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温泉好きの人生

2020年11月18日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の伊藤(謙)です。

以前、このブログで榊先生が「鉄道好きの人生」(その3その4)と題して、ご自身の鉄道にまつわる思い出を書いていらっしゃいました。本日これから私が書く内容は、そのブログに触発されてのものになります。

私も小さいころから鉄道が好きで、小学校の卒業文集に「将来の夢は電車(583系)の運転手」と書いたほど熱中していました。6年生のときに、家族で上野から583系の寝台特急「ゆうづる」【写真1】に乗って青森に向かい、青函連絡船に乗り継いで伯父が住んでいる札幌に行ったのは懐かしい思い出です。今から5年ほど前に学会発表で青森に行った際、会場のすぐそばの青森駅構内に停車しているのをたまたま目にし、「思い出の地で再会できるとは!」と興奮しながら写真を撮りました【写真2】。その583系も2017年4月8日のラストランですべて姿を消してしまい、寂しい限りです…。(電気機関車では「峠のシェルパ」と呼ばれたEF63、気動車ではキハ58が今でも好きです)

    583_01     583_02
  【写真1】583系「ゆうづる」(1980年8月11日 上野駅)  【写真2】583系(臨時列車)(2016年3月27日 青森駅)

鉄道とともに温泉も好きです。私が初めて温泉に入ったのは4歳のとき。家族と親戚と一緒に訪れた小涌谷温泉でした。その後、塩原温泉や鬼怒川温泉にも行ったことで温泉への興味が高まり、小学校4年生の夏休みの自由研究は「温泉の種類(成分)」について調べるまでになりました。

歳を重ねるにつれて往年の鉄道熱(鉄分)は徐々に減ってしまいましたが、温泉のほうは加熱する一方。大学時代に原付のスクーターを手に入れてから、あちこち巡るようになりました。都内の温泉(鉱泉)の銭湯をはじめ、関東近郊(特に奥多摩や秩父)の温泉地をよく巡っていました。東京から奥日光まで往復400km、原付で日帰りの温泉旅行はさすがにくたびれましたが。ちなみに、そのときの目的地は「日光山温泉寺」。そう、お寺の中に温泉が湧いているのです。とても珍しいですよね。「お寺の中でどのように温泉が湧いているんだろう?」という興味だけが、私を原付に跨がせて奥日光へと誘ったのでした。

また、今でこそあちこちにスーパー銭湯を見かけますが、その頃は昔ながらの銭湯で、特に温泉のところを好んで入っていました。東京にもいくつかありますね。特に東京湾に近いところでは黒色の湯を湛えた銭湯が多く、このお湯に入ると身体がとても温まるのです。温泉や銭湯の「開放感」も勿論ですが、お湯の成分の違いによる「色」や「香り」も、私がとても惹かれる部分です。

私たちが窺い知ることのできない地下から温かいお湯が渾々と湧き出て、それが場所によって様相がみな違うというのは不思議ではありませんか? そして古くから、その土地に湧く温泉を誰かが発見して、地域で大切に守ってきた歴史にも思いを馳せると、お湯の中に日常とは異なる別世界が広がっているように思えてなりません。私は小さいころからそうした別世界を無意識に感じ、楽しんできたのでしょう。

なお、今回の「温泉好きの人生」というタイトルは、榊先生の「鉄道好きの人生」から拝借したものですが、榊先生も塚本先生の最終講義「プログラム好きの人生」を拝借されたそうです。両先生から拝借の許諾はいただいていませんが、私の温泉に対する熱い気持ちに免じて、温泉のような温かいお心でお許しいただけるものと思っています。

(文責:伊藤 謙一郎)

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