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鍔迫り合いの感触を目指して

2020年5月11日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん,こんにちは.メディア学部助教の兼松です.
今日は昨年度の卒研生が行った「鍔迫り合い」に関する研究を紹介します.

三上・兼松研にはゲームに関する研究を行う学生が多数在籍しています.
ゲームに関する研究ですから,やはり何かを分析したり,プログラムを工夫したりと,ソフトウェア寄りの研究が多いです.
しかし,中にはハードウェア側の工夫を行う学生もいます.
昨年度の卒研生が行った「剣戟VRコンテンツにおける鍔迫り合い時に生じる力覚フィードバックの提案」もその一つです.

この研究は,Oculus Touchのコントローラーに日本刀の柄や鍔に相当するパーツを取り付けたデバイスを制作しました.
また,コントローラーにバネを取り付け,コントローラーを板に押し当てることで,鍔迫り合いで刀が押し返される感触を得ようとしたものです.
バネの弾性力を用いたものですので仕組みとしては単純ですが,VRコンテンツと組み合わせることでなかなか面白い体験になっていたと思います.

・・・1番面白かったのは,発表会などで様々な先生があーだこーだ言いながらコントローラーを板に押し当て続ける姿だったのは秘密です(笑)
時代劇・戦国時代マニアの私としては,かなり注目度の高い研究でした.

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[澤野充季,兼松祥央,羽田久一,三上浩司,剣戟VRコンテンツにおける鍔迫り合い時に生じる力覚フィードバックの提案,日本デジタルゲーム学会第10回年次大会,2020.3]

余談ですが,戦国時代を題材とした小説で私のオススメは司馬遼太郎さんの「梟の城」です.
時代小説では史実を題材にした作品も多いですが,梟の城は背景世界設定は史実を題材としつつ,主人公を取り巻く物語はフィクションの割合が多い作品です.
豊臣秀吉や石川五右衛門など,有名な人物・逸話をうまく物語のギミックに取り入れている点は,「こういうことがうまくできるようにしたい!」と,シナリオを研究している私のモチベーションになっています.
stay homeでお時間のある方は,読んでみてはいかがでしょうか?

(文責:兼松祥央)

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