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2022年4月

卒業研究ゼミでの学びについて

2022年4月30日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

助教の戀津です。

今日は、卒業研究での学び方についてのお話です。

卒業研究は、ゼミの形をとっている研究室が多いと思います。
教員の人数に対し多くの学生が配属されるため、個別指導が難しく全員の集まった場で発表や指摘を行うスタイルになります。
すると、残念ながら一人ひとりにかけられる時間はゼミ全体の時間の中ではわずかになります。
(指摘にかかる時間がまちまちにはなりますが、おおよそ学生数分の一になってしまうでしょう・・・。)

それなら自分の話の時以外は無駄な時間かというと、そうではありません。むしろ、そここそが重要な学習の場になります。
他のメンバーが発表し、教員や仲間が内容について指摘したり議論しているのを聞くことが、ゼミでの学習の大半になります。
そこでされていた指摘は、自分の発表内容にも活かせることが多くあります。もし、他の人が言われている問題点をスルーしていると、自身の発表の時にも当然また指摘されてしまいます。
それは、教員にとっても時間の無駄なのですが、何よりも自分自身の発表の機会を損なっている、というのが大きな問題です。

他の人が指摘されているような問題点は、自分の研究にもあれば当然指摘されます。すると、その指摘に時間を割かれてしまうわけです。
他の人が言われた内容が、自分の研究にも当てはまるな、と気付き、あらかじめ対応することができたならば、貴重な発表の機会をより有用な議論に使えるというわけです。

ゼミ中の他の人の発表時間は、正直退屈かもしれません。
が、上記の通り、自分自身の発表の機会を最大限活かすためにも、しっかりと聞いて自身の研究に活かすようにしてください。

卒業研究のテーマ選びについて

2022年4月29日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

助教の戀津です。

今日は卒業研究のテーマ選びについてのお話です。

卒業研究は、研究室によってはあらかじめいくつかのテーマがあり、その中から選ぶというスタイルの所もあります。
が、私のこれまで関わってきた多くの研究室では学生が自らテーマを探し、教員との議論を通して決定していきます。
以前話したように、卒業研究では新たな問いを立てる能力も重要であるためです。

問いを立てるためには自身の日頃からの興味や経験・観察から得た疑問を他人に伝えることが必要です。
そうして伝えた内容を、教員や同じ卒研室に配属になった仲間たちと話し合いながらテーマにしていきます。
その際に、教員の専門性や教員との相性も重要ですね。(これも以前書きましたので参考にしてください)

研究として成り立つには、新規性や有用性が必要です。これまでにない何か新たな問いを立てるか、これまでにあったものよりも何かの点で優れている必要があります。
なので、分野によってはなかなかテーマにたどり着けないこともあります。多くの人が興味あることはやりつくされていて、新規性も有用性も立てにくいものです。
そういった場合には分野の変更も検討することになりますが、そういった際に外してほしくないのが「自分自身の興味」です。

研究活動を行うことを目的とする場合は、与えられたテーマや興味のない分野に取り組むことにも意義がありますが、卒業研究では何よりも自分自身が楽しめることが重要と考えます。
そもそも、研究活動というのは自身の興味あることを深く追求することです。そして、その道のりはある程度は苦しいものも含みます。
そういったときに、自身がそのテーマが好きであることは続ける上でも辞めない上でも非常に重要な資質です。

自分自身楽しみながらであれば、周りの(興味が違う)人からすれば苦しいような作業も案外こなせてしまうものです。
そういう、他の人が労力を費やせないところにガンガン突き進んでいける興味の力が、そのテーマに新たな知見をもたらします。
その結果、新規性や有用性にたどり着くことができる可能性が高まるのです。

皆さんが自身の興味に従い、でも教員のアドバイスは聞きながら研究としての作法も身に着け、新たな価値を産み出してくれることを願います。

クリエイティブ・アプリケーションの機材準備

2022年4月28日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

助教の戀津です。

昨日紹介した、クリエイティブ・アプリケーションで使う機材の準備を先日していました。

演習用にMacBookやiPadなど複数台を準備しており、それぞれについてOSの最新版へのアップデートや開発用ソフトのインストールなどが必要です。
iPad等iOSの機材は、新規のセットアップをするときに「近くの機材」を使って設定を行うことができます。
まず一台の設定を終え、その近くで別のiPadを起動すると、近くに設定済みのiPadがあるようですが引き継ぎしますか?という感じにメッセージが出ます。
もちろん他人の機材とは起きてしまわないよう、確実にそのiPadの持ち主が操作をしていることが確認できるような手順を挟みますが、このようなことができると大変便利ですね。
実際、今回は後から設定を行った二台についてはこの方法を取り、ほとんど放置で(自動で)セットアップが済んでしまいました。

