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【研究紹介】デフォルメキャラクターの分類とそのデザイン原案作成

2020年1月10日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

私たちはキャラクターメイキングに関する多くの研究をしています。映像コンテンツ制作には、シナリオ、キャラクター、演出が大切な要素です。ここでは、デフォルメキャラクターの分類とそのデザイン原案作成に関する研究について紹介します。

次のような論文が公開されました。
j-Stageという研究論文公開のサイトに掲載されています。どなたでも論文のpdfをダウンロードして読むことができます。

RYUTA MOTEGI, KAZUKI SATO, YOSHIHISA KANEMATSU, NAOYA TSURUTA, KOJI MIKAMI, KUNIO KONDO
3D Drafting System based on Shape Analysis of Super Deformed Characters
International Journal of Asia Digital Art and Design Association
Volume 23 Issue 2 Pages 9-15, 2019
https://www.jstage.jst.go.jp/article/adada/23/2/23_9/_article/-char/en

本研究は、たくさんのデフォルメキャラクターを収集し、頭部、胴体、腕、足の形状を分析して、共通的なパーツ形状を構成要素として見出します。それらを3次元CGシステムを使って、3次元パーツとしてスクラップブックに登録します。それを検索して、組み合わせて、デフォルメキャラクターの概形を制作します。この形状にポーズを付けて、大まかな姿勢を決めます。これをもとに、詳細をスケッチして線画を制作します。これをデザイナーに渡して、最終的なデフォルメキャラクターを制作します。

次の図は研究全体を示しています。多くのキャラクターから構成要素を取り出す部分、それらをデータにしてデータベース(デジタルスクラップブック)とします。そのデータを用いて、キャラクター設定資料に基づいて、検索して編集してデザイン原案を制作するという構想です。

Fig1_20200109210901

次の図はシステムの概要です。

Fig3

3次元デフォルメキャラクターの画像をもとに、デザイン原案を作成した例が次の図です。

3次元モデルで、制作するキャラクターの特徴がよく出るポーズや向きを考えることが

容易にできます。制作したいキャラクターをデザイナーにきちんと伝えることが

文字情報とこのようなデザイン原案によって可能となります。

Fi4

 

大学院メディアサイエンス専攻 近藤邦雄

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