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メディア学部新入生の皆さんへ

2020年4月 3日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
 
 メディア学部の学部長を務める柿本正憲です。
 
 本日は入学式の予定でした。新型コロナウィルス感染防止のため残念ながら式典は中止です。授業開始はひと月遅れで5月7日5月20日の予定です(新入生ガイダンスは4月27日かそれ以降5月15日予定遠隔実施)。
 
 今月は家にこもりがちになることが多いでしょう。規則正しい生活を送ってください。とは言っても、ついつい夜更かしをすることもあるかと思います。それが続いてしまったとき、効果的に正常な生活リズムに戻す方法があります。
 
 人間の身体は、朝の時間に強い光を浴びると16時間後に眠くなるという特性があるそうです。リズムを直したいときは、例えば7時に起き、太陽の光をしばらく浴びてみてください。天気が悪ければ電灯の光を顔に浴びるのでもいいです。そして夜11時すぎに眠くなってきたらそこを逃さずに床につくのです。試してみてください。
 
 大学での勉強に備えてここ1か月何をやればよいか、と思う人には、平凡ですが本を読むことを勧めます。読むことは基本です。入学後に確実に役に立ちます。
 
 基本中の基本は「眼球の動き」です。小さいスマホに慣れすぎていると、読むための眼の筋肉が衰え、読書スピードが遅くなります。大学で学ぶ際、読むのが遅いのは致命的です。眼球の動きを意識して、少し速めのペースで本を読んでみてください。まとまった時間がありますから多読のチャンスです。
 
 一冊だけ、お薦めの本を紹介します。「AI VS. 教科書が読めない子どもたち」(新井紀子著、東洋経済新聞社)です。
 
 新井紀子先生は、東大入試に合格するAIを開発しようとした方です。そのプロジェクトのことを最初に知ったとき、正直私は「何て胡散臭い学者だ」「できるわけないのに」と思いました。「できるわけない」のは当たっていました。
 
 しかし、新井先生は「胡散臭い」とは真逆の方でした。真摯に、かつ熟慮してプロジェクトに取り組んでおられたのです。どういうことかは読めばわかります。
 
 世の中にはAIに関するあまたの本があります。どれも悪くはないのですが、売らんかなの「煽り」の傾向が強いです。正しく深く理解するにはこの新井先生の本が私の知る限り一番です(この本もカバーや帯は煽りに見えますが、中身はまっとうです)。AIが当たり前になる時代に漠然とした不安を抱いている人でも、安心できるとともに、自分が何をすればいいかわかってきます。
 
 新入生ガイダンスでは、元気でかつ眼球を鍛え上げた皆さんにお会いするのを楽しみにしています。
 
メディア学部 柿本正憲
 

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