新聞を再発見しよう! 連載#6「産経新聞」
2020年4月18日 (土) 投稿者: メディア社会コース
こんにちは、メディア学部社会コースの森川です。
今日は「産経新聞」をご紹介したいと思います。
産経新聞と言えば、フジテレビを思い浮かべる人が多いかも知れませんね。
そうです。
産経新聞社もフジテレビも、同じフジサンケイグループの一員で、他にラジオ局のニッポン放送やレコード会社のポニーキャニオン、出版社の扶桑社等も含まれます。
フジテレビはバラエティー番組のイメージが強いので、産経新聞もエンタテインメント色が強い、リベラル系の新聞では?と思う人もいるかも知れません。
しかし、そうではありません。
産経新聞は、もう、バリバリの保守系紙です。
連載#2で読売新聞が右寄りの新聞だと紹介しましたが、産経は読売以上に保守本流のど真ん中に位置づけられると思います。
読売は保守と言うよりも保守政党である自民党寄りですので、政権批判は少ないのですが、産経は国益に適わない政策だと思ったら政権批判記事も書きます。
「モノを言う新聞」というのが同社のキャッチフレーズです。
憲法改正には賛成の立場で、創刊80周年にあたる2013年には独自の憲法改正案である「国民の憲法」要綱を発表しています。
同要綱で、産経は天皇を「元首」とはっきり位置づけ、自衛と国際平和に寄与するための軍の保持や、緊急事態における内閣の権限強化を規定しています。
このような主張は左派である朝日新聞とは真逆を行くもので、さらに言えば同じ右派の読売新聞ですら天皇を元首とは位置づけていないことから、極端な保守的思想と言えます。
そんな産経新聞ですが、発行部数は他の全国紙に比べて100万部以上少なく、経営的にあまり思わしくない状態が続いているようです。
昨年、大規模な人員削減を実施し、経営のスリム化を図りました。
産経は他紙に先駆けて2002年から夕刊を廃止した新聞でもあります(同社では「夕刊フジ」という夕刊紙を発行していますが、あくまで別の新聞です)。
読者が高齢化し、購読者数が年々減少していく中、どの新聞社も経営体制の見直しを迫られています。
全国紙の中では、産経新聞と、本連載#4で紹介した毎日新聞が、厳しい状況に立たされていると言われています。
今後、印刷版の提供を中止し、デジタル版のみにシフトする新聞社が出てくる可能性は十分あります。
もしかするとその先鞭をつけるのも、産経新聞かも知れません。
※ 画像はイメージです。
【産経新聞購読DATA】
1か月3,034円(税込)。
電子版は別料金で月額1,800円(税別)。
7日間の無料試読サービスあり。
申し込みはこちら(https://reader.sankei.co.jp/reader/east/trial.html)。
本連載ラストの明日は、東京(関東地方)のブロック紙・東京新聞を紹介します!
(メディア学部 森川 美幸)
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