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プレイ中の音声で感情を推定してゲームの難易度を調整する研究

2021年5月29日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

卒業生の卒業研究成果の中で研究発表したものについてのシリーズです.3つめも「日本デジタルゲーム学会第11回年次大会(2021年3月13日,14日)」から,“プレイヤーの音声リアクションに基づく動的難易度調整のための音響的特徴量抽出と解析”の紹介です.

この研究は,いわゆる「メタAI」を利用した「動的難易度調整」に関わる研究です.

メタAIとは,ざっくり言うとゲームに利用されるAIをいくつかに大別したときのひとつで,ゲームの世界でプレイヤーの行動によって起きるの様々な変化に関わる情報を検知して,ゲームに反映させるAIのことを指します.(本当にざっくりです)

「動的難易度調整(Dynamic Difficulty Adjustment)」とは,敵の強さやステージにある回復アイテムやコースなどを,プレイヤーの状況に合わせて調整するシステムのことを言います.DDAと略して呼ばれることも多いです.

動的難易度調整には,プレイヤーのダメージ量やスコアなど様々なものを利用するのですが,そうしたデータだけでなく,もっとプレイヤーの感情などをゲームに反映できないかと考えたことに起因します.プレイヤーの中には,熱中すると思わず声が出てしまう人もいると思います.この研究はそうした,プレイ中に発した声の音響的特徴量を検知して,ゲームの難易度を調整してしまうという研究です.

 

Harada02実際にシステムを実装したデモ

この研究はこれからも発展が多く見込まれる研究となっていきそうです.

文責:三上

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