椅子を置いています。
  

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 配置換え以前は、壁際に棚が多かったのですが、古い機材を廃棄して棚は最小限に減らしました。これまで机の間で狭く入り組んでいた通路がなくなり広いスペースが取れました。
 
 7年前に退職された宮岡伸一郎先生がイメージメディア研究室を立ち上げてから20年近く同じレイアウトでしたが、初めての大規模なレイアウト変更です。
 
 8月のオープンキャンパスで研究室公開を行う予定です。10月の紅華祭でも公開します。たくさんのOB/OGの方々にもお越しいただいてリニューアルした研究室を見てもらいたいです。

 
メディア学部 柿本正憲

日本広告学会「クリエーティブフォーラム2019」(メディア学部 藤崎実)

2019年5月29日 (水) 投稿者: メディア社会コース

メディア学部社会コースの藤崎実です。

日本広告学会では毎年5月に「クリエーティブフォーラム」を開催しています。
今年は511(土)虎ノ門ヒルズにあるADK本社の大会議を会場に開催されました。
今日はそのフォーラムについてお伝えします。

私は日本広告学会のクリエーティブ委員でもあり、
この「クリエーティブフォーラム」は2008年の第1回目から運営に関わってきました。

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広告の研究にはクリエーティブ研究という分野がありますが、そのクリエーティブ研究を活性化させるためには、広告業界の今の動向を知る必要があります。広告は時代とともに動いているので、常に最新の状況を知っておく必要があるのです。

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そこで広告学会のクリエーティブ委員が中心になり、学識者・研究者と実務家の接点を設け、最新の動向を共有することで、広告研究を常にアップデートさせるために「クリエーティブフォーラム」が設けられたのです。

そして、今年の大会テーマは、「広告会社が社外に設立する「クリエーティブ・ブティック」の役割と可能性」です。

このテーマ設定にも解説が必要でしょう。
変わりゆく時代とクライアントが求める要望に対応するために、広告会社もどんどん形を変えて変化しています。具体的には、従来の形にとらわれずに自由な発想で広告コミュニケーションを組み立てることができる小規模なクリエイター組織(クリエーティブブティック)を社外に設置する動きが加速しているのです。

こうした動きは、広告ビジネスとクリエーティブの可能性を大きく変えるパワフルな変化をもたらしています。
当日の内容を細かくレポートすると大量になるので、このブログでは全部を書くことはできませんが、広告は人々の暮らしとともに常に動いているのです。

従って、広告の研究とは、動いている時代と暮らしをどのように捉えるのか、ということを考える研究と換言することもできるのです。

それは社会や暮らしとの接点で考えれば社会学であり、データサイエンスという側面からは科学であり、マーケティング戦略という側面からも、コミュニケーションという側面からも考えることもできます。もちろん消費者行動論とも直結します。

企業における広告という意味では経営戦略そのものでもあり、広告会社のあり方に視点を移せば、組織論やマネジメント研究にも直結します。
広告が包含する研究分野は実際のところ、多様な価値観に溢れているのです。


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広告研究で大変特徴的だと思えるのは、常に変化する状況が対象である点です。すなわち、広告を学ぶこと、広告を研究することにおいては終わりはなく、常に情報をアップデートする感覚が求められているのです。

(メディア学部 藤崎実)

灼熱(嘘)の台湾(台湾大学アートフェスティバル、片付け編)

2019年5月28日 (火) 投稿者: メディア技術コース

三上先生のブログにもあったように、5月の始めから台湾大学で開催されていたアートフェスティバルに専門学校と大学の合同で出展をしていました。今回は、それが終わるのにあたって機材の引取りや片付けに太田が行きましたので、その報告です。

 

例によって、飛行機の出発が1時間ほど遅れることになりました(タイ滞在記1,2日目参照)。今度は1時間で済んだのでまあ耐えられる程度でしたが、いままでそんなことに会ったことはなかったのに、連続で遭遇するとはついてない

 

予定より遅れて着いたので、それからホテルに寄って荷物を置き、会場である台湾大学まで行きます。ホテルからは電車(MRTといいます)に乗って、3駅?か4駅(忘れました)のところで降りて1Kmほど歩きました。ちなみに、こちらでもエスカレーターを片側空けることをやっていました。こういうのは世界中でやっているのか、それとも日本から流れ込んだのでしょうか?

 

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実はこちらは最寄りの駅ではなかったのですが、最寄りの駅まで電車で行くと、迂回して何駅も乗ることになるので早く着く駅に行って歩くことにしたのですが、東京ほどでないとしても30くらいはあるので、歩いていると汗がとまりません(いつもそんなことになってますね)。ということで、途中でタピオカミルクティーを買って飲みながら歩いて行きました。

 

台湾大学は台湾で一番大きな大学とのことで、建物も風格があり立派で、とても広い敷地です。観光の場所になっているようで、学生だけでなく一般の人が多く散策しているようでした(私も以前旅行で入り込んだことがありました)。

 

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会場に着くと、最終日の終わり間際ですのでほとんど人は居なかったのですが、私の研究ポスターに興味を持ってくれた台湾大学の学生が丁度居て、話をすることができました。日本に興味があると言っていましたが、それは着ているTシャツからもあきらかです(レレレのおじさんの絵がプリントされている、うーん渋いチョイス)。日本語も高校のときから勉強しているとのことで、会話も日本語です。さすが台湾大学の学生だなと思わされました。

 

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さて、直に終了時間ですしそれ以上訪れる人はほとんどいませんでした。そもそもあまり今回のフェスティバルはまとまった宣伝がなされていないようで、会場にそのような看板があるわけでもないですし、一つの会場にまとまって色々な展示がされているわけでもないようです。どちらかというと、アートフェスティバルウィークのような感じのようですが、我々の会場も図書館の入り口の横にある部屋で、学生よりも外から観光として大学に入ってきて、図書館の中に入れないので展示会場にフラフラと入ってきたという人が多いようでした。

 

ということで、撤収作業にとりかかります。ポスターを剥がして、PCをしまい、机や椅子やゴミを片付けるのですが、最大の課題が、PC2台と電源アダプタ等を持って帰ることです。このために来たと言っても過言ではない仕事ですが、重いったらありません。肩に食い込みますが、フラフラしながらまた駅まで歩きました。

 

 

展示は3週間くらい行われていたのですが、こちらの専門学校や大学から人が説明員として常駐できるわけではありません。その間、台湾大学の学生が対応役として手伝ってくれたようです。下の写真の楽しげな人達は手伝ってくれた学生と、中央がフェスティバルの代表をしていた学生です(ニコラスというニックネームのようでした)。

 

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ちなみに、会場となっていた大学図書館の前はひろびろと南国風の広場が拡がっていて、観光客や、卒業を控えた学生達が記念写真を撮っていました。こちらでは、そろそろが卒業の時期なのですね。

 

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今回の展示会参加は、どれくらい大学のアピールとなったかはわかりませんが、専門学校とも共同で外国での展示を経験したということが大きな成果かと思います。今後、同じようなことがあればよりスムースに対応できるようになるでしょうし、そうした機会が増えてくるといいなと思います。

