最先端の研究を体験してみよう
2021年11月16日 (火) 投稿者: メディア技術コース
日本の多くの大学と同じように、東京工科大学メディア学部には「卒業研究」があります。1年間にわたって研究を行い、卒業論文を書かないと卒業できません。でも、大学を卒業した人がみんな研究者になるわけでもないのに、どうして卒業研究が必修になっているのでしょうか。
研究というのは、だいたいこんなプロセスで成り立っています。
- 課題を見つける。
- 現状を調べる。
- 自分なりの方法を考える。
- 考えた方法を試してみる。
- 結果を論文として報告する。
そして、これから大学に入る人たちが社会に出たとき、必要とされる仕事というのは、まさにこれと同じプロセスを必要とするのです。たとえば営業職なら、
- ターゲット顧客を定める。
- 顧客の状況を調べる。
- 自分なりの営業手法を考える。
- いくつかの顧客相手に、考えた方法を試してみる。
- 結果を上司に報告する。
あるいはゲーム開発なら、
- どんな分野のゲームが売れそうか考える。
- 類似のゲームについて調べる。
- 自分なりのゲームのコンセプトを考える。
- 実際に試作して、できたゲームをプレイしてみる。
- 結果を上司に報告する。
といった具合です。
もちろん、世の中にはこんな複雑なプロセスを経ない仕事もあります。昭和の頃なら、そろばんでひたすら入金と出金の計算をするだけの仕事がありました。令和の時代でも、エクセルの使い方を覚えてひたすらデータ入力をするような仕事だってあるかもしれません。でも、そうした仕事はこれからどんどんAIに置き換えられていきます。AIに負けない職業人になるためには、上に書いたようなプロセスを実行できるようになることが重要で、そしてそうした力をつけるための方法として、研究というのはとても有効です。
メディア学部には、成績優秀な学生に限り、早ければ1年後期から本格的な研究に取り組むことができる「先端メディア学/先端メディアゼミナール」という科目もあります。興味のある人は、シラバスのサイトを開いて、時間割所属で「メディア学部」を選び、科目名に「先端メディア」と入れて検索してみて下さい。たくさんの研究テーマの中に、きっと興味を持てるものが見つかると思います。
(大淵 康成)
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