ここにも7が (7・最終回)
2020年7月12日 (日) 投稿者: メディア社会コース
これまで、7にまつわることがらを見てきました。
そこで、なぜ、さまざまなところに、7がこんなに出てくるのかを考えてみます。
多くの人が気にするからかもしれませんが、7に人の心をとらえる何があるのでしょうか。
現在の数字は算用数字・アラビア数字とよばれていますが、インド起源です。
面白いのは、7という数字の形の由来はよくわかっていないことです。
漢字の七の形も7という数とは関係なく、七は切のもとの字なので、
音が同じというだけで使われたらしく、細かいことはわかっていないようです。
西洋でも、キリスト教では、天地創造にあらわれるように、
7を完全な数とか神の数などといって、神聖視したわけですが、
それより前から、7は、世界の七不思議といったように使われてきました。
古代ギリシャの、世界の七不思議は、その当時、
歴史学者ヘロドトスが挙げたとされる注目すべき7つの建造物のリストです。
地震などのため現存しているのは、ギザの大ピラミッドだけですが、
他のものも実在した証拠がでてきているようです。
7 自体に戻ると、数学的には、まず 7 は一桁の最後の素数です。
素数は、1とそれ自身以外では割り切れない自然数ですから、
7 はひとつの数字で表せる最大の割り切れない数ということです。
数学で、作図問題つまり図形がコンパスと目盛りのない定規で描けるかという問題がありますが、
正多角形でこれが不可能な最小のものが正七角形です。
だから、正七角形の作図は複雑で、古代から書くのはたいへんだったと考えられます。
こうした割り切れなさ、複雑さが、7 を神秘的に感じさせ、
不思議だと思わせるのかもしれません。
それでは、この連載も7 回になったので、終了です。お読みいただいて、ありがとうございました。
こんな状況です。これがラッキーセブンであることを願ってやみません。
(メディア学部 小林克正)
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