シナリオアナリシスでよくある質問(おすすめの映画)その2
2020年9月14日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース
みなさん,こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。
今回も「プロのシナリオライターを目指すなら見ておいたほうが良い作品はありますか?」という相談があった際に、挙げる作品を紹介します。今回は・・・
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『グラディエーター』(Gladiator)
監督:リドリー・スコット
脚本:
デヴィッド・フランゾーニ
ジョン・ローガン
ウィリアム・ニコルソン
参考URL
https://movies.yahoo.co.jp/movie/160256/
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まず、あらすじをまとめますと・・・
「主人公である大ローマ帝国の将軍マキシマスは、皇帝の息子コモドゥスから皇位継承を巡って疎まれ、妻子を殺されたうえ、自身も奴隷としてアフリカに売り飛ばされてしまう。
だが、剣闘士(グラディエーター)になって生き抜き再びローマへ戻ったマキシマスは、剣闘士として観衆の支持を味方につけ、コモドゥスを闘技場での一騎打ちに引きずり込むと、自らの命と引き換えにコモドゥスをうち倒し、復讐を果たした」
このタイトルを紹介する理由は明確で「主人公が最後に死ぬから」です。
大変興味深いことなのですが、シナリオを書こうとする学生の中には「主人公が最後に死ぬ話を書きたいです」と言ってくる人が定期的に現れます。もちろん毎回別な人です。
ところが、いざ具体的な内容を教えてもらうと「主人公が最後に死ぬ」という、構想だけが強すぎるせいか、唐突に「主人公が死ぬ」とか、特に必然性もないが「主人公が死ぬ」という内容だったりします。
たしかに「主人公が最後に死ぬ」という内容は、とてもショッキングで強く印象にも残ります。しかし、とにかく主人公が死ねばいいというわけではなく、「最後に」至るまでの過程と理由がきちんと表現される必要があるのです。その意味で、映画「グラディエーター」は最後に主人公が死んででも目的を達成する理由や過程がとても分かりやすい作品になっています。
余談ですが、東京工科大学メディア学部では過去にこんな研究発表をしたことがあります。
『人の死の要素を含む作品分析に基づくストーリー制作手法の研究』
https://ci.nii.ac.jp/naid/130007803413/
「主人公が最後に死ぬ」作品は大学での研究テーマになるぐらいのトピックなので、「主人公が最後に死ぬ」作品が記憶に残っているみなさんは、今回のグラディエーターに限らず、色々見てみると、シナリオを書く際に役立つかとおもいます。
(文責:兼松祥央)
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