アリス本の挿絵の話(本の話 #4)
2020年11月 7日 (土) 投稿者: メディア技術コース
本大学で、1年生向けにフレッシャーズゼミという講義科目があります。そこでこんどビブリオバトルをすることになっています。ビブリオバトルとはなんぞや?簡単に言ってしまえば本のオススメ大会です。バトルといくらいですから、ルール等いろいろありますが、ここでは本題ではないので割愛いたしますが、そうした企画があるのにちなんでここでも本の紹介をしようと思います。
ということで今回とりあげるのは Alice’s Adventures in Wonderland, 「不思議の国のアリス」なのですが、これはおそらく皆知っているものだと思いますし、いまさら紹介ということも無いですね。ただ、今回とりあげたのはその挿絵についてです。そもそものアリス本にもモノクロの挿絵があってそれもかなりいいのですが(アリスがお姉さんが読んでいる本を見て、「挿絵の無い本のどこが面白いのか…」と考えているシーンが冒頭にありますね)、このアリス本の挿絵はサルバドール・ダリが描いています。ダリはご存知でしょうか?シュールレアリスム絵画の超有名な画家ですね。不思議なモチーフを非常にリアルに描くような画風が有名で、作品を見ればすぐにおわかりになるでしょう。ダリがアリスの挿絵を描いているなんて全く知りませんでしたが、あるときダリの展覧会にいったときに展示されているのを見て本が欲しくなり探しました。
ダリの挿絵による「不思議の国のアリス」本
さて挿絵自体ですが、これらはダリのすぐに思いつく有名な作品とは違ってシャガール風?な感じ。しかも、アリスの本の中にあるからそうかなと思えますが、図だけ見て不思議の国のアリスだ!とはなかなか思いつかないかもしれない絵です。そのなかでも若干類推がつく絵を2ページほど載せます。1ページ目の図はうさぎです。うさぎすぎますよね?時計持ってなさそうですし。2ページ目はアリスが薬飲んで大きくなってしまい、家からはみだしているところと思われます。この2ページはまあ分かるのですが、後はあまりアリスなのかどうなのか…、という感じですが、いいんです。ダリが描いたアリスの挿絵が載っている本、というだけで御飯三杯はいけます。これはそういう本なのです。
左:うさぎ 右:家からはみだしているアリス?
ちなみに、今回で本の話も4回目なのですが、思い返してみると全部挿絵についてだったりマンガだったりで、本の文章の内容にふれた記事が無いですね(アリスっぽいのか…?)。まあ、そういうシリーズと考えればいいか…(「アリスのおすすめ本」というシリーズにしようかな?)。
サルバドール・ダリは巨匠なのですが、チュッパチャップスの包み紙のデザインもしていますね。
太田高志
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