2020年3月に卒業された卒業研究「プロダクトデザイン」のポスター紹介 その2
2020年8月28日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース
この夏はコロナ禍に加え、7月は異常な降雨量、そして一転8月は猛暑となり、誰もが少し疲弊気味であろう夏となっています。こんな時、ゼミでの卒業生との意見交換を思い出すと少し気持ちが和みます。若い人の感性はいつでも新鮮だからです。
今回は、大橋さん、岡本さん、奥村さんのポスターを紹介します。
大橋さんは、高校の部活で少し腰を痛めてしまったそうですが、実は若い人の間にも腰痛持つが意外と多いことに着目しました。若い人の腰痛はオフィスでのPC作業時間の増加が一因と言われており、そこことを探るための研修会場や整骨院にてインタビューを行いました。その結果、PC作業に特化した「椅子」が少ないとの意見を数多く得ることができました。そこで、背もたれ、座面、足の3パーツを別個に揃え、各ユーザーにとっての適切な姿勢を調整維持できるする椅子のデザイン提案を行い、縮小モデルとはいえ3D形状でプリンタでの形状確認も行い訴求力を高めました。
岡本さんは、ギターが大好きな若者です。練習スタジオでは多くの音楽仲間達から、ケースは持ち運びだけでなく、スタジオ内での置き方次第では周囲に迷惑をかけることもあるとの意見を頻繁に聞いていました。そこで小さくするための手段として、ケースの畳み方に着目することにしました。ケースのタイプとしては学生が利用することが多いソフトタイプを選びました。そしてソフト対応の適性を活かし、二つに畳んで置くことで床にしっかり固定でき、さらに通常時は収納されているフックを引き出すことで、洋服のようにハンガーにも掛けることができるデザインの提案を行いました。これで、ソフトケース特有の壁と床にだらっと放置された問題を解決するものとなりました。
奥村さんは、家庭内でも電気製品周辺のケーブル類が増え、安全面や衛生面の問題を指摘しました。従来の製品を洗い出し、ケーブルの耐久性や収納面の工夫がなされた製品は数多く存在することを確認しましたが、それぞれ、従来の製品にはトレードオフの関係となる問題を抱えていりことを指摘しました。そこで、デザインの自由度を高めるために使用の場に応じた形態とする方法を考察し、一体型にこだわらず、単位ユニットの構成で形態を作り出すための方法を模索しました。そして、とてもシンプルな単位ユニットを構成することで、それぞれの目的に応じた形態となるケーブル収納具のデザイン提案を行いました。
メディア学部 萩原祐志
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