演習機材準備など多数の機材を扱う機会でないとなかなかできない経験ですが、やはりよくできているなと感心しました。
写真はセットアップ作業中の居室のミーティングスペースです。テーブルを埋め尽くす勢いで機材を展開し、並行で操作していますが上記の通り大半は放置の時間だったので一人でも問題なく行えました。

20220426-181742

これらの機材を使って、クリエイティブ・アプリケーションではプログラムの演習も行います。
参加されている皆さんが多くの学びを得て、いいアプリケーションが作れるようになるよう願います。

プロジェクト演習『クリエイティブ・アプリケーション』

2022年4月27日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

助教の戀津です。
今回は、これまでにも何度か紹介したプロジェクト演習のクリエイティブ・アプリケーションについてです。

今期も授業が始まりましたが、クリエイティブ・アプリケーションは2年ぶりの対面実施になりました。
演習講師の渡邉先生が、リモート中でも座学だけでなく議論をする工夫をしてくださいましたが、今期もそれを継続しています。
4限は冒頭に知識の紹介と、中盤からはその内容をもとに受講者と渡邉先生とで議論をしていく形です。
多くのメンバーで一つの話題を議論していると、自身にはなかった視点が見えたり、知識同士が結びついてより深まるという経験が得られます。

クリエイティブ・アプリケーションでは、このような視点の違い、知識の結びつきを重要視しています。
歴史から過去に人類の行ってきた美や技術の追求を知り、議論を通じて自身の知識と結び付けて身につけていくことができれば、現代のものづくりにも活かせることが多くあるためです。
一見アプリ作りには関係ないようでいて、大変重要な土台を形作るための時間をとっています。

5限には、MacBookやiPadを使っての実際のアプリケーション制作についての講義・演習をしています。
プログラムの書き方やその背景にある概念に触れつつ、iPhoneなどのiOS上で動作するアプリケーションの実装をしていきます。
iOS向けアプリの制作にはMacBookやiPadが必要ですが、クリエイティブ・アプリケーションでは受講者用に機材の準備をしているので普段使っているPCがWindowsでも問題ありません。

履修登録の時期は過ぎてしまいましたが、聴講はいつでも歓迎です。
大変有意義な時間になると思いますので、水曜日の4限5限が空いている方は覗きに来てみてください。

卒業研究「プロダクトデザイン」の皆さん(2022年3月)のポスター紹介開始 1回目

2022年4月26日 (火) 投稿者: メディアコンテンツコース

この春に卒業なさった皆さんは、コロナ禍が続いている中でも感染対策をしながら出来る限り対面で卒研ゼミを行いました。そして例年通り、ポスター公開についてはメンバー全員が快諾してくださっていますので、何回かに分けてこのブログで紹介させていただきます。

今日は、1回目として、岩渕さん、上平さん、大川さんのポスターを紹介します。

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岩渕さんは、普及が進んできた電子書籍タブレットに着目しました。利用者の調査結果として、やはり本としてページをめくる感覚の点で課題が残ることが分かりました。このことを踏まえ、紙の本との違い、むしろは違う点を活かし、本としての形態にはこだわらず専用のコントローラを取り付けることで、新感覚のページをめくる感を出す電子書籍タブレットのデザイン提案を行いました。

上平さんは、環境問題対策としてスーパーなどにおけるポリ袋の有料化や廃止化について着目しました。対策としてエコバッグを携行する人が増えてきたことはよいものの、常に持ち歩くにはかさばる点や購入した品物の収納面で不満を感じているユーザーが多いことが分かりました。このことを踏まえ、折り畳み可能で収納物の大きさや形にあわせやすいエコバッグのデザイン提案を行いました。

大川さんは、一人暮らしにおける洗濯物の室内干しの各種問題点を指摘しました。ユーザー調査の結果、当然ながら屋外に比べて乾きにくいため、衛生面での課題に悩む人が多いことを確認しました。さらに技術面からのアプローチも試み、空気の流れを作りながら風で乾かすことができる形態の室内干し器具のデザイン提案を行いました。

メディア学部 萩原祐志

学生作品「Gravarior」と開発した学生がメディアに登壇

2022年4月25日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です。昨日に引き続き学生のメディア登壇情報をお知らせします。
(こちらはGW放映予定だからこれからです!)