 

ところで灼熱と書きましたが、実はそこまで灼熱ではありませんでした。30℃くらいあって暑いことは暑いですが、東京はもっと暑かったようですね。恐ろしや

 

 

太田高志

動きを魅せるCartoon BlurとMotion Filterの研究:CG技術研究の紹介 

2019年5月27日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

動いている対象をカメラで撮影した時に生じるぶれ、被写体ぶれをブラー(Blur)といいます。セルタッチアニメや漫画などではこのブレの表現にさまざまな方法が使われています。

フランス南部アルデシュ県にあるショーヴェ洞窟壁画がアニメーション表現の最初であるとの意見があります。壁画に書かれた動物の足が4本ではなく、何本も書かれています。これを分析した研究によって、この表現が動きを表していると考察しています。

また、一枚の絵画で動きを表した有名な作品に、マルセル・デュシャン「階段を降りる裸体No.2」(1912年)があります。これは、階段を下りる人を一枚の中にいくつものポーズを書いているといわれています。これによって、動きや時間を一枚の絵画の中で表現しようとしています。このような表現はマンガやアニメの中でさらに発展してきました。

 

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マルセル・デュシャン「階段を降りる裸体No.2」

インドネシアのジャカルタ空港には、2次元的な絵画ではなく、3次元モデルである彫刻作品にブラー的な表現をしている作品がありました。

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PIXARから著作権の許可を得た経験談:Motion Blurの画像

2019年5月26日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

先日、国立西洋美術館の絵画の紹介をするときに、著作権の関係で写真撮影した画像がこのブログ記事に掲載できませんでした。著作権のために掲載できないとあきらめていてはいけない例として、教科書の執筆における画像の掲載があります。

メディア学部では、コロナ社からメディア学大系シリーズを出版しており、私も3冊ほど共著で執筆をしています。そのなかで、「視聴覚メディア」において、画像や映像の表現と理解について説明する時に、モーションブラーのことを書きました。

CG分野においては、1984年にCookらが Motion Blurと名付けて、写実的なCG表現にBlur(ブラー)の効果を提案しています。この手法は、その後多くの研究者に引用されています。そこで私もこの画像を引用して動きの表現と理解について説明しようと考えました。まず、1984年の論文の著者たちの連絡先を確認するために、国内の知り合いの先生などに伺ったりして、メールアドレスを確認しました。

研究者への連絡はお互いにメールで行うことも多く、私も著者の一人であるCook先生に、教科書に画像を掲載したいことを伝えました。すると、驚くことに、この画像の著作権管理は、Pixar Animation Studiosがおこなっているとのことで、Chief Legal Counsel,Business Strategyに連絡するように書かれていました。そこで、さっそく指定されて方へ連絡をしました。

返事がきました。教科書で利用するというので利用条件を知らせるように連絡がありました。そこで、教科書をコロナ社から出版するということで、モーションブラーの画像は、その教科書で利用すると伝えたところ、 「Permission Agreement」を送ってきました。費用を要求されるかと思いましたが、教科書が完成したら、送るようにとのこと以外は、費用負担はありませんでした。それどころか、ネットで見つけた低解像度の画像ではなく、Pixarで管理している画像データを送るので、サインして書類を返送するように書かれていました。

そのなかで、「Permission Agreement」の最初の一部を次に示します。


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画像はカラーでしたので、本文に白黒で掲載するだけでなく、口絵でカラー画像を掲載しています。一つの画像の掲載許可を得るために、このようなことが必要であることをメディア学部の学生にはぜひ知っておいてほしいです。

どんな画像かは、この記事では、公開できませんので、ぜひ「視聴覚メディア」をご覧ください。または、「Distributed Ray Tracing Cook」で画像検索してください。

 

参考文献
1.Robert L. Cook,Thomas Porter,Loren Carpenter
Distributed Ray Tracing,SIGGRAPH Computer Graphics Volume 18, Number 3,pp.137-145 July 1984

2.「視聴覚メディア」:コロナ社メディア学大系第15巻の発行 2017年5月 6日

3.本を執筆するために:「視聴覚メディア,メディア学大系,コロナ社」に関するブログ記事 2017年5月13日

 

大学院メディアサイエンス専攻 近藤邦雄

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企業でのSDGs

2019年5月25日 (土) 投稿者: メディア社会コース

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東京工科大学メディア学部の3年生授業、「ソーシャルコンテンツデザイン」で(株)リコー、山口明弘氏が140名の学生に講義を行いました。テーマは「企業でのSDGs」です。リコーは日本で最初にRE100に参加したSDGsのリーディングカンパニーです。(RE100は再生可能エネルギー100%で経営を行うことを目標とする企業の国際連合体です。Google、Apple、マイクソフト等、多くの世界的企業が参加しています。日本からも10社程度参加しています。)リコーでSDGsを目指すビジネス事例がいくつか紹介されました。学生たちはSDGsが新しいビジネスにとっていかに重要か理解したと思います。

広告業界の生の声を聞く!

2019年5月24日 (金) 投稿者: メディア社会コース

皆さんこんにちは、着任2年目の森川美幸です。
先日、日本広告学会が毎年行っている「クリエーティブ・フォーラム」というイベントに行ってきました。
このイベントは、広告クリエーティブや広告ビジネスの今日的な話題や実践に焦点を当て、まさに業界の渦中にいる実務者や、研究者の講演やパネルディスカッションに参加できる、というもの。
今回のスポットが当てられたのは、「クリエーティブ・ブティック」と呼ばれる、近年大手広告会社が盛んに社外に設置している小規模なクリエーター組織でした。
当日はADKクリエイティブ・ワンの三寺雅人氏、CHERRYの鈴木聡倫氏、そして博報堂ケトルの大木秀晃氏という3名の実務家の方々の基調講演があり、クリエーティブ・ブティック設立のいきさつや現状、そして将来的な展望など、ある意味生々しくも貴重なお話を伺うことができました。

午後には広告を学ぶ学生や大学院生、実務家による研究のポスターセッションが開かれました。
実は私も大学院生時代、このクリエーティブ・フォーラムでポスター発表をしたことがあり、賞もいただいています。
当時は学部生の発表はなかったと記憶していますが、今年は何組か、大学生も発表者として参加していました。
中にはなかなかユニークな発表もありました。
例えば、
・ファッションと建築の相関性
・好きなタレントから見えてくる消費者像の可視化
・広告コミュニケーションにおける職業制服の役割
といったテーマです。
大学生ならではの大胆な仮説が展開されていました。

この、日本広告学会のクリエーティブ・フォーラムは毎年5月に開催されています。
来年も恐らく5月だと思いますので、興味のある人がいたら是非参加してみてください。
大学生は何と参加費無料(今年の場合)!
また、意欲のある人は是非ポスター発表にチェレンジしてみてください。
イベント参加者は実際に広告業界で働いている実務家も多く、きっと有益な意見をもらえることでしょう。
こういう機会を逃す手はありませんよ!

