年末年始は、なぜ、この時期なのか(6)
2020年1月 4日 (土) 投稿者: メディア社会コース
今日は土曜日なので、休みの人が多いと思いますが、本来、1月4日は仕事始めで、官職の人が仕事を始めます。
ここでは、同じ官職といっても古代の執政官の話から始めます。カエサルあるいは英語読みでシーザーはご存じかと思います。執政官から皇帝にあたる地位にまでなった人物です。
このカエサルが紀元前45年ごろに定めた、ユリウス暦と呼ばれる暦があります。ユリウスはカエサルのミドルネームです。
ユリウス暦は1月から始まっていました。太陽暦であり、1年を冬至の直後から始めるようにしたらしいふしがあり、現在の暦にきわめて近いのです。違いは閏年がわずかに多いことです。
このユリウス暦に採用されたことで、1月始まりが定着したと考えられています。
もっとも、1月始まりは、その直前のローマ暦からだったそうなので、カエサルが決めたことではないことになります。ローマ暦は何回も改変されていますが、初期には3月始まりで、カエサルの直前の時代に1月始まりになっています。農業が大規模化したためとも戦争が関係したとも考えられていますが、本当の理由はわかっていないようです。
カエサル以降も、暦は、たびたび改変されました。しかし、合理性があったせいだと思われますが、結局、ヨーロッパでは、ユリウス暦に落ち着いたのでした。
ユリウス暦は1000年以上も使われてきました。
ところが、こまったことが起きてきたのです。
何が起きて、どう対処したのかは、明日に続きます。
(メディア学部教員 小林克正)
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