音に関係する小説 (2)
2020年9月27日 (日) 投稿者: メディア技術コース
「音」の本の紹介の第2回は、私の研究室で一番人気のテーマ「音楽」に関する小説です。
ピアニストを主人公にした小説というと、古くはロマン・ロランの「ジャン・クリストフ」とか、最近では恩田陸の「蜜蜂と遠雷」などが有名になりました。しかし私が紹介したいのは、1994年に発行され、とても面白いのになぜか絶版になってしまった、「マンハッタン物語」という本です。著者はフランク・コンロイという人です。
この小説は、ニューヨーク・マンハッタンの半地下の家に住む貧しい少年が、楽器店の店主に見初められ、ピアノのレッスンを受けるところから始まります。そこからは、いわゆるアメリカンドリーム小説という感じで主人公が成長していくのですが、至るところに現れる音楽の描写が美しく、上下巻の長い本ですがきっと一気に読み終わってしまうのではないかと思います。基本的にはクラシックの話ですが、ところどころで出てくるジャズの描写にも引き込まれます。
こんなに面白い本が絶版というのが信じられないのですが、幸いネットでは古本が簡単に手に入るようです。音楽好きの人は、ぜひ読んでみて下さい。
(大淵 康成)
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