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心拍数を計測してホラーゲームの「馴れ」を回避する研究

2021年5月24日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

少し間が空いてしまいましたが,前回紹介していた卒業生の卒業研究成果の中で研究発表したものについて少し紹介していきたいと思います.

前回の記事はこちら.

一つ目は「日本デジタルゲーム学会第11回年次大会(2021年3月13日,14日)」から,“ホラーゲームにおける馴化回避のための動的サプライズ演出制御システムの提案”の紹介です.

皆さんたちはホラー映画やホラーゲーム,お化け屋敷などのホラーコンテンツは好きですか?
好きな人だと何度も同じ映画を見たり,ゲームをプレイしたりすることもあると思います.でも,最初見たときはすごく怖かったけど,2度目,3度目となるとすでに,何が起きるかわかってしまっているので「馴れ」が生じてしまいますよね.この研究はその「馴れ」を回避するための方法を考えようという研究です.

ホラーコンテンツの多くはストーリー性を持っています.そのため,毎回怖がらせる内容を変えてしまうとストーリが破綻してしまいます.そこで本研究ではホラーゲームでもよく使われる,サプライズ演出(ジャンプスケアと呼ばれる演出もその一種です)に注目しました.

サプライズ演出は,視聴者やユーザーを驚かすものですが,ストーリーに直接関係ないものを利用することで,ストーリーの進展に関係なく挿入することができます.暗い洋館のなかでドアが開く音とか,稲光で人の影のようなものが見えるとかいろいろありますね.この研究はそのサプライズの種類やタイミングを,プレイヤーの心拍数に応じて調整するというものです.この研究ではホラーゲームにおいてこのシステムを実装し,実験を行いました.

Amano01

最終的にこのシステムを導入しないときと比較して,2回目,3回目のプレイでもプレイヤーの心拍数の下降が少なかった(つまりきちんと怖がっていた)ことが明らかになりました.

ホラーゲームをもっと怖くする(特徴的なものにする)研究は多くの学生が興味を持っているようでこれからが楽しみです.

文責:三上

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