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(メディア学部 森川 美幸)

【授業紹介】プロジェクト演習「デジタルキャラクターメイキング」

2019年5月23日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部の兼松です。

今回は私が担当しているプロジェクト演習「キャラクターメイキング」についてご紹介します。

 

みなさんはキャラクターメイキングという授業名を聞いて、どんな内容の授業を想像しますか?

「主にキャラクターの絵を描くor描き方を学ぶ」授業だと考える方が多いのではないでしょうか。

この質問はよく演習の説明会などでも聞いているのですが、「絵が上手くないと難しいですか?」と聞いてくる学生も多いです。

もちろん、「絵が上手い、得意」ということはキャラクターを作るにあたって武器になります。しかし、絵を描く、つまりキャラクターの外観はキャラクターが持つ要素の一つに過ぎません。

皆さん、自分が好きなキャラクターを思い浮かべてください。あなたはなぜそのキャラクターが好きなのでしょう?きっと外観だけが理由ではないはずです(イケメンだけが好かれるわけじゃないですよね?ね?)。

 

キャラクターメイキングでは、まず皆さんが好きなキャラクターを持ち寄って、「なぜ好きなのか」「どこが好きなのか」を深く掘り下げます。

そしてディスカッションや分析を重ねて、様々なキャラクターが持つ役割や特徴を掴みます。

これらを活かしてオリジナルのキャラクターを作っていくのが「キャラクターメイキング」です。

外見だけでなく、一言でいえばそのキャラクターが持つ人生を作り上げていくことを目標にしているからこそ、あえてデザインではなくメイキングと呼んでいます。

 

さて、こんな「キャラクターメイキング」の演習ですが、そろそろ前期の授業も折り返しが見えてきたということで,レクチャー回もおわり,受講生それぞれがオリジナルキャラクターの制作をはじめたところです.

演習を通して出来上がったキャラクターは,例年,アニメジャパンというイベントで展示しています.

前回のアニメジャパンでも受講生や留学生の作品を展示していました.また,6月から始まるオープンキャンパスでも大々的に展示しているわけではありませんが,私を捕まえていただければお見せできますよ.

ご興味があれば是非お声かけください.

 

(兼松祥央)

NPO ETICのインターンシップ

2019年5月22日 (水) 投稿者: メディア社会コース

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メディア学部3年生の授業「ソーシャルコンテンツデザイン」(担当:千代倉)でNPO ETIC、杉山氏の講演がありました。

ETICは日本中の多くの大学生に、教育の場としてインターンシップを提供しています。このインターンシップでは

大学生が地方のベンチャーに行き、仕事を行いながら、地域貢献をします。地域でも学生たちは歓迎されており、地元の新聞や

テレビで紹介されるとのことです。東京工科大学の学生が多く参加することを期待します。

オープンキャンパスシーズン到来!

2019年5月22日 (水) 投稿者: メディア社会コース

こんにちは、メディア学部着任2年目の森川美幸です。
昨年、私がオープンキャンパス(OP)のブログ担当として、このブログにPR記事を書いたことを覚えていらっしゃる人はいるでしょうか?
今年はOPの準備全般を担当しています。
実は今、ちょうど本年度初のOPの準備をしている最中なのです!
日程は6月16日(日)
例年同様、
●入試説明会
●学部・学科説明
●研究紹介
●プロジェクト紹介
●キャンパスツアー
●在学生による相談
●個別相談コーナー
●キャンパスランチ
などなど、盛りだくさんの内容が用意されています。
今年は6月のOCでも、メディア学部の研究室が入っている研究棟Cが開放され、いくつかの研究室が出展を行う予定です。
詳しいメディア学部の出展情報などはまた追ってお知らせしますね。
6月以降は、7月14日(日)8月4日(日)の開催も決定しています。
本学のウェブサイトをご参照ください。
本年は、我々が常日頃精力的に取り組んでいる研究の数々を、積極的にご紹介する予定です。
大学院生の研究ポスター展示も予定しています。
内容的に、高校生には少し難しいものもあるかも知れませんが、わからないところは教員や学生に質問してみてください。
大学は学問・研究の場です。
学習を主とする中学や高校とは、そこが大きく違うところです。
だから中学・高校生を「生徒」(学校などで教えを受ける人)と呼ぶのに対し、大学生は「学生」(学問をする人)と呼ばれるのです。
我がメディア学部の学生たちが、日頃どんな「学問」を行っているのか、是非ご覧になりにいらしてください。
八王子キャンパスでお会いしましょう。
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(メディア学部 森川 美幸)

【授業紹介】メディア専門演習「ビジュアルコミュニケーション」紹介

2019年5月21日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部教授 菊池 です.

本日のブログでは,私が担当している「メディア専門演習Ⅰ・Ⅱ ”ビジュアルコミュニケーション”」に関して紹介したいと思います.

「メディア専門演習Ⅰ・Ⅱ」は,メディア学部の 2 年次後期(Ⅰ)と 3 年次前期(Ⅱ)に履修する「専門教育科目(必修)」で,3 年次後期の「創成課題」や 4 年次の「卒業研究」に着手する前のより専門性の高い演習科目になります.

私が担当しているテーマの「ビジュアルコミュニケーション」では,ビジュアルコミュニケーションのための技術と理論,およびその価値を学びながら,その可能性と多様性を探求するため Adobe Illustrator と Photoshop,および After Effects を用いて自身のアイデアをビジュアルとして制作し,他者に伝えることができるようになることを目標としています.ここで「ビジュアルコミュニケーション」とは,図や写真,絵画,イラストレーション,映像などで構成されるイメージによって受け手の知覚に直接働きかけるもので,主観的,感覚的,瞬間的で共感性が高い視覚による情報伝達のことを指します.

モノを作るためには,道具を自分の身体のように使えることが大切です.

デジタルなクリエイティブの世界でもそれは同じで,創造するためにはまずは技術を身につけることが必要になります.そこで本授業では,大学の PC ルームに設置されている PC と受講生各自が持っているノート PC を併用し,技術的なトレーニングを積みながら,毎週の授業内課題,および最終課題に取り組み,各自で課題に関する調査・分析を行いながら課題作品を制作していきます.

本日のブログでは,毎週の授業内課題のなかから,第3回目の授業で課される「有名人の似顔絵イラスト」を紹介しましょう.

「似顔絵イラスト」は,対象となる人物の視覚的な特徴を抽出し,”どこをどの程度デフォルメ(強調)することによって,観ている人に特徴をより強く印象付けて伝達し,知覚に働きかけることができるか?”を考えなければなりません.
したがって,「ビジュアルコミュニケーション」のための視覚表現にとっては,とてもおもしろい題材になります.

今年度の受講生による作品は,以下のようなものがありました.

