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新聞を再発見しよう! 連載#3「朝日新聞」

2020年4月15日 (水) 投稿者: メディア社会コース

こんにちは、メディア学部社会コースの森川です。
今日取り上げるのは、日本で第二位、世界でも第二位の発行部数を上げている「朝日新聞」です。
 
朝日新聞と言えばリベラル(左寄り)な政治的立場を取る新聞だということを知っている人も多いでしょう。
政権に寄り添う姿勢を見せる読売新聞とは反対に、朝日新聞は批判的態度を貫きます。
リベラルとは、個人の自由や個性を重んじる考え方で、自由主義的な姿勢を取ります。
ですから、昨今注目されている夫婦別姓や同性婚にも寛容な立場です。
一方で憲法改正には批判的です。
 
朝日新聞に関しては、ちょっと調べればさまざまな逸話が出てくるでしょう。
殊に慰安婦報道については、政治問題にまで発展した深刻な誤報として大問題になりました。
しっかりとした裏付けを取らないまま、個人の証言を真実として報道してしまったのです。
1982年からこの報道を始め、結局2014年になって朝日新聞は慰安婦報道に関する検証記事を掲載。
その後、証言は虚偽であったことを認め、一連の記事を撤回することとなりました。
今でも覚えていますが、この時の朝日のバタバタぶりは見るに堪えないものがあり、購読を辞めた読者が相当いたのではないかと思います。
読者フォーラムの「声」欄にも、「ずっと朝日を取り続けていたが、もうやめる」といった投稿が掲載されていたと記憶しています。
 
この問題が明るみになった直後、紙面で月に一度連載していた池上彰氏のコラムの掲載拒否問題が発生します。
池上氏が今回の慰安婦報道の朝日の検証について鋭く切り込んだ内容でした。
朝日はその記事の掲載を見合わせると池上氏に通告。
池上氏は朝日との“信頼関係が崩れた”とし、連載中止を申し入れました。
最終的に、池上氏の記事はそのまま掲載されることになり、一時ストップしていた連載も今では復活していますが、読者にとっても朝日への信頼が失われる一件でした。
 
いろいろと批判はありますが、朝日新聞の記事は振り切っている分、議論に値するものが多いと感じます。
毎日一面に掲載されている「天声人語」というコラムは、入学試験にもたびたび採用されていますし、上記の池上彰氏の他にも、作家の瀬戸内寂聴さんや漫画家の伊藤理佐さんのエッセイなど、興味深い連載が多く読みごたえがあります。
報道に偏りが見られる新聞ですが、そもそも“報道の自由”とはそういうものだと理解した上で読んでみてください。
 

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※ 画像はイメージです。

 

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(メディア学部 森川 美幸)

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