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シナリオアナリシスでよくある質問(おすすめの映画)その26前編

2021年8月16日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん,こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。
今回も「プロのシナリオライターを目指すなら見ておいたほうが良い作品」を紹介します。
これまでは作品の紹介と注目するポイントを、ひとつの記事にまとめていたのですが、回を追うごとに文章量が増えており、一度に読むには苦労する記事になってきました。
そこで今回からは「作品の紹介」と「注目するポイント」を、前編後編に分けて記事にしてみます。もちろん両方読んで頂きたいですが、私としてはとりあえず作品の内容をもらうことが大事で、「記事が長すぎて読むのをやめよう」とならないことが重要だ、と思った次第です。
さて、それでは今回紹介するのは、この映画です。
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『ビッグ(1998)』
【監督】
ペニー・マーシャル
【脚本】
ゲイリー・ロス
アン・スピルバーグ
【参考URL】
https://movies.yahoo.co.jp/movie/19132/
【あらすじ】
主人公のジョッシュは、野球やゲームが好きで、ちょっと気になる女の子もいる、ごく普通の12歳の少年だった。彼は年に一度、興行にやってくる移動遊園地が楽しみで、今年もお小遣いを握りしめて遊びに行った。
遊園地で意中の女子シンシアの姿を見かけ近づこうとしたジョッシュだが、既に彼女は背の高い大人びたボーイフレンドと一緒で、とても一緒にまわれそうにない。やむを得ずジェットコースターを楽しもうとしたが、今度は身長制限に引っかかり、乗せてもらえず散々な有様だった。
ジョッシュが遊園地の外れで落ち込んでいると、古びたコイン稼働の機械人形が目に止まった。引き寄せられるようにジョッシュがコインを投入すると、人形の目が光り“願い事を言え”というメッセージ表示。そこでジョッシュが「大人(ビッグ)にしてほしい」と頼んだところ、「叶えよう」というカードが出てきた。するとその翌朝、ジョッシュが目を覚ますと、なんとその身体はガタイの良い成人男性のものになっていた。
ジョッシュは慌てふためき再度遊園地へ向かうも、既に一座は移動を終えた後で、当然あの機械人形も見当たらない。仕方なく帰宅するが、母親はジョッシュが突然大人になったことなど、信じられるわけもなく、一方で子供のジョッシュは姿を消していたことから、誘拐されたと勘違いして騒ぎ出した。ジョッシュはその場を逃げ出すことしか出来ず、困り果てた末、親友ビリーの元へ向かった。
ビリーはジョッシュが大人の身体になっても、中身はいつものジョッシュであると気づいてくれた。しかし、あっという間に誘拐事件は街中で騒ぎとなっていたため、ジョッシュはビリーのアイディアで一旦街を離れ、ニューヨークの安ホテルに泊まりつつ、移動遊園地と機械人形の行き先を調べることにした。
生活費を稼がねばならなくなったジョッシュは、子供の思いつきでおもちゃメーカーの求人に応募したところ、かなり経験者と思われて即採用された。さらに、最初の給料を安易におもちゃへ使おうとして、自社の社長に出くわし、子供目線でおもちゃへの見解を述べ、これをいたく気に入られたジョッシュは、一気に商品開発部の副部長へと昇進が決まった。
突然同じ部署の同僚となったスーザンは、当初ジョッシュをかなり敵視していた。しかし、おもちゃ開発において、ジョッシュに才能がある、と理解していくうちに、いつしか彼女はジョッシュに惹かれるようになっていく。やがてジョッシュもスーザンの好意を受け入れ、ふたりは恋人同士となった。
しかし、これで調子にのったジョッシュは、ようやく移動遊園地と機械人形の行方を突き止めてきたビリーを無下にあしらってしまう。
この行いを激しく後悔したジョッシュは、自分の住んでいた街へ再び足を運んだ。そして今なお街では自分が誘拐されたままだと思われていることや、ビリーを含めて同級生たちは今も年相応の生活を送っていることに気付かされ、元に戻ろうとしていた気持ちを思い出す。
悩んだ末にジョッシュは、スーザンに全てを打ち明けることにした。スーザンは俄には信じられなかったが、最後には子供に戻ると決めたジョッシュの判断を受け入れてくれた。
再び機械人形のもとへ赴き、元の姿に戻ることを願ったジョッシュは、スーザンに見送られ、家路につくと、いつのまにかその身体は子供の姿に戻っていた。
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次回は、この作品でシナリオライターとしてどこに注目すべきか、について述べていきます。
どうぞお楽しみに。

 

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