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これらの作品は,学生各自が表現対象として選定した有名人に対して,「どのような特徴を抽出し」,「どのように表現すれば観ている人に自分の意図したことが伝わりやすいのか」を考えながら制作していきます.
ある場合には,必ずしもフォトリアルではなく,特徴を誇張して表現することによって情報が伝達しやすくなることもあります.
コミュニケーションとは,そのような「情報の抽出と圧縮・誇張・解凍」の積み重ねによって成り立ちます.それを課題制作を通しながら学んでいきます.

なお今年度は,本課題ではじめて「私(菊池)」を表現対象に選定した学生が現れました(笑.上記作品の右上)

本授業では,これから最終課題に向けてさらなる課題制作を行っていくことになります.
最終課題の成果に関しては,前期が終了した時期にまたご紹介したいと思います.

文責 : 菊池 司

子供の頃に興味があったこと

2019年5月20日 (月) 投稿者: メディア社会コース

こんにちは、メディア学部着任2年目の森川美幸です。

今、大学の研究室ガイドのためのアンケートに答えているのですが、その質問のひとつに「子供の頃興味があったことは何ですか」というものがあります。

ふと、自分が子供の頃に興味があったことって何だろう、と考えてしまいました。

まず「子供の頃」っていつのことなのでしょう。

小学校に上がる前の未就学児時代?

だとすると、興味があったことと言えば、泥団子をいかに硬く作るか、とか、いかに遠くまで飛ばせる紙飛行機を作るか、ということくらいしか思い出せません。

小学校時代だとすると、実に様々なことに興味がありました。

漫画、アニメ、映画も好きでしたし、音楽も好きでした。

絵を描くのも、漫画を描くのも好きで、小学校低学年の頃は折り紙やリリアンに至るまで興味がありました。

ピアノと珠算を習っていて、町内会ではポートボールやキックベースボールもやっていました。

器械体操と長距離走以外の運動が得意で、50m7秒台と速かったので、市の大会に出たこともあります。

勉強も好きで、自分から親に頼んで学習塾に通わせてもらいました。

率先してリーダーシップを取る方で、仲間の先頭に立って、郷里の広島の山の中を駆けずり回っていましたね。

自分で言うのも何ですが、まあ、元気いっぱいで好奇心旺盛だけど、少し生意気なおてんば娘という感じだったと思います。

 

でも考えるに、小学校の頃からずっと好きで興味があるのは映画なんですよね。

漫画は、今やあまり読まなくなってしまいました。

アニメも、映画を見るくらいで、小学校の頃ほど見ていません。

映画だけは、中学生や高校生になっても見続けて、結局仕事にまでしてしまいました。

今も、頻繁に映画館に通い、映画を研究対象とすることもあります。

子供の頃に興味があったことは多々あれど、今もずっと興味を持ち続けているものはさほど多くないのだな、とつくづく感じました。

思春期を迎えると、子供の頃のように元気なだけ、というわけにいかなくなりますしね。

やはりいろいろな悩みを抱えるわけで。

そういう時期にも私を支えてくれたのは映画だったかもしれません。

 

皆さんが子供の頃、興味があったことは何ですか?

そして、その興味は今も持ち続けていますか?

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(メディア学部 森川 美幸)

ホームページの昔話

2019年5月19日 (日) 投稿者: media_staff

技術コースの羽田です.
今日はインターネットの言葉について書いてみようかとおもいます.
 
ホームページと言われてみなさんは何を思い出すでしょうか?
インターネットに接続してブラウザで表示する画面はみな「ホームページ」だという人が多いかもしれません.ところがこのホームページという言葉の歴史はWorld Wide Web(WWW)がインターネットで普及しだした頃にはすこし違ったものでした.
図はいま世の中で一番多く使われているGoogleChromeの画面です.画面の上のほうのアドレスの表示されているのと同じ列,並んだボタンの左から4番目に家の形をしたマークのものがあります.これがホームボタンで,ここを押すと表示されるページがもともと「ホームページ」だったのです.このページはブラウザを立ち上げたときに最初に表示されるページでもあることがほとんどです.
 
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学校の価値とは

2019年5月18日 (土) 投稿者: media_staff

引き続き技術コースの羽田です.

ネットなどの著名人の中には学校での勉強は効率が悪いという人がいます.曰く自分で本を読んで,あるいはネット上の教材を使って勉強すればもっと効率が良い,というようなことです.僕もそう思う部分もあるのですが,これはある意味仕方のないことです.学校でなければ学べないことというのは,知識という意味ではほぼないと思ってよいでしょう.ただ,学校でなければ学ばないこと,というのはたくさんあります.誰もが運動靴の一つは持っており,その気になれば毎日ジョギングするというのは,お金もかからず簡単にできることです.健康にもダイエットにも良いというのは皆知っていることでもあります.でもそれをやっている人はほとんどいないでしょう.同様によい教科書をちゃんと読んで自分で時間を決めてわかるまで勉強すれば,数学だってプログラミングだって自分で理解することは可能ですが,それを実行できる人は多くはありません.

 

 

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メディア基礎演習 HCI

2019年5月17日 (金) 投稿者: media_staff

技術コースの羽田です.今日は2年生の演習についてのお話です.


HCI とは Human Computer Interaction の略で,人間とコンピュータの関係性を考える学問です.
とくにコンピュータのユーザインターフェースに関してはさまざまな研究がなされており,研究の中から新しいツールが生まれてきたりしています.2年生の必修科目であるメディア基礎演習ではそんなHCIの基本的なところを体験してもらうことを目標に,先日も紹介した micro:bit を用いた演習を3回コースで行なっています.この演習は自分で選択できるものではないので2年生が全員受けることになっています.

今週からはじまるグループの最初の課題は「自分たちの反応速度を調べてみよう」ということで micro:bitのプログラムを使ってLEDが光ったらボタンを押す,音が鳴ったらボタンを押すという行動の時間を計測しました.
micro:bitに書き込まれたプログラムを実行すると,しばらくして音が鳴ったり,LEDが点灯したりします.そうすると被験者(実験する人)はそれに反応するようにボード上のボタンを押すわけです.
そのとき,LEDや音が鳴った時間からボタンが押されるまでの時間を何度も計測することで,その人の反応時間を調査したり,光と音の刺激の差を見たりすることになっています.


実験自体は簡単なものなのですが,どちらかというと計測実験よりも実験レポートを書くことに慣れていない学生が多いようで,この演習では実験時間と同じくらいレポート作成に時間がかかっているようです.とはいえ,これから3年生,4年生と進むにつれ学会発表や卒業論文のようにまとまった実験レポートのようなものを書く機会は増えてきます.せっかくですのでこのようなライティングにも慣れて欲しいと思っています.


