プロジェクト演習「サーバ構築・管理」の紹介
2021年9月18日 (土) 投稿者: メディア技術コース
皆さん、こんにちは。
メディア学部の寺澤です。今日は私の担当しているプロジェクト演習「サーバ構築・管理」について紹介します。テーマ名からコンピュータサイエンス学部のようだと思われたかもしれませんが、実際、内容はかなり技術的なことを扱っています。メディア学部でもこのようなことを学びたいという学生の皆さんは一定数いるので、少人数授業ではありますが、これまで数年にわたって続けてきました。
この演習は前期と後期で内容が違います。前期の方がAdvanced版で難しく、こちらは2年生と3年生が対象です。後期は1年生~3年生が対象です。1年生は大学入学直後にAdvanced版を受講するのは困難と判断し、後期のテーマを受講後、翌年以降に前期のテーマを履修してもらうような設計です。
もうすぐ始まる後期の方の内容は、LinuxというOS上でWebサーバをはじめとする様々なサーバを実際にインストールし、運用・管理まで学ぶものです。Linuxは初めてという人がほとんどですので、対面で授業が行えていた時には演習用のPCにLinuxをインストールところから始めていました。PCの箱の中を見たことがないという人もいますので、ハードウェアの説明をしたり、実際、PCをマザーボード等のパーツレベルから組み立てた年もあります。同時にコンピュータネットワークについて勉強し、実践していきます。後半は前期のテーマに向けた仮想化の演習なども行います。最後は、各自が選んだ種類のサーバの構築とそれに関するレポート(インストール、設定、運用方法など)を作成します。
この2年ほどは、対面での演習がやりにくいこともあり、同じことをクラウドサービス上の仮想コンピュータを使って演習してきました。仮想コンピュータは「わかっている」人にはとても便利でオンラインの演習にも適していますが、初めての人には、言われたことをやっているだけでわからないことだらけになってしまいがちです。実機での演習と比べるとどうしてもそのような感じがあります。Linuxもだんだん身近になってきており、Windows 10ではWSL2という仕組みで本格的にLinuxを動かせますし、Raspberry Piなどの数千円のボードコンピュータでも動かすこともできます。これらもどんどん活用していきたいと考えています。
コンピュータネットワークの勉強やプログラミングにも共通して言えることですが、講義や書籍で学んだことは前提知識とはなりますが、それは大体の場合「わかったつもり」で終わります。実際にネットワークを構築したりプログラムを作成して、通信がうまくできないネットワークや動かないプログラムと格闘することを通してしか本当の意味での理解はできないと思います。Linuxに興味はあるけど独学に自信がないとか踏み出せないという人は、ぜひ、このテーマを受講してみてください。なお、ネットワークについては、私の専門演習のテーマでもより踏み込んだ内容を演習します。そちらにもつながるプロジェクト演習です。
(メディア学部 寺澤卓也)
「在学生向け」カテゴリの記事
- チュラロンコン大学からのインターン学生との再会(2019.03.14)
- あにめたまご2019「文化庁若手アニメータ等人材育成事業」(2019.03.12)
- タイの提携校、キンモンクット大学トンブリに短期訪問しませんか?(2019.03.11)
- 学会紹介:ADADA Japan学術大会と情報処理学会EC2019(2019.03.09)
- 大学院授業:プロシージャルアニメーション特論の紹介(2019.03.08)
「授業紹介」カテゴリの記事
- トップレベルの論文を読み込む「CG技術特論」(大学院授業紹介)(2019.03.13)
- 大学院授業:プロシージャルアニメーション特論の紹介(2019.03.08)
- 専門演習「空間インタラクティブコンテンツ」2018後期(3)(2019.02.22)
- タンジブルインタラクションデザイン最終発表(2019.02.13)
- 専門演習「空間インタラクティブコンテンツ」2018後期(2)(2019.02.12)
「高校生向け」カテゴリの記事
- チュラロンコン大学からのインターン学生との再会(2019.03.14)
- 大学院授業:プロシージャルアニメーション特論の紹介(2019.03.08)
- ゲームの学会?!(2019.03.07)
- 香港理工大学デザイン学部の紹介(2019.03.04)
- 香港理工大学デザイン学部を訪問し、学部長Lee先生にお会いしました!(2019.03.03)