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実学主義を具現化する「プロ演」

2019年7月 7日 (日) 投稿者: メディア技術コース

 東京工科大学は「実学主義」を掲げています。メディア学部で実学主義を具現化した代表例が「プロジェクト演習」(プロ演)です。
 
 プロジェクト演習は1~3年の各学年前後期で選択科目として設定されています。担当教員ごとのテーマ別に分かれており、約30のテーマがあります。1つのテーマの中で1~3年生が合同で取り組みます。プロジェクトの取り組みの中では上級生が教えるということも多く、サークルのような雰囲気があります。
 
 プロ演での具体的な問題設定に対して成果を出すには、知識の習得や原理の理解のような考えることだけでなく、自ら「手を動かして」成果物を作成する必要があります。
 
 先日、ある4年生と久しぶりに会って立ち話をする機会がありました。彼はプロ演(私の担当テーマではないですが)に積極的に取り組んだ学生です。企業でのインターンシップ体験を話してくれました。プロジェクト演習やその他の授業でソフトを使いこなして編集やデザインを行う経験が役立ち、企業の担当者の方から「手が動く」ことをすごくほめられた、とのことでした。
 
 そのように作業がてきぱきとできることは、職業人としてもちろんプラス評価になります。プロジェクト演習で習得した技能が活かされたということです。
 
 しかし彼はもう一つ、プロ演で習得した重要な「実学主義」の側面を再認識しました。それは、最終目的を見失わないことです。インターンシップで作業をやったとき、上司の指示の背景にある目的を常に把握していたおかげで、作業の成果も高く評価されたのです。プロ演で常に目的を意識するようにと教員から何度も言われたことがとても役に立った、とのことです。
 
 メディア学部のプロジェクト演習は選択科目ながらたいへん人気があります。入学前の高校生や入学したての1年生に聞くと、メディア学部の特長として「プロジェクト演習」の認知度が一番高いです。また、今年度前期のプロ演の履修者数は、学年全体の人数に対して1年生で8割以上、2年生で5割以上、専門科目や専門演習が忙しくなる3年生でも3割以上です。
 
 プロ演は、授業コマ数や修得単位数のわりには、授業外の時間が多くかかります。その代わり、そうやって苦労しながらもしっかり取り組んだ学生は、就活でも良い結果を出しますし、大学院進学してからも優れた研究成果を発表しています。
 
メディア学部 柿本正憲

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