シナリオアナリシスでよくある質問(おすすめの映画)その32前編
2021年10月22日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース
みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。
今回も「プロのシナリオライターを目指すなら見ておいたほうが良い作品」を紹介します。
前編とのなるこの記事は、あらすじのまとめが中心です。
後編ではその内容をもとに注目すべきポイントを述べますので、そちらも読んでいただけると嬉しいです。
取り上げる映画は次のタイトルです。
『ラストサムライ (2003)』
[監督]
エドワード・ズウィック
[脚本]
ジョン・ローガン
エドワード・ズウィック
マーシャル・ハースコヴィッツ
[参考URL]
https://movies.yahoo.co.jp/movie/240096/
[あらすじ]
ネイサン・オールグレンは、アメリカ南北戦争時代に活躍した大尉である。戦争終結後は重製造を手掛けるウィンチェスター社に努めつつも、戦争時に政府の命とはいえ、自ら手をかけた先住民たちの姿が脳裏を離れず、酒浸りの日々によって紛らわせていた。そんな彼に上司から依頼が持ちかけられる。明治維新を迎えて間もない日本で、銃の普及もかねた訓練指揮官を務めるというものだった。気の進まない話ではあったが、巨額の報酬ということもあり、これを引き受けたネイサンは日本へ向かった
さっそく日本の軍隊の指揮を開始したネイサンだったが、兵のほとんどは農民出身の希望者が殆どで、まともに銃を扱うことすら難しいありさまだった。そんな中で、日本政府に不満を抱く旧武士たちが鉄道建設を妨害すべく襲撃してきた。ネイサンたちの部隊は、まともな戦いが出来ないにもかかわらず、この戦いに投入されることが決まり出兵することになる。この戦いには当然のごとく惨敗し、最後まで奮闘したネイサンも捕らえられてしまった。
敵軍の大将である勝元とその妹・たかは、ネイサンを手厚くもてなし、怪我の治療までしてくれた。それはネイサンにとって全く理科の出来ないことだった。たかの夫を殺したのはネイサンであり、自分は殺されるものと思い込んでいたからである。そしてネイサンは捕虜として勝元の村で暮らすことになり、はじめこそ「蛮人」扱いされていたものの、徐々に勝元や村の人々と打ち解けていく。そんな折、勝元が刺客に襲われる事件が起きた。ネイサンはとっさのこととはいえ、本来敵であるはずの勝元を守って刺客を撃退したことで、自身にも勝元たちと同じ武士道精神がめばえていることを自覚する。
やがて年が明け、春になった頃、勝元は天皇の命により江戸へ向かうことになった。ネイサンもこれに同行したが、この招集は新政府側の策略で、大将である勝元を旧武士たちから引き離し、その隙に旧武士勢力を討ち滅ぼそうとするものだった。家臣たちによって、なんとか勝元は江戸の脱出に成功するも、勝元の息子・信忠が犠牲になってしまった。ネイサンは、息子の死にショックを受ける勝元を思いやりながらも、共に村へ戻ると、数日のうちには襲撃をしかけてくる政府軍を迎え撃つため、体制を整えた。
ネイサンたちは、少人数でもなんとか勝利を掴むべく「新兵器がある」と油断する政府軍を突く作戦を立て決戦当日を迎える。最後の降伏勧告に対して、これに首を縦に振らなかった勝元たち、そして彼らと共に戦う決意を固めたネイサンは、戦いに突入していった。旧武士勢は、ありとあらゆる手を尽くして激戦を繰り広げ、ときには政府軍の兵たちを撤退に追い込む奮戦を見せた。思わぬ抵抗に苦戦を強いられる政府軍だったが、新兵器「ガトリング砲」のもつ力はすさまじかった。勝元たちは、やがて押しかえされ、そして最後には勝元自身も重傷を負ってしまった。
結果をみれば大敗だったが、自らの武士道に殉じ、敵の手にかかって死ぬことを良しとしない勝元は、最後の介錯をネイサンに頼み、その生涯を終えた。その気高い最期は、敵である政府軍の兵士たちも目の当たりにすることになり、天皇にも伝えられ、武士のいない新しい時代になっても語り継がれることになった。
・・・次回は、この作品でシナリオライターとしてどこに注目すべきか、について述べていきます。
どうぞお楽しみに。
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