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【アンバサダープログラム③】レゴ・アンバサダープログラムがレゴを救ったお話し(メディア学部 藤崎実) 

2020年11月11日 (水) 投稿者: メディア社会コース

デンマークの玩具会社で世界中にファンを持つLEGO社は、2003年にアンバサダー・プログラムをスタートさせました。

ではなぜLEGO社は、アンバサダー・プログラムを導入したのでしょうか。LEGO事例を知ることで、アンバサダー・プログラムの意義と可能性を確認できます。

La-logo
(画像出所)http://www.technicbricks.com/2014/09/the-lego-ambassador-program-will-become.html

LEGO
はそもそも子ども向けの玩具として開発されたため、マーケティング戦略も主な販売店であるウォルマートやトイザラスなどでの子供向けがメインでした。

実際には多くの大人のファンがLEGOには存在していましたが、売り上げが順調だったことと、子ども向けの販売活動に追われ、LEGO社は大人向けの市場には注目してこなかったのです。

一方、世界中にいる大人のLEGOファンたちは、インターネットの普及によって、かつてない規模で交流するようになっていました。レゴファンの運営するサイトが誕生したり、互いのサイトを紹介し合ったり、これまでに販売された全レゴ製品の目録を作成したりしていました。

やがて、レゴ社にピンチが訪れます。20世紀後半から、子どもたちの興味はブロックというおもちゃから、NINTENDOやプレイステーション、XBOXなどのテレビゲームや携帯音楽プレーヤーなどの、ハイテク機器に移っていったのです。

2000年代に入り、いよいよ業績が危なくなってきた時、LEGO社は、ついに大人のファンと接点を持つことにしました。
考えてみれば、大人のLEGOファンたちは収入がありますので、子どもの購入額に比べて、はるかにLEGOを買ってくれる人たちだったのです。

また、大人になってからもLEGOファンということは、それだけ熱狂的なLEGOファンというわけです。彼らはLEGOの楽しさや良さについて、積極的に人に話をしてくれる人、つまり広告塔になってくれる人たちだったのです。

LEGO社は全世界のレゴファンと連絡を取り、「レゴ アンバサダー・プログラム」を立ち上げました。

レゴ・アンバサダーたちは、LEGOの公認アンバサダーとして、自身のブログなどに公認のロゴ掲載して、積極的にLEGOの楽しさを伝えてくれる活動をしてくれるようになりました。その結果、レゴは復活を遂げ、今のような大人から子どもまで、多くの世代に愛されるブランドになったのです。

次回も、アンバサダープログラムについて、お話をすすめていきます。
(メディア学部 藤崎実)

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★【今週のバックナンバー】
【アンバサダープログラム①】企業とファンがパートナーになる時代(メディア学部 藤崎実)
【アンバサダープログラム②】アンバサダー誕生はディズニーから(メディア学部 藤崎実)
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