(羽田久一)

絵画における「波」や「水面」の表現 (おもしろメディア学)

2019年5月16日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

国立西洋美術館の常設展を見る機会があり、絵画や彫刻を楽しみました。写真撮影も可能であり、描き方などの分析のために大変助かります。この記事では、たくさん見た絵画の中から波の表現や水面の表現についていくつかの絵画を紹介します。詳細な分析をする前の比較ですので、気軽に読んで下さい。

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海の大きな波を表している世界でも大変有名な絵に、葛飾北斎の「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」があります。
ここに表現されている波が一番大きいグループと考えると、本日見てきた絵画にはそこまで大きな波はありませんでした。


西洋美術館の「著作権とポリシー」によると、「個人によるホームページ・ブログ・SNSでの情報発信」は私的利用ではないとのことで、この学部のブログ記事に撮影した絵画を掲載できません。

それぞれの絵画は、西洋美術館のホームページに紹介されていますので、それを絵画ごとに紹介します。
波や水面の表現をよく観察してください。とても興味あることと思います。

 

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私の博士論文とメディアサイエンス専攻の先端的な研究

2019年5月15日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

この記事では、私の研究成果をまとめた博士論文のことと、メディアサイエンス専攻の先端的な研究成果である博士論文について紹介します。

1980年ごろから始めた研究が一区切りして、1988年3月に私は工学博士号を取得しました。
このころの博士論文は印刷製本して、審査をしていただいた主査や副査の先生方にお渡しするとともに大学や国会図書館にも保管用として必要でしたので、その部数を製本をしていました。私が博士取得した博士論文も国会図書館に保管されていますが、インターネット上には公開されていません。そこで、私は自分でこのページに公開することとしました。ぜひ見てください。

論文名「インタラクティブレンダリングによる3次元形状の表現に関する研究」 1988年(昭和63年3月)
http://kondolab.org/publications/dr_thesis/kondo1988Thesis.pdf

 

私の研究の内容は、今皆さんがよく使うようなお絵かきソフトの研究、対話的にイラストを描く研究、3次元的な形状を分かりやすく描く研究などさまざまです。これらの研究を進めるために使っていたコンピュータはVAX730というミニコンピュータとGraphicaというモニタです。少しおおざっぱな値段ですが、コンピュータは5000万円、モニタは1600万色出力する機能があるので1000万円程度したと記憶しています。


現在では、ペイントシステムやフォトレタッチソフトなどは皆さんが使うようなノートパソコンでも使うことができます。Photoshopは1990年に最初のバージョンが公開されています。私たちの研究成果をはじめとして、その後さまざまなCG技術の研究成果が取り入れられて多くの人に使われるようになっています。

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卒業研究

2019年5月14日 (火) 投稿者: メディア社会コース

ゴールデンウィークがあけてから、また学校に来る日が戻ってきました。

今年の卒業研究は、2.5次元などの新しいテーマもあり、私も勉強をしています。

新しいことが出てくると新しいテーマがあるのだなと思います。

ゼミ生の皆さんも楽しそうで、就職活動など色々なことがありますが、

生き生きとしているのが一番嬉しいなと思っています。

 

        山崎 晶子

2019年3月に卒業された卒業研究「プロダクトデザイン」の研究成果 その2

2019年5月13日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

今年度のメンバーも卒研を順調にスタートさせ、元気に就活も行いながら、毎週のゼミでは意見交換が活発になっています。春に卒業なさった皆さんもそろそろ会社にも慣れ、社会人としての自信が出てきた頃だと思います。

さて、今回は、沢田さん、清水さん、白尾さんの卒研ポスターを紹介します。

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沢田さんは、ご自身も就活を行う中で、会社員などが使うビジネスバッグの機能面に疑問を抱きました。調査の結果、収納量の問題などの問題は予想どおりになったものの、収納物がバッグ内で引っ掛かる等の課題もあることが分かりました。これを改善するために、バッグ内での収納物の出し入れ頻度や仕分け位置の工夫で問題が軽減するバッグのデザイン提案を行いました。

清水さんは、ドラムを趣味にしており多くのドラム仲間たちが自身の道具の携行運搬に苦労していることを指摘しました。調査の結果、彼らが必ず身に着けて携行するモノであるスティックとペダルに着目し、運搬用ケースに適した素材についても調査しました。これらの結果を踏まえ、必要最小限に抑えた寸法と長時間の運搬や丈夫さを特徴とする運搬用ケースのデザイン提案を行いました。

白尾さんは、健康維持のために必須の睡眠にとって重要な役割を果たすまくらに着目しました。現行製品の基本形態を分類し、どれにも長所短所があることを確認しました。そこで、頭部を支える道具としてのまくらの概念を少し見直し、種々の課題を少しずつ解決するために、上半身を支えるための道具としてのまくらのデザイン提案を行いました。

 

メディア学部 萩原祐志

幅広く学ぶということ

2019年5月12日 (日) 投稿者: media_staff

昨日に続き,技術コースの羽田です.
5/11,12の週末は東京工科大学では毎年恒例の保護者面談が行われました.
これは,普段大学に接することのすくない保護者の皆様と,教員がお話をさせていただく場です.
学生の普段の様子や,高校までとは異なる成績表の読み方などについて聞かれることが多いのですが,それと同じくらい多いのは就職活動に関してです.
3,4年生の保護者が気にするのはもちろんなのですが,はやい人では2年生の頃から「就職に有利なこと」について聞かれることもあります.就職に有利な資格はもちろん,就職に有利な科目などについても問い合わせをいただきます.そのときの私の答えは「特に有利なもの,というのはないができる限り興味の幅を広げていろんな勉強をして欲しい」と答えています.
ほんの2,3年前には「データサイエンティスト」という言葉はあまり知られているものではありませんでしたが,今では花形職業として取り上げられています.自分の過去の知識では想像できない新しい職業が人気になることもありますし,自分の知らない分野が,自分の好きだった分野と密接に関係していることもあります.私の講義ではインターネットやコンピュータのシステムの話をするのですが,それと「ゲーム」や「音楽」は現在では密接に結びついてしまっています.ネットワークでつながったサーバが動いていない限り,現在の主流である対戦型ゲームも,スマートフォンを使ったソーシャルゲームも動かないのですから,ゲームに関係した仕事につきたい場合にもCGやゲームアイデアを考えるよりもネットワークを勉強するほうが有利な場合も考えられます.

メディア学部では情報科学に近いコンピュータやインターネットの仕組みから,3DCGのための数学,社会科学や認知科学といった人と関連した分野まで幅広い講義が揃っており,学生は自由に選択することができます.学部の1,2年のような大学生活の前半では,自分の興味を今までの自分の知識で決めてしまわずになるべく広い種類の講義をとって欲しいとおもいます.思わぬ繋がりが発見できたり,新しい自分の興味や進むべき道を見つけられることは少なくないはずです.
(羽田久一)

Webプログラミング論 2019 

2019年5月11日 (土) 投稿者: media_staff

 
 
技術コースの羽田です.
本日は3年生むけの授業のWebプログラミング論の紹介をしようとおもいます.
今学期の3年生むけの講義科目であるWebプログラミング論ではWebと名前がついていますが,Webサービスを開発するようなプログラミングの授業ではありません.
昨年度も紹介したように,Web上のデータは今では社会の基盤を支え,社会を動かす意思ともなる重要なデータです.メディア学部の学生にもこのようなデータを自由に扱えるようになってもらいたいというのがこの授業の目標です.
昨年度は jupyter notebook という環境を利用していたのですが,今年度はさらに,これをクラウド化したサービスである Google Colaboratory (Colab)という環境を利用することにしました.
Google Colabでは自分のPC上にPythonの環境を準備する必要がなく,Googleのアカウントがあればクラウド上に準備されたnotebook環境を利用することが可能です.
そのため,環境を準備する必要もなくログインするだけで開発を始めることが可能です.
もともと Colaboratoryは機械学習などで利用するのに向いたシステムですので,この先卒業研究などでAIを利用するようになる人にはこの知識も役に立つことになるでしょう.
 
