年末年始は、なぜ、この時期なのか(3)
2020年1月 1日 (水) 投稿者: メディア社会コース
あけましておめでとうございます。本年も東京工科大学メディア学部をよろしくお願い申し上げます。
2020年の最初のメディア学部ブログですが、実は続きです。まだ読んでいない方は12月30日分からお読みいただけるといいと思います。
冬至が正確にはわからなかったから、その1週間以上あとが冬至と思われて年末年始になった、というわけではない、という話の続きです。
日本の正月と欧米のクリスマスの時期で街の雰囲気が似ているとはよく言われます。どちらも帰省して家族と過ごす人が多いからということらしいです。
ちょうど1週間前がクリスマスだったわけですが、年末年始の話に戻ると、冬至が年始でなければ、12月25日がキリストの誕生日なので年始にしようとしたのに、何かの理由で1週間ずれてしまったのでしょうか。
クリスマスはもともと何の日なのでしょうか。キリストの誕生日に決まっていると思うかもしれませんが、それは実は間違っているそうです。あくまで生誕を祝う日で、生まれた日はわかっていない、聖書の記述から秋の初めという説が あります。
実は、クリスマスは、キリスト教が、別の宗教ミトラ教から転用したとされています。布教のためにこういうことはよくあったようです。たとえば、ハロウィーンもそうだったようです。
紀元前1世紀に成立したミトラ教は太陽神崇拝だったので、冬至が重要でした。 冬至から1週間をフェスティバルにしたと考えられます。
太陽が出ている時間が一番短い冬至を太陽の誕生日と考えていたようですが、それを利用したキリスト教が25日を太陽のようなキリストの誕生日としたらしいのです。
太陽が出ている時間が一番短い冬至を太陽の誕生日と考えていたようですが、それを利用したキリスト教が25日を太陽のようなキリストの誕生日としたらしいのです。
だから、クリスマスは、もともとキリスト教では重要ではなく、それを年始にするという考えもなかったはずです。
結局、冬至もクリスマスも年末年始の基準ではありませんでした。
それでは、一体、なぜ、年末年始はこの時期なのでしょうか。
それはまた、明日に続きます。
(メディア学部教員 小林克正)
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