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FPSゲームにおける混乱による不安定なエイムを考慮したAI

2020年6月 7日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん,こんにちは.メディア学部助教の兼松です.

以前このblogで,私はFPS勢だ!と書きました.
FPSのゲームといえば,用意されたストーリーに沿って遊ぶモードや,オンラインで対戦するモードなど,様々な遊び方がありますね.
上手さや強さを競うのもいいのですが,私は友人たちと協力してミッションをクリアしていくCOOPが好きです.いろいろ相談して,困難なミッションをクリアしたときの達成感はなんともいえませんよね.

ただ,COOPには難点があります.多くの場合,相手がNPCのため,ある程度慣れてきてしまうとクリアまでの道筋が固定されてしまうことですね.繰り返し遊ぶのにはあんまり向かないものが多いです.だからこそ,毎回展開が変わる対人戦のほうが人気なのかもしれません.

そこで今日ご紹介するのは昨年度の卒業研究「FPSゲームにおける混乱による不安定なエイムを考慮したAIの提案」です.
この研究ではFPSゲームにおける,より人間に近い反応をするAIを実現するための研究です.

FPSをプレイしたことのある人なら経験があると思いますが,例えば曲がり角で不意に敵に遭遇したとき,あわててあらぬ方向に撃ってしまったり,ロクに狙いも付けずに闇雲に撃ってしまうことがありますよね.そうならないようにするのが上達の秘訣なのかもしれませんが,あわてていろいろやってしまうのも人間らしさの一つだと思います.
この研究では,いろいろなシチュエーションにおいて敵に不意に遭遇した時,人間のプレイヤーがどれくらい”適当な照準をするのか”を分析しました.

こういった研究が進んで,プレイヤーが有利なシチュエーションを工夫することで攻略の幅が広がるような,対NPC戦やCOOPでも対人戦に近い要素を楽しめるようになると良いですね.

[田口直紀,兼松祥央,三上浩司,FPSゲームにおける混乱による不安定なエイムを考慮したAIの提案,日本デジタルゲーム学会第10回年次大会,2020.3]

(文責:兼松祥央)

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