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シナリオアナリシスでよくある質問(おすすめの映画)その27前編

2021年8月22日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん,こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。
今回も「プロのシナリオライターを目指すなら見ておいたほうが良い作品」を紹介します。
前編とのなるこの記事は、あらすじのまとめが中心となります。後編ではその内容をもとに注目すべきポイントを述べますので、そちらも読んでいただけると嬉しいです。
取り上げる映画は次のタイトルです。
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『美女と野獣(2017)』
【監督】
ビル・コンドン
【脚本】
スティーヴン・チョボスキー
エヴァン・スピリオトポウロス
【参考URL】
https://movies.yahoo.co.jp/movie/358506/
【あらすじ】
フランスのとある地方に、見目麗しい王子がいた。彼は夜な夜な豪華なパーティを開いていたが、ある晩のこと、嵐に見舞われた一人の老婆が王子の城に助けを求めてやってきた。これに対し、王子は助けの手を差し伸べるどころか、その姿をパーティの笑いものにした。
すると老婆は正体である魔女に変貌し、魔法で王子を醜い野獣の姿へ変えると、バラの花を手渡して言った。
「このバラが散るまでに『真実の愛』を知らねば、その呪いは永遠に解けないだろう」
そんな事件があった城から少し離れた田舎の村に、ベルという若い娘が住んでいた。彼女は、文字を読むことが出来ない村人も多いなか読書が大好きで、変わり者扱いされていたが、そんなベルだからこそ自分のものにしたいと思ったのか、ベルは村一番のモテ男であるガストンに、隙をみては身勝手なアプローチをされて辟易していた。
ある日のこと、行商人と村を出たベルの父モーリスが翌日になっても帰宅せず、愛馬フィリップだけが戻ってくる事件が起きる。モーリスは不用意にも野獣のいる城に足を踏み入れてしまい、囚われてしまったのである。
ベルはフィリップと共に父モーリスの捜索に向かい、野獣と出会う。そして、モーリスがベルへの土産として野獣の持つ「バラの花」を持ち帰ろうとしていたことを知り、父の開放と引き換えに我が身を差し出した。
早々に村へと逃げていくモーリスに呆れる野獣だったが、ベルの扱いは丁重だった。野獣と同様に姿を変えられ、食器や家具となっていた召使いたちによって、ベルは何不自由の無い生活をおくることができた。
ところが、ベルは気の緩みと未知への探究心から、唯一立ち入りを禁じられていた建物へ立ち入ろうとしてしまう。そこは、魔女から渡され、モーリスが持ち去ろうとした、「バラの花」が保管されている塔だった。これに気づいた野獣は、すぐさま駆けつけると、ベルを厳しく叱りつけた。口論によって感情的になったベルは、城からの脱出を決意、愛馬フィリップに乗って城を出た。
しかし、真夜中の城外は場内の者ですら警戒する危険な領域。あっという間にベルは狼たちに追い詰められ、危機的状況に陥ってしまった。すると、もはやこれまでかと思ったベルを、野獣が助けに来てくれた。野獣は、自身が傷つくことも顧みずに狼たちをちぎっては投げ、敗走させると、ベルを抱えて城へ帰還した。
野獣はその後、無茶が祟り、寝込んでしまう。責任を感じたベルは、つきっきりで看護をすることにした。そして、その過程で召使いたちから、野獣の生い立ちを聞かされることになった。野獣とベルには「幼い頃に母親を亡くしている」という共通点があった。しかし、野獣の父はベルの父とは違い、残された子供である野獣のことを大切せず、その結果、野獣は傲慢な態度をとるようになってしまったという。
その後もベルが看護を続ける中で、ふたりは他愛のない会話も交わすようになっていった。そして、野獣には読書の趣味があり、ベルは場内には図書室があることを知らされると同時に、自身が読書好きであることを理解されたことを、とても喜んだ。ベルと野獣は互いに心惹かれ合うようになっていったが、ベルはやはり父がその後どうしているのか、どうしても気がかりだった。
野獣はそんなベルのために、魔法の鏡を取り出し、よかれと思ってベルの父モーリスの姿を見せることにした。
すると、モーリスはなんとかベルを野獣の城から救い出したいと、村人たちに救いを求めていた。ところが、ガストンはこの訴えを体よく利用し、自身が野獣を討伐のリーダーとなり、ベルを救い出して我が物にしようとしていた。
ガストンに扇動された村人たちの誤解を解くため、ベルは村に戻ることを野獣に申し出て、承諾されたものの、もはや野獣を討伐しようという人々の勢いを収めることはできなかった。
野獣は、召使いたちと共に必死に抵抗し、勢いづいたガストンを返り討ちにしたが、なんとか野獣の元へ戻ってきたベルの姿をみて油断し、ガストンから致命的な銃撃を受けてしまう。
最後の力を振りしぼり、ガストンを道連れにした野獣だったが、もはや力は残っておらず、見守るベルへ愛の言葉を伝えると息を引き取る。
すると次の瞬間、不思議な力が起き、野獣の身体が光に包まれ宙に浮いたかと思うと、その姿はかつての見目麗しい王子のものとなって生き返り、家具や食器と化していた召使いも人間の姿を取り戻した。
その後、全てが元通りになり、平和となった城で、召使いと村人たちに祝福されながら、野獣だった王子とベルは優雅にダンスを踊るのだった。
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次回は、この作品でシナリオライターとしてどこに注目すべきか、について述べていきます。
どうぞお楽しみに。

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