Gravarior」(チーム「御伽珈琲店」)

プロジェクト演習(インタラクティブ・ゲーム制作)で開発し,東京ゲームショウ2021にメタバース出展したゲームが、としまテレビ「池袋ゲームクリエイター発掘学園」で紹介され、開発に携わった学生が出演します。

放送予定は5月3日(水)です。

※池袋ゲームクリエイター発掘学園は、「ゲームクリエイター甲子園」に応募された学生さんのゲーム作品を紹介していくテレビ番組です。

池袋ゲームクリエイター発掘学園 https://onl.la/sUZkbY5

ゲームクリエイター甲子園「Gravarior」 https://game.creators-guild.com/gck2021/3723/

 

Gravarior」は重力を自由自在に操り、障害物や敵と対峙しゴールを目指すアクションゲームです。諸事情あってちょっと出遅れたチームだったのですが、素晴らしい選択と集中で、限られた時間やリソースを使ってかなり楽しめるゲームに仕上がりました。

2021tgsgravarior_ss

開発したのは以下の学生たちです。

庭山健斗:ゲームデザイナー
田中睦希:ゲームデザイナー
渡辺充 :リードプログラマー
小崎悠平:プログラマー
大貫聖 :サウンドデザイナー
勝田岳人:グラフィックデザイナー

 

プロジェクト演習(インタラクティブ・ゲーム制作)は1年次からゲームに必要な様々な技術をメディア学部の教員が協力して指導し、3年次に東京ゲームショウに出展できるゲームを作り上げる演習です。

担当教員:三上浩司、渡辺大地、安原広和、伊藤彰教、川島基展、兼松祥央

文責:三上浩司

コンテンツビジネス

2022年4月24日 (日) 投稿者: メディア社会コース

今週はデジタル時代における、コンテンツビジネスはどのような仕組みであるかについて、コンテンツのデジタルエコシステムとして、定義しその構造について考察するとともに、広告主企業がコンテンツを活用し、コンテンツのデジタルエコシステムの中で広告効果を高める方法について考えました。今後は、このコンテンツのデジタルエコシステムについて、メディア学部では研究を続けていく予定です。

コンテンツビジネス

2022年4月23日 (土) 投稿者: メディア社会コース

コンテンツビジネスの領域において、広告としてコンテンツを活用したいと思う企業がコンテンツホルダとコラボレーションし一定の成果(広告効果)を得るために必要なコンテンツやキャラクターの特性(必要条件)について考えます。成果をあげるためには、第一に、コンテンツの世界観とキャラクターの持つ特徴が、広告主企業の本業や製品にマッチしていることが重要です。第二に、広告主のターゲット顧客が、当該コンテンツやキャラクターを認知しており、親しみを持っていることが重要です。第三に、エンゲージメントと信頼性を得られるようなコンテンツやキャラクターを広告主は選択する必要があるでしょう。

コンテンツビジネス

2022年4月22日 (金) 投稿者: メディア社会コース

アナログ時代のコンテンツの制作システムとデジタル時代の違いとしては、デジタル時代では、(1)著作者は制作にデジタル機材を用い、公開にSNSpixivなどのサイトを用いることで、制作後すぐに公開できるようになった(2)一方的な受容者としてのみ想定されていた生活者が、コンテンツ制作に、能動的に参加することが容易になった。読者は世界に広がり、コミュニティなどで交流できるようになった(2)コンテンツホルダのマーケティング活動においては、コンテンツのデジタル化が進み、メディアの幅が大きく広がり、グローバルなビジネス展開も容易になった などがあります。

コンテンツビジネス

2022年4月21日 (木) 投稿者: メディア社会コース

コンテンツ制作を取り巻く全体像を、デジタル時代のコンテンツエコシステムと呼ぶことができます。エコシステムは、もともと、生態系を意味する言葉ですが、ビジネスでは、ステイクホルダーが互いに関連・依存し合い、総体として経済圏を形成する様子を表しています (IT用語辞典 e-Words,2021)。デジタル時代に入り、この現象が、コンテンツの分野でも発現しています。