誰でも試すことが可能ですのでみなさんも試してみてはいかがでしょうか.
(羽田久一)

2018年度卒研「経済経営調査研究」ゼミ生対外活動成果

2019年5月10日 (金) 投稿者: メディア社会コース

去る3月20日、2018年度卒業研究「経済経営調査研究」所属のゼミ生20名が卒業し、社会に巣立つことになりました。

メディア学部では一昨年度より学部生も学外活動を強く推奨されることになりましたが、当ゼミ生も一昨年、昨年に引き続き、16名の諸君が学会で報告を行いました。各学会で非常に高い評価を受けた研究も少なくなく、率直に言って、卒業させるには誠に惜しい学生もいます。これまで個別に紹介してきたところですが、ここに改めて以下、当ゼミ生20名学外活動の軌跡を報告します。

 

2018年6月23日 ビジネス科学学会全国大会・口頭発表、福岡・中村学園大学

YT君「アメリカン・コミックスの実写映画化に関する研究」

IT君「フィルム・コミッションによる地域振興」

SH君「東京都下におけるバス事業の変遷と展望」

 

2018年7月14日 情報コミュニケーション学会第23回研究会・口頭発表、明治大学

FK君「アニメを使った地域振興についての調査」

CK君「日本のプロ野球球団ファン獲得戦略」

 

2018年8月20日 情報文化学会第17関東支部研究会・口頭発表、本学蒲田

AK君「銭湯衰退に関する分析・提案」

IW君「介護ビジネスに関する調査研究」

 

2018年10月6日 情報文化学会第26回全国大会・口頭発表、東京大学

MHさん「音楽ビジネスと地域復興」

ID君「アニメの聖地巡礼による地域振興について」

YY君「週刊少年漫画雑誌に関する研究」

MMさん「CD/DVDにおける特典物の現状と課題」

 

2018年12月15日 社会情報学会中国支部会・口頭発表、島根大学

TMさん「華についての研究」

NYさん「ビール業界の現状とその広告の在り方に関する研究」

 

2019年1月26日 社会情報学会四国支部会・口頭発表、高知大学

NMさん「かわいいビジネスにおける化粧品業界のプロモーションについての展望」

 

2019年2月18日 情報文化学会第18回関東支部研究会・口頭発表、本学蒲田

TY君「シルバービジネスの現状と展望」

OS君「コンビニエンスストアの現状と今後の展望」

 

なお、諸般の事情により学外では未発表でしたが、

IK君「企業理念の重要性と影響力の調査」

IY君「アパレル製造小売業の現状とEC活用によるその後の展望」

NN君「IT技術を活用した食品ロス問題の解決策の考案」

WY君「ディスカウントストアの現状と展望」

も学内最終発表会では立派な報告ができたことを付言しておきます。また、日頃本学演習講師として懇切丁寧に指導を行ってくれた、東工大のH先生には深く御礼申し上げます。

 

ここに、諸君の日ごろの研鑽に敬意を表するとともに、今後のさらなる活躍を期待しています。

(メディア学部 榊俊吾)

おとなプログラミング講座

2019年5月 9日 (木) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の寺澤です。

立て続けの記事ですみません。以前、八王子市との共催講座の「子供プログラミング講座」や総務省事業の「ヒラメキICTクラブ」などの、小学生を対象としたプログラミング講座の記事をいくつか書きました。昨年、八王子市の担当者と打ち合わせをしていた際に、大人向けにも、小学校でのプログラミング教育開始に絡めて、講演+体験の講座を開いてはどうかという話が持ち上がり、今年3月の末に私が講師を務めて本学と共催の形で実施いたしました。

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市の方で受講者募集を行ったところ、幅広い年齢層の方から申し込みがあったとうかがい、講座内容を検討しました。その結果、やはり2部構成とし、まず、現在のICTの状況と社会の変化、子どもに今後身につけることが求められる能力などについて、文部科学省の手引きなども参考にしながら、1時間ほど講演を行いました。

そのあと、休憩をはさんで、今度は体験として子供たちの講座でも利用しているソニーのMESHを使ったプログラム体験、続いてmicro:bitを用いたプログラム体験をそれぞれ1時間弱程度の時間で行いました。私の研究室の学生2名がアシスタントを務めてくれました。短い時間ではサンプルを動かしてみる程度のことしかできませんでしたが、大人の方でも、自分が作ったプログラムが動くと嬉しいのは同じで、あちこちで笑い声やプログラムが発する音が聞こえ、初めて会った人同士にもかかわらず、教えあう姿もありました。中にはIT企業にお勤めの方もいらして、いろいろとお話しすることもできました。私にとってもよい経験となりました。今後も機会があれば、内容をアップデートしてこのような講座を実施したいと思っています。

(メディア学部 寺澤卓也)

2018年度の寺澤研卒研総括

2019年5月 8日 (水) 投稿者: メディア技術コース

皆さんこんにちは。

メディア学部の寺澤です。
時期を逸してしまいましたが、今回は2018年度の卒業研究と3月にあった学会での発表について2回に分けて書こうと思います。私の研究室は年によって人数の多寡が変動するのですが、2018年度に卒業した4年生は5名でした。この記事では彼らの研究テーマとその内容について簡単に説明します。

