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NICOGRAPH2020での研究発表:気持ちのこもった検索

2020年12月17日 (木) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の大淵です。

先日このブログでも紹介したNICOGRAPH 2020では、私の研究室からも2件の研究発表を行いました。そのうちの一つ、大石光流さんの「パラ言語を用いたスタンプ検索システム」を紹介します。

検索画面に単語を打ち込み、何かを検索するというのは、みなさんも日々やっていることだと思います。最近は、キーボードの代わりに声で検索する人も増えてきましたが、そんな場合でも、検索の基本となるのは「何という言葉で検索したか」です。多くの場合はそれで十分なのですが、ときにはそれで不十分なことがあります。大石さんは、不十分な場合の例として、メッセージアプリのスタンプの検索ということを考えました。ある言葉で検索すると、いろんなスタンプが見つかる。でもその中には、楽しそうなもの、怒っているもの、悲しそうなものなどいろんなバリエーションがある。もしも、検索語を入力したときの話し方の雰囲気を検索結果に反映させることができれば、もっと便利になるんじゃないだろうか、というところから研究を始めたわけです。

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当研究室で以前から扱っている「感情認識」の仕組みを応用して、さっそくプロトタイプを作ってみたところ、想定通りに動くようになったので、今回の学会発表に至ったというわけです。スタンプ検索というトピックが身近だったこともあり、大勢の聴講者の方が来てくれて、幸いなことに優秀発表賞もいただくことができました。

大石さんは、この9月から大学院に進学し、このテーマをさらに発展させた研究の立ち上げを準備しているところです。次の学会発表に向けて、どんな成果が出るのか楽しみです。

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