<参考文献>

IT用語辞典 e-Words(2021)「エコシステム」2021年8月18日

URL:https://e-words.jp/w/%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0.html

コンテンツビジネス

2022年4月20日 (水) 投稿者: メディア社会コース

コンテンツビジネスにおいて、従来は一方的な受容者としてのみ想定されていた生活者が、コンテンツ制作に、能動的に参加することが容易になったことが、デジタル時代の特長としてあげられます。こうした生活者の参加文化については、コンヴァージェンスカルチャーと呼ばれます(ジェンキンズ,2021)。しかし、このコンヴァージェンスカルチャーとコンテンツホルダの関係には緊張が生まれることもあります。特に問題視されやすいのは、女性ファンによるファンフィクションです。ファンフィクションでは原作の映画で発展させられなかった物語の独自解釈を行なっていることも多いため、こうしたファンフィクションを容認しないコンテンツホルダもいます(ジェンキンズ,2021)

<参考文献>

ヘンリー・ジェンキンズ(著),渡部宏樹,北村紗衣,阿部康人(訳)(2021)『コンヴァージェンス・カルチャー ファンとメディアがつくる参加型文化』晶文社.

コンテンツビジネス

2022年4月19日 (火) 投稿者: メディア社会コース

コンテンツホルダは創作された著作物を受け取ると、マーケティング活動を始めます。この際に重要な戦略は2つあります。上流側である著作権法上の権利に関する戦略、すなわちIPランドスケープと、下流側であるメディアに関する戦略、すなわち、メディアフランチャイズです。メディアフランチャイズとは、コンテンツを著作権法上の権利をもとに、戦略的に、様々な形態に変容させ、かつ、物語を拡張させて、多様なメディアに流通させる戦略のことであり、日本では、メディアミックス戦略と呼ばれることもあります(Tosca,石川,中村,2019)(ジェンキンズ,2021)

<参考文献>

Tosca, Susana,石川淳一,中村彰憲(2019)「立命館映像学 鼎談: トランスメディア・ストーリーテリングとは何か」Journal of College of Image Arts and Sciences、立命館大学,2019, 12,45-57.

ヘンリー・ジェンキンズ(著),渡部宏樹,北村紗衣,阿部康人(訳)(2021)『コンヴァージェンス・カルチャー ファンとメディアがつくる参加型文化』晶文社.

コンテンツビジネス

2022年4月18日 (月) 投稿者: メディア社会コース

こんにちわ、メディア学部進藤です。今週はコンテンツビジネスについてお話します。

コンテンツビジネスは、人間の創作活動の成果としての芸術作品として制作された「著作物(たとえば、マンガの原稿、映像、ソフトウェア等)」を核に、「コンテンツ(たとえば、書籍としてのコミックス、映画、ソトウェア製品等)」、すなわち製品をつくり、その製品を著作権法上の権利をもとに、戦略的に、様々な形態に変容させ、かつ、物語を拡張させて、多様なメディアに流通させるビジネスのことをいいます(進藤,2009)。コンテンツのビジネスモデルには、著作者の創作活動のフェーズと、コンテンツホルダ(出版社、映画会社など)のマーケティング活動のフェーズが存在します。なお、プロフェッショナルな著作者は、アマチュアの一次創作作者から移行することが多く、その背後には、アマチュアの二次創作作者を含むファンダムのコミュニティ活動があり、新たな創作活動の原動力になっています。

<参考文献>

進藤美希(2009)『インターネットマーケティング』白桃書房

メディア学部新入生学部交流会

2022年4月17日 (日) 投稿者: メディア技術コース

皆さん、こんにちは。

東京工科大学では、各学部で「新入生学部交流会」というのを開催します。メディア学部は4月11日の午後に開催したので簡単にレポートしたいと思います。この会はかつては食堂に全員集まって軽食をとりながら交流を深めるようなスタイルで実施していましたが、今年は新型コロナウィルス感染拡大防止のため、片柳研究所棟の8つの教室に3~4のフレッシャーズゼミ(FS)クラス単位で入り、飲食の無い分散開催となりました。全体進行やサークル紹介などは各教室を結んだZoomを活用しました。