  • ネットワーク起動型IoTデバイスの研究
    この研究は家庭でもよく使われている無線LANルーターやネットワーク接続型の監視カメラなどのセキュリティ対策に取り組むものです。従来の対策の発想とは異なるアプローチで解決案を示しました。このテーマは学会で発表したので、もう一つの記事で詳しく述べます。
  • 安全に歩きスマホをするための衝突回避アプリの実装
    歩きスマホはその危険性や周囲に与える迷惑から、社会的な問題となっています。様々な啓蒙活動が行われていますが、無くなる気配はありません。そこで、逆に歩きスマホ自体を認める代わりに、安全性を増す方法を考えようとしたのがこのテーマです。現在のスマートフォンには搭載されていないセンサーを追加し、アプリとの組み合わせで衝突回避を目指す仕組みを実装し、実証実験を行いました。現状では、まだ、電波状況や人混みへの十分な対応ができておらず、改善の余地が残りました。
  • トラフィック分散の為のキャッシュ間連携システムの提案
    インターネットは様々なレベルでの技術の発展により、以前に比べて動画の視聴なども快適に利用できるようになってきています。しかし、そうなればなったで、高精細動画の視聴や巨大なファイルのダウンロードなど、さらなる大容量のトラフィックが発生するようになります。多くの人が利用するファイルやコンテンツに対しては、従来からキャッシュという対応策がありますが、この研究では、これらのキャッシュ同士を連携させることで、トラフィック量を減らそうというアイディアを実現し、評価実験をおこなったものです。実験の結果、効果を示すことはできましたが、現状では効果は限定的であることがわかりました。
  • 単語の学習済みモデルと同時出現数を利用した検索補助システムの提案
    皆さんは日常的にインターネットでの検索を行なっていると思います。しかし、自分があまり詳しくない分野のことを調べようとすると、検索してもなかなか思ったような情報(サイト)に出会えないのではないでしょうか。この研究では、キーワードを入力して検索をした結果画面に情報を付加し、より早く適切な情報にたどり着けることを目指したものです。doc2vecというソフトウェアを使って検索結果画面に表示されているサイトの内容と検索キーワードとの関連度を計り、それらの情報を検索結果画面に付加します。観光に限定してシステムを作りましたが、doc2vecの学習済みモデルが不適切で十分な性能を発揮できませんでした。
  • BBC micro:bitを用いた情報教育の研究
    2020年から小学校でいわゆるプログラミング教育が始まります。それに対応するように様々なプログラミング教室が開かれています(小学校でのプログラミング教育はプログラムを書けるようになることを目指したものではありませんが、長くなるので、それについては書きません)。また、どのような道具を使うのかについても様々なものが試みられています。micro:bitはイギリスで開発され、子供向けに配布もされている小型のコンピューターボードです。この研究では、これを用いて、文部科学省が想定しているような教育に取り組むことを前提に、どのような科目・単元のどのような内容に対応できるかを検討し、いくつかの実例を示しました。

2019年度は12人の学生が卒業研究に取り組みます。今年もそれぞれのテーマで学会発表ができる成果を目指して研究を進めたいと思います。

(メディア学部 寺澤卓也)

 

寺澤研3月学会発表報告

2019年5月 7日 (火) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の寺澤です。

前回に引き続き、今度は今年3月にあった学会でのポスター発表について書きます。3月19日に東京の早稲田大学西早稲田キャンパス(理工学部)で電子情報通信学会の総合大会がありました。私の研究室からは、大学院修士課程1年(当時)の留学生の胡君と4年生(同)の荒木君がポスター発表を行いました。このポスター発表は学生セッションで、多くの大学から参加者がありましたが、大学院修士課程の学生の発表が多いようでした。中には高校生の発表もありました。

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胡君の発表は「機械学習によるCoAPの輻輳予知の検討」というタイトルで、IoT ( Internet of Things ) で用いられる通信プロトコルの CoAP ( Constrained Application Protocol ) の輻輳制御、特に輻輳の予知について提案を行うものです。輻輳というのはネットワークの混雑のことです。(写真右が胡君)

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CoAPはIoT向けの通信プロトコルとして広く使われていますが、輻輳に対応する機能は備わっているものの十分ではありません。そこで、IoTネットワークのトラフィックを収集し、その中から、輻輳に至るパターンを見つけ出すことを考えました。これは十分な量のデータがあれば機械学習によって行うことができる考えられます。そうして学習したモデルを使って、リアルタイムにトラフィックを監視すれば輻輳が予知でき、素早く対応することが可能になります。問題は大量のトラフィックデータを入手できるかどうかですが、色々と探しているものの、良いデータを見つけられていません。実際に何らかのIoT環境を自分たちで作ってデータを採集することも考えていますが、課題は多いと言えます。

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いよいよ開幕「台湾大学芸術祭」続報

2019年5月 6日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

先日お伝えした台湾大学芸術祭,いよいよ5/3に開幕いたしました.それまでの悪天候とは打って変わり,本日は暖かい日差しが降り注ぎ式典の開催を祝う絶好の天気となりました.本日より,東京工科大学を設置する学校法人片柳学園の千葉理事長が参加されましたので,きっと日本から良い天気を引き連れてこられたのだと思います.

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祝!「令和」初イベント「台湾大学芸術祭」(専門学校,メディア学部.デザイン学部共同出展)

2019年5月 5日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

令和に元号が変わって間もない5月1日早朝から,台湾に出張しています.台湾と交流のあった元八王子市長でもある黒須理事のつながりで,第25回台湾大学芸術祭に招かれ,日本工学院専門学校,日本工学院八王子専門学校,東京工科大学メディア学部,デザイン学で招待展示をすることになりました.

専門学校側からは,放送芸術,アニメ,CG,ゲームなどの関連学科から作品の上映や試遊,メディア学部からは研究紹介と作品上映,デザイン学部から作品上映をすることにしました.

この時期の台湾はあいにくの雨ですが,初めての海外の大学での展示,しかも合同展示ということで期待と不安の入り混じったスタートです.

 

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【授業紹介】検定試験に合格すると単位を認定「実践メディア処理技術」

2019年5月 4日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部教授 菊池 です.

本日のブログでは,今年度後期から始まる「実践メディア処理技術」に関して紹介したいと思います.

ズバリっ!
この科目は,「公益財団法人画像情報教育振興協会CG-ARTSが実施しているCGクリエイター検定CGエンジニア検定Webデザイナー検定画像処理エンジニア検定マルチメディア検定」の検定試験に合格し,指定のレポートを提出すると単位として認定するという科目です.

画像や映像を含むディジタル情報によるコミュニケーションは,私たちの生活に必要不可欠なものとなりました.
いま私たちには,コンピュータやスマートフォン,インターネットを利用して画像や映像などのディジタル情報を収集・整理するだけでなく,「ディジタル情報をどのように見せたら効果的か」「どのように活用したら効率的か」といった,より豊かに的確に相手に情報を伝えるスキルが求められています.

この授業では,公益財団法人画像情報教育振興協会CG-ARTSが実施しているCGクリエイター検定,CGエンジニア検定,Webデザイナー検定,画像処理エンジニア検定,マルチメディア検定の検定試験に主体的に取り組み,各検定試験のベーシック,およびエキスパートの別を問わずこれらの1つに合格することを目指します.

学生が自らの計画に基づき自習し,指定の検定試験合格を目指します.
当該年度の春期・秋期のいずれかの試験に合格した後に,レポート提出等の所定の手続きを取れば本授業の単位が得られます.

「検定試験合格」と「単位」の二兎を追って二兎を得てしまう授業となっていますので,学生の皆さんには是非チャレンジして欲しいと思います.

シラバスの詳細は,こちらに公開されています.


文責:菊池 司

大学院授業 「相互行為分析特論」

2019年5月 3日 (金) 投稿者: メディア社会コース

今年も大学院では「相互行為分析特論」という講義で,ヒューマンインタラクションについて授業を行っています.

例えば,ジェンダー(社会的性差)という言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが,たとえジェンダーという言葉を知っている方も,どんなときでもそれを意識して行動をするということは少ないと思います.このようなことを書いている私も,いついかなる時もジェンダーについて考えているかというとそれは違います.

