2022年: 新しい時代のメディア学部に向けて
2022年1月 1日 (土) 投稿者: メディア技術コース
あけましておめでとうございます。
2020年に続き、2021年も新型コロナウイルスへの対応に追われる1年でした。それでも10月からは大半の授業が対面実施となり、教室にも活気が戻ってきました。まだまだ心配なこともありますが、2022年はもっと良い年になると期待しながら新年を迎えています。
この2年間を振り返ったとき、二つのことが頭をよぎります。一つは、この苦しい状況の中でも、メディア学部の強みを十分に発揮して、何とか乗り切ってくることができたという思いです。情報を伝えることのプロであるメディア学部教員と、情報技術を学ぶことに貪欲なメディア学部生とが力をあわせ、様々なオンラインツールを駆使して学びを続けてきました。巷ではオンライン授業の品質について疑問を呈するような報道もありましたが、メディア学部の教育は一歩たりとも後退することは無かったと自信を持って言うことができます。
もう一つ、それと同時に思うことは、そうしたメディア技術も決して完璧では無かったということです。確かに学びは止まらなかったし、むしろ学習内容の理解度が高まったように見える科目もありました。それでも、10月からの対面授業で、それまでには無かった手応えを感じることがあるのも事実です。それを「ふれあい」とか「親密感」といった言葉で片づけてしまうのは簡単です。しかし、冷静になって科学的な視点に立ち、人と人が同じ空間を共有することの意義を追求していくことも、メディア学の重要な研究テーマではないでしょうか。教室で、みなさんと向かい合ったときに伝えるべき最も大切なことは何なのか、それを考え続けることが、2022年の大事なテーマになるのではないかという気がしています。そしてその先には、単に視覚や聴覚を再現するだけではない、本当の意味のバーチャルリアリティがあるのかもしれません。
2022年のメディア学部が、これまで以上に魅力的な学部になれるよう、みなさんと一緒に新しい挑戦を続けていきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願い致します。
メディア学部長 大淵康成
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