学部長挨拶に始まり、ゲーム大会の説明、ゲームの実施と続きました。ゲームは各FSクラス(12~14名程度)をさらに2チームにわけ、全チームで成績を競うようなスタイルでチームとして合議した結果の成績に各個人のポイントが反映された順位付けがされました。結果発表は最後に回し、続いて先生方が各教室を回って簡単な自己紹介を行いました。さすがに全教室は回れないので3人組程度の先生方が3つほどの教室を回りました。

続いてサークル紹介です。学務課の協力を得てサークルに声をかけ、たくさんのサークルから紹介動画を提供していただきました。これはZoomを通して再生され各サークルの連絡先も公開されました。今年度は対面でよいスタートが切れており、サークル活動も本格的に再開できるのではないかと期待しています。多くの新入生がサークル参加を考えているようです。

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これは、当日の参加記念品として新入生に配られたUSBメモリです。これとは別に交流会の最後に発表されたゲームの成績上位チームとブービー賞のチームには後日、賞品が配られました。その他多くのチームにも実用的な景品が出ました。

交流会は森川先生と飯沼先生を中心に企画され、助教の先生方と森川研の4年生の協力を得て実施されました。4年生には当日の司会やUSBメモリのデザインをしてもらいました。この場を借りてお礼を申し上げます。

(メディア学部 寺澤卓也)

対面授業再開

2022年4月16日 (土) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の大淵です。

新学期が始まりました。私が担当する「メディア専門演習II/サウンド・プログラミング」も、メディア学部の多くの科目と同じように、対面授業で行っています。1・2限の授業なので朝早くに始まりますが、初回の授業には全員が集まってくれました。

この授業、2020年の前期はすべてオンラインで、2020年後期と2021年前期は3回だけ対面授業でした。それが、2021年後期には14回中10回を対面で実施できるまでになりました。今期こそは全14回を対面で行えると期待しています。もちろんオンライン授業にはオンライン授業の良さがあるのですが、グループワークで侃々諤々の議論をしながら問題を解いていく楽しさというのは、対面ならではという感じもしますよね。そして、プログラミングを多用するこの授業では、プログラミングが苦手な人であっても、グループでプログラムを完成させていく楽しさを味わえるのではないかと思います。

第1回はプログラミング基礎編でしたが、来週の第2回からはさっそくサウンドデータを扱う予定です。お楽しみに。

フランスからの留学生達 〜 ようこそ日本へ!

2022年4月15日 (金) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の渡辺です。こんにちは。

メディア学部は、多くの海外の大学と提携しています。そんな提携校の一つにフランスの「ISART Digital」(以下「ISART」)があります。ISART はフランスのゲームの開発や制作に関する学校で、スタイルは日本だと専門学校が近いのですが、学位として「学士」が取得できるので、日本だと大学に相当する学校になります。日本だと「デジタルハリウッド大学」が近い存在かもしれません。大変優れた人材を多く輩出している名門校です。

大変光栄なことに、ISART からは東京工科大学(以下「TUT」)との提携をとても重要なものと位置づけていただいています。実際、ISART の Web ページの中でも大々的に扱って頂いております(https://www.isart.com/japan/)。数年前から、ISART からの留学生が多く来日しており、こちらで平均1年くらいの研究活動を行っています。私の研究室でも3年前より2名の留学生を受け入れ、指導の結果国際学会で研究成果を発表することができました。

しかし、そんな ISART と TUT の盛んな交流に、思わぬ障害が立ちはだかることになります。言うまでもなく「コロナ感染」のことです。2020年2月頃に感染が拡大し始めた頃から、日本は当面外国人を受け入れることに極めて慎重な姿勢を取ることになりました。個人的には、感染の拡大をおさえるための措置として適切なものであったとは考えていますが、日本への留学を希望する学生達にとっては、とても残念な状況でありました。

この2年間、TUT で私が指導を担当することになった学生達と、たびたびメールで連絡をとりあっていました。日本での感染がおさまってくる度に大きな期待をよせて連絡をくれたものの、またすぐに感染者が増大して来日の見込みがなくなるという日々を、何度も繰り返していました。そのたびに、彼らが失望するのをなんとも申し訳なく感じざるを得ませんでした。個人的に驚いたのは、いつ来日できるのかについて何の見込みも持てない状況であるにも関わらず、留学希望学生達は誰も辞退しなかったということです。彼らにとって、日本で研究することはそれほど重要なことなんだなと実感させられました。

