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女優ライトって知ってますか? (メディ学部の授業もDXその2:照明編)

2021年10月 4日 (月) 投稿者: メディア技術コース

新しい研究テーマを始めた健康メディアデザイン研究室の千種(ちぐさ)です。人体を健康メディアとしてとらえメディアをつかって自らの健康をデザインするための研究を行っている研究室です。

今、コロナ禍の中で様々な活動が変革している最中ですが、DXというキーワードがICT業界において注目されています。前回は「DXって流行ってますね!メディア学部の授業もDX!!その1」としてオンライン授業を導入したDXの事例を紹介しました。

今回はオンライン授業のDXの照明編をお届けいたします。
・メディア学部の授業のDX(オンライン授業)
〇外付けウェブカメラと照明によるDX
・賢い外付けウェブカメラによるDX
・ジェスチャーを自動認識するウェブカメラのDX

メディア学部では動画制作というコンテンツ制作も重要な柱となっています。では動画制作ではどのようなスタッフが必要でしょうか。

映像制作をしているシングメディア社( https://thingmedia.jp/3914 )では例えばニュース映像のスタジオ制作において
1.カメラマン
2.音声
3.照明オペレーター
4.音響オペレーター
5.ミキサー
6.スイッチャー
7.美術スタッフ
などのスタッフが必要です。

メディア学部の授業でも教員ひとりが授業を行ないます。オンライン授業の映像配信でも同様で上記のスタッフの役割をひとりでこなさなければいけません。東京工科大学では当初zoomを主としてオンライン授業やオンライン会議に導入しました。これは、音声の品質が他のツールより優れている、必要なネットワーク帯域が低くてもよい、ブレイクアウトルームという仮想的な小部屋機能(上記1と6)がある、仮想背景(上記7)が利用できる、などから選定されました。

今回のブログは上記の1~7の1,3,5,6について、特に1.カメラと3.照明について触れることになります。カメラについては常識的に想像の範囲内だと思われますが、番組制作の照明については、実際の映像をカメラ撮影をしている際にできるだけ影をつくらないような照明技術および映像全体の明るさを一様にする照明技術が必要になります。以上の理由から直接光を使用しないで間接光を使用することも多いです。

https://event.spacemarket.com/magazine/know-how/studio-point/

今度は実際のオンライン授業で映像配信する際、ウェブカメラの位置はPCの位置ですから、通常はディスプレイのフチの上部か下部に設置されています。私のPCではディスプレイの下部に設置されているのでどうしても顔を下側から撮影した状況になってしまい、飛車体映像としてあまりよくありません。また様々な場所で映像配信を実施するので照明が不十分であったり、偏った方向から光が届くなど好ましくない状況になってしまうことも多々あります。なのでスタジオでは照明オペレーターが必要になります。

https://telling.asahi.com/article/13325788

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照明において最も顕著な問題は逆光問題です。カメラと照明の間に被写体・対象物がある場合で、被写体が真っ暗になってしまいます(下図①)。これではオンライン授業の映像としては使い物になりません。撮影場所を変更した方がよいです(下図②)。zoomでは最近、この逆光を自動補正する機能を追加して、逆光問題は多少なりと改善(下図③)されましたが、本質的には被写体に影ができるなどまだ十分ではありません。

https://note.com/kokolozashi/n/n4c1882224fe4

Photo_20211003095202

 

撮影の際の照明テクニックは、逆光(下図①)はもちろんNGで、「できるだけ影を作らない」+「明るさが一様」です。では逆光にスポットライトを当てるとどうでしょうか?(下図②)まだ周辺の明るさが一様でないので不十分です。さらに様々な方向からやってくる柔らかい照明と被写体をしっかりをライティングする照明の2段階(下図③)で実現すると好ましい被写体映像が配信できます。

https://photo-advice.jp/contents/archives/179

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そしていよいよ本題です。下図の外付けウェブカメラです。マイクもついていて、amazonなどで2~4千円程度で販売されています。付属のボリュームで照明の強さを調整できるようになっているので、被写体の明るさを周辺の明るさとほぼ同じに調整します。ポイントは通常のカメラとの違いはカメラレンズの周辺に配置された白いリングです。なぜこのようになっているのでしょうか?察しの早い皆さんはお判りだと思いますが、この照明+カメラの位置関係だと影がもっともできにくく、被写体を一様に照明する配置になっているのです。

Led

 

そしてイマドキのYoutuberでもこういったカメラやリング型の照明(リング照明)が多用されています。ではなぜこの「女優ライト」とも呼ばれるリング照明が重宝されているのでしょうか?ちょっと話がそれますが私の娘は化粧をするときに鏡の周りにLED照明がついた化粧鏡を使用していました。これは上述の影ができにくい、被写体を一様に照明する以外にもうひとつこだわりがあるのです。

それはなんと目にあるのです。この女優ライトを使用すると日本人ならではのこだわりの目の瞳がなんと「天使みたいな美瞳」になるんです。いやあ面白いですね。原型はハリウッドミラー、ハリウッドライトと呼ばれる鏡や照明にあり、美を追求するハリウッドならではの発明品ですね。ちなみに千種はその機能を有効に活かせていません(爆)

https://www.amazon.co.jp/dp/B08F77RRY4?ie=UTF8&linkCode=sl1&tag=bako550fb-22&linkId=69f22196084d25b0b7d42fcdcd9558f9&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl

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この外付けのLED照明付きウェブカメラを使用すると、常にPCの前に座っている必要もなくなりますし、見知らぬ環境下でオンライン授業や会議をする際、最悪の照明環境の逆光時でもなんとかなりますし、スポットライトとしても有効なウェブカメラです。美を追求するあなたにもお勧めの逸品です(笑) ギア好きな人は是非!
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以下、本件も併せて4編のブログになります。

・メディア学部の授業のDX(オンライン授業もDXその1)
http://blog.media.teu.ac.jp/2021/09/post-190ac7.html

〇女優ライトって知ってますか?(メディ学部の授業もDXその2:照明編、外付けウェブカメラと照明によるDX)

http://blog.media.teu.ac.jp/2021/10/post-a97078.html

・カメラマン不要論!?(メディア学部の授業もDX その3:カメラマン編、賢い外付けウェブカメラによるDX)
http://blog.media.teu.ac.jp/2021/10/post-68450e.html

・ジェスチャーを自動認識するウェブカメラのDX



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