私たちは,色々な人が話をしているところをビデオで撮影し,誰かの発言の次の発言がどのようにつながっているかを,「次の発言」から考えています.実は,その人の発言の心理的状態を考えるのではなくて,次の人が今の発言をどう捉えたかを発言や行動でどのように表しているかを考えるという研究をしています.

今回ビデオを見ながら,その参加者たちがジェンダーをどう捉えているかを見ることができます.参加している院生や早期一貫でイミグレーション科目を取っている学生は,誰一人として相互行為分析を専門としている方はいませんが,分析にそれぞれの専門や関心から参加し,論文も読んでいて,活発な院の授業となっています.

 少し気が早いですが,来年度も参加する方がいることを楽しみにしています.

 

                              山崎 晶子

大学院進学のススメ

2019年5月 2日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

この 4 月から,大学院メディアサイエンス専攻長を仰せつかりました菊池です.
本日は,「大学院進学のススメ」と題してブログを書きたいと思います.

皆様もご存知の通り,大学の学部を 4 年間で卒業したあとの進路は大きく分けて「就職」か「進学」の 2 つになります.
この「進学」にあたるのが「大学院進学」になります(各種専門学校への進学という道もありますが...).

大学院とは,学部までの知識をもとにより広く深い知識と研究能力を身につけ,高度な専門性を担う人材を育成することを目的とするところです.学部のときとは異なり,研究活動が中心の生活の中でも,少人数でのより専門性の高い講義を受講し,TA( Teaching Assistant )として授業サポートを行うなど,教員からの指示を待ってから行動するのではなく,自らが考えて研究を進め,後輩を指導することも多くなります.

研究活動においては,学術論文・学会発表などを目指して,各自の研究テーマにおける関連研究の調査,現状の解決すべき課題や明らかにしたい事項の洗い出し,それに対する仮説立て,仮説を実証するための実験や開発を行うことになります.
そこには,論理的な展開が求められます.

私が考える「大学院進学のススメ」は,上記に集約されます.

将来的にどのような職種に従事することになろうとも,上記のような「自ら考え行動する」こと,「論理的に考え,進める」こと,および「後輩の面倒をみる」ことは必ずや役に立ちます.

内閣府・経済社会総合研究所の分析レポート ESRI Discussion Paper によると,理工系学部の大学院進学率は国立大学で 50 ~ 90%,有名私立大学で 30 ~ 70% になります.
また,学部卒と大学院卒の賃金プロファイルを比較した結果では,男性においても女性においても大学院卒の生涯賃金収入は学部卒のそれよりも高いことが報告されています.大学院卒の賃金は高年齢層になっても年齢とともに上昇し,それが学部卒の生涯賃金収入との差を広げる大きな要因であることも明らかになっています.さらに,大学院進学に関する内部収益率を計算した結果,博士前期課程(修士)に進学した場合,男性は11.4%,女性は10.1% となることが示されています.

日本ではこれまで,大学院に進学することの経済的価値に疑問が投げかけることも多かったのですが,大学院卒が収入面でのプレミアムを持つことが上記の報告からも明らかとなりました.

人生は長いです.
「社会に出て働く」,「海外で活躍したい」などの将来の目標を考えた際,「人生の価値観を何に持つのか?」を今一度立ち止まって,ゆっくり考えてもいいのではないでしょうか?

昨今の就職活動という世の中の急流に,文字通り「血眼になって」押し流されていく学生たちを見ていて,フッとそのようなことを考える専攻長でした.
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文責:菊池 司

三上研究室 春の学会発表成果総括

2019年5月 1日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です

新学期が始まり少し落ち着いたところでGWが始まりました.ひと段落したところで今年の春の学生たちの学会発表について振り返ってみたいと思います.

春は様々な学会が年次大会という年1回の大会を開催したり,若手研究者のためのイベントを用意するなど,学術研究成果を披露する機会が多くあります.

私の研究室では,卒業研究の学生には当初から学会発表できるような成果をあげられるように研究に取り組んでもらいます.最終的に一定の水準の成果が上がった場合,学会で発表してもらうように奨励しています.

今年の学部生17名のうち11名がこの春に合計11件の研究発表をしました.

(1)日本デジタルゲーム学会年次大会

森中 太⼀,兼松祥央,三上浩司「地⾯の性質と⽣物の重量を考慮した⾜跡のプロシージャル⽣成」
前島 ⽞太,兼松祥央,三上浩司「MEJMVision:ロケーションベースVRにおける体験共有⼿法の提案」
猪巻 美夏,兼松祥央,三上浩司「ゲームキャラクターの⾃動⽣成における⾝体的特徴を考慮した能⼒値の⾃動設定」

(2)映像表現・芸術科学フォーラム

小黒由樹,兼松祥央,三上浩司「OGRone:マルチローターを用いた浮遊感覚提示デバイスの開発」
宮崎裕司,茂木龍太,兼松祥央,三上浩司「武装を考慮したロボットキャラクターデザイン支援システムの開発」
院去彰太,茂木龍太,兼松祥央,三上浩司「パーツコラージュ手法による 3D ドラゴンキャラクターのデザイン支援」
佐藤悠太,兼松祥央,三上浩司「SATOBot : ブレインストーミングにおける会話の形態素解析を用いた会議支援 bot」
米山顕広,伊藤彰教,三上浩司「AR ゲームを想定したサウンドデザインツール開発」
青柳柊人,兼松祥央,三上浩司「サッカーゲームにおける選手の姿勢に基づく移動可能範囲の可視化手法の提案」
桑原健吾,兼松祥央,三上浩司「対戦型格闘ゲームにおけるプレイスキル向上のための隙の可視化手法の提案」

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ポスター発表の様子

 

(3)情報処理学会・エンタテインメントコンピューティング研究会

坂本聡美,伊藤彰教,三上浩司「タッチインタラクションと音で実現する『あたたかさ』〜」

 また,これらの発表のうち,小黒君の「OGRone:マルチローターを用いた浮遊感覚提示デバイスの開発」が優秀ポスター賞,坂本さんの「タッチインタラクションと音で実現する『あたたかさ』〜」が第51回研究会研究奨励賞(金賞)を受賞しました.

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写真は小黒君と映像表現・芸術科学フォーラムの委員長

 

さらに卒業研究の学生ではなく,先端メディア学の学生として,当時学部2年生の鈴木由香さんも日本デジタルゲーム学会年次大会でポスター発表をしてくれました.

研究の詳しい話は,これからひとつづくこのBlogで紹介できればと思います.

ここのところ企業側には4月の「一括採用」から「通年採用」に切り替えて,より勉強した学生を採用したいという動きがあります.現在でも私の研究室の学生は就職活動と卒業研究をうまく両立させています.今のままでも心配はありませんが,もっと研究に集中できるようになったらと思うとワクワクします.

真剣に勉学に励む学生に有利になるといいですね.

文責:メディア学部 三上浩司

 

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