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演習講師紹介:渡邉賢悟氏(クリエイティブ・アプリケーション)

2020年10月27日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース

こんにちは。伊藤彰教です。

学部生から「なぜサウンドが専門の伊藤彰教が『クリエイティブ・アプリケーション』演習を担当しているの?」と質問を受けました。そこで渡邉賢悟先生のご紹介と合わせて、クリエイティブ・アプリケーション誕生の経緯を書いてみたいと思います。
 
演習講師の渡邉賢悟先生は、2Dのグラフィック処理を専門とし、現在はその専門性を活かした企業を経営していらっしゃいます。学生のころからイラストに興味があったのに加え、大学で習ったプログラミング技術と合わせて、在学中にペイントソフト『ゆめいろのえのぐ』を公開しました。現在累計で50万ダウンロード以上を記録、いまでも根強いファンがいます。学部生との最近の雑談で「初めて本格的に触ったペイントソフトは『ゆめいろのえのぐ』でした」と聞いて驚きました。

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そんな先生は当時、Windowsのみで開発しており、私が主に使用しているmacにはまったく触れていませんでした。ところが、ある日突然「macで開発をはじめます」と言い、1週間ほどで動画像処理プログラムを作成してきました。私もiOSのプログラミングを少しずつ勉強し始めていたところで、これは心強い仲間ができた、と嬉しく思ったことを覚えています。もう10年以上前のことです。
 
その頃は、先生も私も大学研究所の研究員でしたので、お世話になっていた近藤邦雄先生に「メディア学部でも画像と音を合わせた新しい試みをしてはどうか」と申し出たところ「ぜひお二人でやってください」と背中を押していただきました。そしてうまれた演習がクリエイティブ・アプリケーションです。
 
その後、渡邉先生は演習の実施と合わせて、macで開発した動画像処理やiOSの音声・ネットワーク処理のプログラムを活かし、企業活動を展開されています。動画像処理の成果はアニメ業界などでも採用され、スタッフロールにお名前が載っているアニメ作品がいくつもあります。みなさんも楽しんだことのある作品だと思います。ぜひ探してみてください。
 
「さまざまな人とスキルが組み合わさってクリエイティブな活動が花ひらく」というメディア学部ならではの演習を育ててくださった近藤先生は、2019年度にご定年で退職なさいました。現在は教員となった私が当演習を引き継ぎ運営しています。毎週の演習は、渡邉賢悟先生によるものづくりの考え方とグラフィック技術の習得が中心ですが、演習内容を活かして自主的にアプリを制作する学生も多くいます。意欲的な相談に応える形で、私も音やインタラクションの指導を行なっています(残念ながら、現在はコロナの問題で中断中)。
 
教育・研究ともに困難な情勢ですが、コロナがおさまり、再びキャンパスでグラフィック・サウンドが一体となった創造的な活動ができることを願ってやみません。

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