グローバルメディア論について②情報戦争とグローバルメディア
2021年2月28日 (日) 投稿者: メディア社会コース
こんにちは!メディア社会コースの飯沼瑞穂です。グローバルメディア論で議論する内容の一部を紹介します。グローバルメディア論ではグローバルメディアの誕生の歴史を20世紀初頭までさかのぼり、紹介しています。20世紀初頭は視覚メディアが発達した時代でありますが、同時に世界規模のコミュニケーションシステムの基盤ができた時代でもありました。例えば、電報を発信する世界ニュースの拠点となった場所をつなぐ海底ケーブルが構築されたのは、第一次世界大戦が勃発した時期であります。また、映像編集の技法の一つであるモンタージュ技法もこの時代に確立されました。古典主義とも呼ばれる、この頃、発達したモンタージュ技法は、後に第2次世界大戦中のプロパガンダ映像に多用されることとなります。このように、グローバルメディアの発達と戦争は切っても切れない関係にあります。グローバルメディアが戦争の一環として使用されていることは否めません。残念なことではありますが現在でも、軍事産業複合体を潤すためにメディア・コングロマリットが利用されることもあるのです。世界の世論形成のために、一方的な情報をグローバル規模で報道することが簡単な時代になっています。それに対抗し、我々市民たちは自らの生活を守るために、様々の形態のSNSや独立系のドキュメントなどオルタナティブな情報も使用し、正確な情報を得る必要が出て来ています。コロナ渦の不安定な時代に求められる新しいメディアリテラシーが必要です。
(文責:メディア学部 准教授 飯沼瑞穂)
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