そんな「留学待ち」の学生がいる一方で、フランスではさらに新たな留学希望者が追加されていくわけで、今年3月の時点で私が指導を担当する希望学生は4名にまで増えてしまいました。そんなおり、2月になって日本政府がようやく重い腰を上げ、留学生達を段階的に受け入れる方針を打ち出しました。ISART の担当の先生は大変熱心にこの提携に取り組んで頂いており、TUT の事務局の担当者をせっついて迅速に全員を日本に送り出す手続きを進めて頂きました。(ISART の U 先生と TUT 事務局の H さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。)

というわけで、4名が無事に私の研究室にやってきました。再び色々な国の人達と活動ができるようになってきたこと、本当に喜ばしく思っています。これから彼らと研究の議論をしたり、一緒に食事に行ったりするのがとても楽しみです。Welcome to Japan!!

Isart

左からモビアン・ヴァランタン君、ルフェ・マキシム君、私(渡辺)、
ソイスヴァン・ジュリアン君、ギヨーム・ジュスト君

メディア学部教授 渡辺大地

久しぶりの対面学会(後編)

2022年4月14日 (木) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の渡辺です。今回は、「前編」に引き続き芸術科学会東北支部に参加したときのことを書いていきたいと思います。

[前回のあらすじ]
3/24に八戸で開催される学会に学生3名、教員2名で参加したいと思ったが、3/16の地震で新幹線が不通となった。急いで航空チケットを取得したが、レンタカーなしでは移動できないこととなった。

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青森空港

青森空港に到着した我々はレンタカーに乗り込み八戸を目指します。カーナビがなぜか遅めの道を選択してしまうこともあり、2時間くらいかかりましたが無事に到着しました。八戸の中心街には屋台村がありまして、独特の雰囲気を持つ酒場となっているのですが、まだまん延防止等重点措置、いわゆる「まん防」が全面解除となる前の時期であり、八戸は対象外ではあったもののちょっと人出は寂しいものでした。一緒に来た阿部助手や院生達にはこの屋台村のことを期待を込めて話していたので、少し残念なことになってしまいました。次に来るときには賑やかさを取り戻しているといいのですが。

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八戸の屋台村を散策する我々

学会発表はつつがなく終わりました。岩手大学や八戸工大の先生方と久しぶりに対面することができました。オンラインでは頻繁にやりとりをしているため、あまり「久しぶり」という感じではなかったのですが、ようやく直接会えるようになったというのはやはり感慨深いものがありました。

Presen

学会発表の様子。発表者は院生の我彦君

翌日は帰路につくことになるわけですが、実は帰りの飛行機が夜遅くのものしか取れなかったため、この日は夜まで青森で時間を潰す必要がありました。せっかくレンタカーも借りていることもあり、ここまで来たので下北半島に足を延ばしてみました。青森県の右側の半島で、恐山などが有名ですね。しかし今回は日帰りということもあり、恐山には寄らず、北端である大間を目指すことにしました。

まず大間に行く往路はできるだけ半島の東側(地図でなら右側)を通ることにしました。この往路で印象的だったのは「六ヶ所村」です。原子力発電所で有名な地なのですが、小規模な村や港が続く中で突如先端的な研究所や(多分そこの研究所に勤める人達が住む)最新鋭の戸建て住居が現れたりと、とても異世界感が溢れる地域でした。

大間に到着し、少し本州最北端の海岸を散歩した後、名物であるマグロに舌鼓を打ちました。海岸の写真の海の向こう側の陸地は北海道になります。

Ooma

本州最北端の大間岬から北海道を眺める我々とカモメ

帰りは半島の西側沿いに行くことにしたのですが、こちらはなかなかの悪路で運転には苦労しました。ちょっと時間的にタイトになってきたことや、一部メンバーが酔い気味になってしまったこともあり、往路に比べると少々緊迫してしまっていたのですが、途中で猿の群とはちあわせたのには驚きました。写真だと5匹くらいしか写ってませんが、30匹くらいはいたんじゃないかと思います。この下北半島の猿は「北限のサル」と言われており、ヒト以外では世界で最も北に生息している野生の霊長類なんだそうです。

Monkey

「北限のサル」達が我々の車を見てゆっくり逃げる(逃げてない)

