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メディア学部でのシナリオ研究

2021年11月11日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん,こんにちは.メディア学部助教の兼松です.

先日,芸術科学会が主催するNICOGRAPHが開催されました.
メディア学部からもさまざまな研究室が参加・研究発表を行い,三上・兼松研究室も4名の学生が発表しました.

[岩田摩由璃,兼松祥央,茂木龍太,三上浩司,“セルアニメ風歩行アニメーション再現のためのコマ打ち支援システム”]
[嶋田眞巳,谷村皓奎,松吉俊,兼松祥央,三上浩司,“シナリオのト書きを対象とした主語-述語ペア自動抽出に関する基礎調査”]
[脇坂真広,安原広和,兼松祥央,三上浩司,"即時フィードバックを利用したVRプレゼンテーション練習システム”]
[朱虹羽,兼松祥央,松吉俊,三上浩司,"キャラクタの性格を考慮したポーズ設計支援”]

4件とも大学院生の発表でした.
このblogでもこういった学会発表に参加する度に学生の研究を紹介していますが,その多くがゲームに関する研究です.実際のところ昨今の三上・兼松研では,やはりゲームに興味をもって研究室にはいってくる学生が多いです.
ですが,今回発表した嶋田さんのように,それこそ私がメディア学部の学生だったころから,三上・兼松研,そしてメディア学部ではシナリオに関する研究もたくさん行っています.

古くは,私の学部時代の指導教員である金子満先生の研究ですね.「シナリオライティングの黄金則」という書籍として出版もされました.今でも私たちのシナリオ研究の基盤になっています.私自身も初めてちゃんとシナリオを勉強したと言えるのは金子先生の授業でした.その後,金子先生の研究をさらに進めて,三上先生が「メディア学大系3 コンテンツクリエーション」の中でシナリオについてまとめています.シナリオ執筆や研究に興味がある方はぜひ読んでいただきたいです.

その他,私と同じくメディア学部OBであり,現在はメディア学部助教の戀津先生は,学生時代からシナリオ執筆支援のためのシステム開発を中心に研究しています.最近はシナリオ執筆に関わる情報の可視化などにも力をいれていて,先日のNICOGRAPHでもご自身で発表されていました.

私自身は主にストーリーの構造,つまり物語の流れの組み方に興味をもって学生と一緒にさまざまな研究をしています.嶋田さんの研究もここに大きく関わるものですが,最近は今年度からメディア学部に着任され,言語処理をご専門とする松吉先生が指導に加わってくださり,我々のシナリオ研究で弱かった部分がパワーアップしています.私自身も新しい視点からシナリオ研究を見直すきっかけになり,改めて勉強しなおしているところです.

また別の記事にしようと思っていますが,私が担当しているプロジェクト演習シナリオアナリシスは多くの学生が受講してしてくれていますが,特に今年度は精力的に課題・執筆に取り組む学生が多い印象です.
研究のほうも,より多くの学生に興味を持ってもらい,研究仲間が増えるといいなぁと思っています.

(文責:兼松祥央)

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