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研究紹介 - かわいいセンサー

2020年1月13日 (月) 投稿者: メディア技術コース

ADADA Japanという学会で受賞した研究の内容紹介、第二弾です。二つで終わりですが

今回は、ポスター発表で受賞をした研究です。

 

かわいいセンサーという研究テーマなのですが、センサーというものがどのようなものか皆さんご存知でしょうか?センサーとは、温度や圧力などのその場の状態についてのデータを刻々と計測する電子部品です。これをコンピューターに繋ぐことによって、周辺の状況によって反応するプログラムを作ることができます。例えば、雨が降ったり、人が通ったら教えてくれるような仕組みを作ることができます。ところで、センサーというと、以下の画像のようなもので、いかにも電子工作という感じのものですね。プログラミングに興味がある女性もいまでは増えていると思いますが、センサーを利用したものとなると、さらに敷居が高くなるのではないかと思います。そこで、いかにも部品ですという見栄えのセンサーをかわいくしてみたらどうだろう、というのがこの研究です。かわいくすることで興味を持ってもらえるのではないか、というのはなんだか子供だましのようだと思うかもしれません。しかしながら、人の感情は何かをしたり決定したりする際に非常に大きな影響を及ぼします。「かわいい」と思うことで興味を持つようになったり、結局同じことをしているのだとしても取り組みやすく感じることがあるでしょう。「かわいい」という言葉は、英語のCutePrettyという言葉と全く同じではない意味も含んでいるようで、海外でも「かわいい」という日本語の言葉がそのまま通用します。日本の文化の一つとして、世界に認知されたものと言えるでしょう。

 

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    普通のセンサー類

 

ということで、研究を行っている学生が作成したのが以下のようなものです。上にあるセンサーと、それぞれ同じ機能のものを対応させて並べていますが、パッとした見た目で大分違っているようになっていると思います。かわいいと感じるかどうかについては個人差があると思いますが、色々な「かわいい」があるので御容赦ください。

 

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  かわいいセンサーの作例

 

ここで作成したセンサー類は、単に色や素材としてかわいい感じのものにしているものだけでなく、メガネや耳など、具体的な形を模したものもあります。こうしたものは、無機的な通常のセンサーと違って、使いみちが想像できるデザインになっています。例えばメガネ型のセンサーはその前に物体があるかどうかを調べることができます。

 

これらを利用した作品例も作成しました。例えば動物の掌?を模したタッチセンサーをぬいぐるみの手の部分に貼り付けて、ハイタッチすると「やったー」と歓声を挙げるものとか、圧力センサーになっているほっぺたをつねると叫び声を上げるものなどです。センサーが具体的なものを模してデザインされていると、使い方が限定されてしまう一方で、具体的な用途を思いつきやすくなる利点があるのではないでしょうか。

 

 

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             センサーの利用例

 

 

こんなのが研究になるの?と思う方もいるかもしれません。しかしながら、研究というのは新しいアイデアにチャレンジしてみることです。そんなこと考えていいの?と思う人が多いのであれば、むしろそれは研究として意義のあるテーマだということになるのではと思っています。さて、この研究では、センサーをかわいくすると興味を持ちやすくなるのでないかというアイデアでしたが、センサーを利用するにはそれがかわいかろうとそうでなかろうとプログラミングという手段が必要です。いくらセンサーのデザインを変えたとしても、プログラミングが同じままでは利用のハードルの高さは変わりません。この研究の延長には、そうした面での考察も必要になるはずです。今度から小学校でもプログラミング教育がはじまるようですし、現在高校生の方で、そうした研究に取り組んでみるのも意義のあることではないでしょうか。

 

 

太田高志

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