eラーニング系プロジェクトELPの誕生秘話
2020年7月27日 (月) 投稿者: メディア社会コース
メディア学部が誕生してから20年近くになりますが、学部開設当初より、eラーニングは看板プロジェクトの一つに据えられてきました。この先の数回のブログ記事では、メディア学部におけるeラーニング系の演習や卒業研究(/卒研)プロジェクトの歴史的変遷について記したいと思います.初回は、ELP(E-Learning system Project)の誕生秘話です。
メディア学部の初代学部長(後の第3代学長)の相磯先生は、卒研において複数の教員が共同参画・指導するプロジェクト制を敷く方針を掲げていました。eラーニングに関しては、相磯先生の命を受ける形で、工学出身の浦城先生と佐藤(敬)先生、文学出身の稲葉先生、そして理学出身の私松永の4名が、大学院までの教育・研究ビジョンの考案をすることとなりました。しかし、各教員は年次進行で次々と迫る新たな講義科目の準備に翻弄され、4人での議論はなかなか進まず、暗中模索の状態がしばらく続きました。やがて、制度設計の青写真ができてきて、卒研の前段としての3年次の専門コア演習「eラーニングコンテンツ」が始動しました。Sumtotal社のToolBookとMacromedia社のFlashという2つのアプリケーションを用いたインタラクティブ教材を開発する演習です。そして、その翌年の2002年には、この演習のノウハウを活かす形で卒研プロジェクトELP(E-Learning system Project)を立ち上げました。
ただ、このELPも順風満帆に進んだというわけではありません。畑(専門)が異なる4人所帯なので、やはり運用方針については何度も衝突しました。S先生とI先生の大喧嘩を、U先生と私が必死に仲裁したことが懐かしく感じられます(イニシャルを使っていますが、誰のことなのかはわかりますね…)。それでも、繰り返し議論をしていくうちに、旧工学部で長らく卒研指導をしていた佐藤先生が全体を統括し、浦城先生と私は主にシステム環境の整備を行い、稲葉先生は新たな教育指針や研究ビジョンを提案するというような役割分担ができていったような気がします。
教員4人のプロジェクトはメディア学部には他になく、ELPは毎年30名を超える卒研生が集うマンモスプロジェクトとなりました。大学院進学者もそれなりにいたので、ピーク時には研究棟C316-319の4部屋を使用していました。大学院生を中心に学会発表や論文投稿も盛んに行っていましたが、際立つものとしてはComuter&Education誌に掲載された「認知スタイル理論に基づいたeラーニング教材のデザインと学習効果」が挙げられます。
(文責: メディア学部 松永)
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