カーナビでは結構ギリギリの到着時間を示していたので不安になっていましたが、田舎の方は信号が全然ないのでかなり早めに進むことができ、結果的には青森空港で夕食を取ることができるくらいの余裕がありました。空港は大変な賑わいでした。東北地方の人達にとっては、新幹線という交通手段が使えなくなったわけで、通常ではほとんど見られないほどの人出だったようです。青森を出発したのが21時すぎ、羽田に到着したときには22時を過ぎていました。全員ヘトヘトになりながら帰宅です。

この2年間、従来は会合によってなされてきた学術的な活動が、オンラインでも問題なく実施できるということが、多くの学会の尽力によって示されてきました。これ自体は大変素晴らしいことであり、今後コロナ感染が収まってからもオンラインの学会は是非存続していてもらいたいと思います。しかしながら、それはそれとして実際に会って話す、人前で喋る、ダイレクトの声を聴くというのは、オンラインとは別次元の体験であり、実際の対面学会はやはり親交を深めることができる度合いが違うなと実感できました。もっと多くの、全国や全世界の研究者と会うことができる世界が再びやってくる日を、強く待ち望みます。

メディア学部教授 渡辺大地

久しぶりの対面学会(前編)

2022年4月13日 (水) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の渡辺です。こんにちは。

先日の記事で、オンライン学会への参加の報告とともに、現地にいけなかった悔しさを吐露しましたが、3月24日に開催された学会では久しぶりに対面形式で参加できました。

今回参加した学会は、青森県八戸市で開催された「芸術科学会東北支部研究会」というものです。「芸術科学会」は幅広い学問領域をカバーしていることや、仲の良い他大の先生方が多く参加していることから、私がもっとも積極的に参加している学会です。各地域の学会員が気軽に発表できるようにと、芸術科学会には「東北支部」「中部支部」「関西支部」といった地方支部があります。今回は、このうち東北支部が主催した研究会に参加しました。

東北支部という名目にはなっていますが、実際はどこに住んでても参加することができます。また、高専生や学部生、あるいは大学院に入学したばかりの学生が発表することも多く、割とゆるめのレベルでも暖かく受け入れてくれる雰囲気があり、まだ研究が萌芽段階である学生でもリラックスして発表できる、個人的にはとてもありがたい場です。

ご存じのように、長らくの間コロナ感染は収まっておらず、この2年間ほどはほとんどの学会がオンライン開催となっていました。もちろん、オンライン開催であっても学会で対外的に研究を発表することは重要であり、積極的に参加してきました。しかし、オンラインでの発表と実際に聴衆が目の前にいる中での口頭発表はやはり雰囲気が異なるものであり、学生が対面形態での発表を経験できないことも残念に感じているところでした。そんな中、3月の東北支部研究会はハイブリッド形態で実施するという連絡があり、是非学生達にも聴衆がいる中での発表の雰囲気を体感してもらいたいと思い、修士1年の学生達に参加を促しました。結果として、3名の学生が現地で発表、2名の学生がオンラインで発表することとなりました。今回の研究はどれもまだまだ萌芽段階のものであり、現在はまだ大々的に講評できる段階ではないので、研究内容については割愛させてもらいます。

久しぶりの学会出張にワクワクしながら準備を進めていたのですが、3月16日に事件がおきます。地震による東北新幹線の脱線事故です。犠牲者が出なかったのは何よりではありますが、当面の間東北新幹線は開通しないということになりました。17日くらいまでは様子を見てたのですが、「絶望的」という報道を聞き、急いで新幹線の切符をキャンセルし、航空の空席情報を調べました。会場である八戸市に一番近い空港は三沢空港になります。23日の往路については人数分のチケットが確保できそうだったのですが、25日の復路がまったく空席がなく、一時は現地参加を諦めかけました。

1時間くらい経ってからもう一度検討してみようと思い、改めて調べてみたところ、青森空港であれば往復分のチケットをギリギリ確保できそうなことがわかり、間髪入れずに予約しました。八戸まで100kmくらい離れていたのですが、まあ大きめのレンタカー借りればなんとか全員で移動できそうです。

というわけで、23日に羽田空港より青森空港に向かいました。飛行機に乗るのも随分久しぶりです。院生の一人は飛行機は初めてだったみたいですね。

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羽田空港で搭乗を待つ私と院生達(撮影は阿部助手)

(続く)

