「語り」の音声データ
2021年7月14日 (水) 投稿者: メディア技術コース
メディア学部の大淵です。
先日、オンラインで開催された「音学シンポジウム2021」で、当研究室所属の大学院生の大石光流さんが「東京工科大感情語りコーパス(TUT Emotional Story-telling Corpus; TESC)の作成と基礎的分析」というタイトルで発表しました。この学会は、音声・音楽・言語など音にまつわるいろんな研究が集まるとても興味深い学会なのですが、6月というタイミングがうちの研究室のスケジュールと相性が悪く、なかなか発表の機会がありませんでした。今回、大石さんが春休みにいろいろと研究をがんばってくれたので、研究室からはじめての発表が実現しました。
データを使った声の研究は各地で活発に行われていますが、声と言っても実に様々です。声のデータを集めて機械学習を行うというアプローチは、1980年代ぐらいから行われていましたが、最初は原稿を与えられての読み上げ発話が中心で、そのあとは講演調の自然発話や、人と人との対話なども研究されるようになってきました。そんな中で、目の前にいる相手に向かって、感情を込めて語りかけるという行為を「語り」と呼び、他の話し方とは区別して分析してみようというのが、今回の発表の主題です。
今回の発表は、議論を目的とした発展途上の成果を発表する「ディスカッションポスター」として行いました。まだまだ立ち上げたばかりの研究ですが、今後はしっかりとした成果を発表していきたいと思っています。
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