映像表現・芸術科学フォーラムでの発表 [音楽編]
2021年4月 2日 (金) 投稿者: メディア技術コース
メディア学部の大淵です。
「映像表現・芸術科学フォーラム」での研究発表紹介の第3弾です。今日は「音楽編」です。
大学院生の渡邉卓也さんは「画像入力を用いたグラニュラーシンセサイザーのためのグレイン選択手法」という発表を行いました。このテーマでは、2019年の秋に開催されたNICOGRAPHという学会でも発表を行っています。そのときの様子はこちらで紹介しました。前回の発表は、修士課程での研究を始めたばかりで、アイディア紹介という感じのものだったのですが、今回は、修士論文を完成させて、その成果をすべて織り込んだ発表です。グレインと呼ばれる音の素片を画像と関連付けるために、代表的なグレインとサンプル画像を結びつけるアンケート結果を活用しました。
学部生の吉村佳祐さんは「ギターアンプの再現音とシミュレータ生成音の比較聴取実験」という発表を行いました。エレキギターの音を増幅するギターアンプには様々な機種があり、それぞれに音色が異なると言われています。自らもギターを弾く吉村さんは、このギターアンプごとの音色が、シミュレーターでどれぐらいリアルに再現できているのかということに興味を持ち、聴取アンケートを行いました。音色の違いを様々な形容詞で表現するSD法という手法を使い、機種ごとの違いなどについても調べています。
学部生の納富祐希さんは「音楽聴取における情動生成の要因分析手法の提案」という発表を行いました。もともと、音楽を聴いたときの「鳥肌が立つような」感じに興味を持っていた納富さんは、そうした情動が引き起こされるプロセスに興味を持ち、実験をしようと思ったのですが、あいにくのパンデミックで実験が行えません。そこで、インターネットを使った実験システムを考案し、ネット越しにデータを集めることに成功しました。得られたデータからは、様々な要因が情動を引き起こす様子を分析することができました。
音楽に関するテーマは、私の研究室でも一番人気です。自分で楽器を演奏する人、自分で作曲する人、あるいは聴くだけの人。音楽との関わり方は人それぞれですが、いろんなアプローチでの研究があって面白いですよ。
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