食とか数とか (4)
2022年1月27日 (木) 投稿者: メディア社会コース
昨日は関連する程度でしたが、今日は食品表示そのものを取り上げます。
食品表示は、名称・原材料名・添加物・内容量・賞味期限・保存方法・製造者といったものがあります。
この他にも、栄養成分、アレルゲンを含む原材料などが表示されます。
加工食品などは、栄養成分表示として、熱量、たんぱく質・脂質・炭水化物、それにナトリウムが義務付けられています。
この栄養成分表示には数学が必要になることがあるのです。
栄養成分は、化学的に分析して、これらを測定すればいいのだから、数学は直接関係ないと思うかもしれません。
しかし、実は、販売者は、分析するのではなく、推定してもよいことになっています。ひとつの理由は、分析するためには、食品を無駄にしなくてはならないからだと思われます。
この推定は、基礎となるデータベースの値から積算すればいいので、用いられる計算もあまり難しいものではありません。しかし、推定ですから、根拠が必要です。
本当にきちんとした推定では、統計学の方法を使います。ここに数学の必要性が出てくるのです。ただ、それはやさしくないので、表示では簡便に積算してもいいようになっています。
推定した場合、表示には推定値や目安だと記してありますから、よく見てそのつもりで利用するのが賢明ということになります。
(メディア学部 小林克正)
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