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【広告はいつも今と向き合う③】ソーシャルディスタンス/新習慣を根付かせるために(メディア学部 藤崎実)

2020年5月 6日 (水) 投稿者: メディア社会コース

「ソーシャルディスタンス」とは、「社会的距離」という意味です。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界中で感染拡大を続けている状況で、感染リスクをできるだけ減らすために、人と人の距離を空けようという意味で使われています。

今までにない新しい習慣を、どのように多くの人に知ってもらったら良いのか。行政や報道、テレビやインターネット、小売店の店頭などを通じて、世界中であらゆる啓蒙活動が急速に行われています。

こうした状況を受けて、各企業や団体も啓蒙につながる様々なコンテンツを公開しています。今回はそうしたコミュニケーションをいくつかご紹介したいと思います。

まず、ビートルズの有名なアルバム「アビイ・ロード」を用いた、「activistala」によるソーシャルディスタンスの啓蒙インスタグラムです。このインスタグラムは、米国の貧困や飢餓を扱うNPO団体Feeding Americaへの寄付を募るために作られたコミュニケーションです。
著名なビジュアルですので、一瞬「?」となりますが、なるほど、社会的な距離を取ることの重要性が伝わると思います。

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(画像引用元)https://www.instagram.com/p/B97oZ6BjK6r/

ちなみに、「activistala」は米国ロサンゼルスにあるクリエイティブ・エージェンシーで、今まで数々の社会的問題をテーマにしたコミュニケーションを企画してきたプランニングエージェンシーです。
2013年のカンヌライオン国際クリエイティビティ・フェスティバルの「チタニウム部門」では「Dove Real Beauty Sketches」でグランプリを受賞。フォーブス誌によって「2017年・世界で最も著名なクリエイター100」にも選出されています。

また、米国の広告・マーケティング誌『アドエイジ(Ad Age)』によれば、コカコーラ社も、ニューヨークのタイムズスクエアにあるアドボードで自社のロゴを使ってソーシャルディスタンスの大切さを伝えることにしたそうです。

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(画像引用元) https://twitter.com/adage/status/1241907553950486530

新型コロナウイルスに関する啓蒙やコミュニケーションは、生命や健康に関することですので、十分な配慮が必要となります。

一方、今、必要なこととして、新しい習慣を急激に世界中に普及させる必要があります。そこで各企業や各団体、クリエイターやマーケターは、自分たちにできることを、広告メディアやSNS、ソーシャルメディアを使って発信を始めたというわけです。

このブログの第1回目で書いたように、今年、2020年のカンヌフェスティバルは中止です。その代わりに、世界中のクリエイターやマーケターに、世界の現状を考えることが求められることになったのです。

早くもとの世界に戻って欲しいと私も願っています。

(メディア学部 藤崎実)

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◆【広告はいつも今と向き合う】ブログ アーカイブス
【広告はいつも今と向き合う①】2020年の広告コミュニケーションができること(メディア学部 藤崎実)

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