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私の博士論文とメディアサイエンス専攻の先端的な研究

2019年5月15日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

この記事では、私の研究成果をまとめた博士論文のことと、メディアサイエンス専攻の先端的な研究成果である博士論文について紹介します。

1980年ごろから始めた研究が一区切りして、1988年3月に私は工学博士号を取得しました。
このころの博士論文は印刷製本して、審査をしていただいた主査や副査の先生方にお渡しするとともに大学や国会図書館にも保管用として必要でしたので、その部数を製本をしていました。私が博士取得した博士論文も国会図書館に保管されていますが、インターネット上には公開されていません。そこで、私は自分でこのページに公開することとしました。ぜひ見てください。

論文名「インタラクティブレンダリングによる3次元形状の表現に関する研究」 1988年(昭和63年3月)
http://kondolab.org/publications/dr_thesis/kondo1988Thesis.pdf

 

私の研究の内容は、今皆さんがよく使うようなお絵かきソフトの研究、対話的にイラストを描く研究、3次元的な形状を分かりやすく描く研究などさまざまです。これらの研究を進めるために使っていたコンピュータはVAX730というミニコンピュータとGraphicaというモニタです。少しおおざっぱな値段ですが、コンピュータは5000万円、モニタは1600万色出力する機能があるので1000万円程度したと記憶しています。


現在では、ペイントシステムやフォトレタッチソフトなどは皆さんが使うようなノートパソコンでも使うことができます。Photoshopは1990年に最初のバージョンが公開されています。私たちの研究成果をはじめとして、その後さまざまなCG技術の研究成果が取り入れられて多くの人に使われるようになっています。

Paint

また、現在、タブレットなどで手描きスケッチ入力ができますが、私が1980年代に研究していた内容が現在タブレットでも実現されています。円や正方形を手描きで描くと、きれいな円や正方形に変更してくれます。

Tegaki1 Tegaki2

大学では将来を見つめて研究をしています。皆さんが研究したことが卒業後にどこかで使われるようになるということもあります。このように大学では、今あることを学ぶだけではなく、今ないもので将来必要になると思われることを考えだしていくことを行っています。正解があるかどうか、正解が何かもわからない状態でもあります。
私はこういうことに挑戦することに対して、いつもワクワクします。


ところで、1999年に日本で初めて設立されたメディア学部はその後大学院を持つようになりました。その大学院メディアサイエンス専攻では、現在までに6名が博士号を取得しています。これらの博士論文をみればメディア学の先端的な研究の広さが分かります。ここではそのうちの5件のブログ記事を次に紹介します。


◎メディアサイエンス専攻で博士号を取得した茂木龍太氏の博士論文が情報処理学会の研究会推薦論文に選出  2018年8月21日
学位論文題目「キャラクター分析に基づく形式知化とデザイン原案制作支援に関する研究

◎博士論文公開発表会:キャラクター分析に基づく形式知化とデザイン原案制作支援に関する研究 2018年1月11日

◎初めて見る!? 博士学位論文 2017年4月30日
学位論文題目「シナリオ情報構造化システムによる映像コンテンツ制作支援基盤の構築

◎大学院メディアサイエンス専攻から4人目の博士誕生 2015.03.31
学位論文題目「映像分析に基づく演出設計支援手法に関する研究

◎メディアサイエンス専攻 「博士学位論文公開発表会」のご案内 2015.01.24

◎メディアサイエンス専攻で博士号を取得した渡邉賢悟氏の博士論文が情報処理学会の研究会推薦論文に選出  2013.09.03

◎大学院メディアサイエンス専攻の博士論文公開発表会 2013.01.26
学位論文題目「ビジュアル表現支援のための画像メディアツールの構築
学位論文題目「ストローク履歴を活用した3次元形状モデリング手法の研究

◎東京工科大学博士論文(平成25年以降)の公開:このページから博士論文を見ることができます。

大学院メディアサイエンス専攻 近藤邦雄

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