メディア学部教授 渡辺大地

「メディアのための物理」という本を出版しました。

2022年4月12日 (火) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の大淵です。

このたび、コロナ社より「メディアのための物理」という本を出しました。メディア学部の柿本先生・椿先生との共著です。椿先生が担当される、同じ名前の授業で使う教科書でもあります。

高校の授業の中で、物理は「嫌いな科目」上位の常連です。そんなふうに思われる理由としては、数式が多いとか、専門用語の意味がわからないなどの他に、何の役に立つのかがわからないというのも多いのではないかと思います。そこで本書では、メディアコンテンツを作ってみたい人を念頭に、物理がどんなことに役立つのかを示しながら解説していくようにしました。

私が担当した第4章「音響処理のための物理」では、音のコンテンツを作りたい人のために、音がどのように反響するのか、ハーモニーはどういう条件で生じるのか、マイクやスピーカーはどのような原理で動いているのかなどを説明しています。また、第6章「作品世界の中の物理」では、SF小説や映画・アニメに出てくるタイムマシンやワープ航法の原理やパラドックスについて述べています。その他の章でも、ゲームやCGなどを想定して、物理法則がどのように役立つかが書かれており、これまで無味乾燥だと思っていた物理が、実はいろんな場面で役に立つことがわかっていただけるのではないかと思います。

数式が苦手な人は斜め読みでもいいので、コンテンツ制作と物理の関係を少しでも感じ取っていただければ幸いです。

 

学会発表報告 (デジタルコンテンツクリエーション研究会)

2022年4月11日 (月) 投稿者: メディア技術コース

メディア学部の渡辺です。こんにちは。

少し間が開いてしまいましたが、2022年1月20,21日に開催された「情報処理学会デジタルコンテンツクリエーション研究会」にて、私が指導していた(当時)修士2年の小坂大樹君が「経路探索における部分グラフを用いた経路グラフ最適化に関する研究」というタイトルで口頭発表を行いました。今回は、その報告をしたいと思います。

小坂君の研究は、タイトル名にあるように経路探索に関する研究です。経路探索とは、マップ内に出発地と到着地を設定し、その経路を算出する理論や技術のことです。直接的には、カーナビゲーションやスマホの地図でのルート検索などが応用用途として挙げられますが、ゲーム内でのAI制御でも重要な役割を担います。ゲーム内のキャラクターが目的地に移動する際、どのような経路を通るのかを求めるための重要な理論です。

経路探索を行うには、マップ内の経路情報(要するに道路マップ)が必要となるのですが、この情報のことを数学的には「経路グラフ」と呼びます。この経路グラフの作成は自動的に行うことができるのですが、自動的に作成する場合にはどの程度の細かさにするかが問題になります。細かすぎると記憶量や計算時間が多くて処理が重くなってしまいますが、粗すぎると大回りをしてしまう可能性が高くなります。そのため、ゲーム等で実践的に利用するにはデザイナーが微調整をする必要があり、多大な作業が発生してしまうという問題があります。小坂君の研究は、まず細かく作成した経路グラフに対し、どの経路が省略可能なのかを算出することを目的としたものです。

この学会はオンラインで実施されたのですが、本当は淡路島で実施する予定でした。私はこの研究会の運用委員でして、2021年12月までは現地で開催するための手続きを行っていました。2021年末頃、全国の感染者数は100人前後で推移しており、日本でのコロナはほぼ終息したという認識が広まっていました。実際、11月や12月ではいくつかの学会で現地開催を実現しており、私も久しぶりの現地での学会参加を楽しみしていました。

しかし、年末から様相がかわりはじめてきて、1月に入ってきてからは徐々に増加しはじめます。実施形態を決定する最終判断は 1/5 の Zoom ミーティングで行ったのですが、その時点ではまだコロナ感染者がどうなるかは微妙なところだったのですが、これまでの経験上「コロナ感染は今後爆発的に増加する可能性が高い」と考え、やむを得ずオンラインに変更することにしました。淡路島で宿泊や実施会場としておさえていたホテルには大変なご迷惑をおかけしてしまうことになり、非常に残念ではありましたが致し方ありませんでした。

結果として、開催日の感染者数は全国で5万人程度にまでふくれあがり、もし現地としていたら大半の発表者は参加を辞退していたことだろうと思います。オンライン開催の判断は大正解だったのですが、それでも残念な気持ちは残ってしまいました。来年度の研究会も、改めて淡路島で開催するということで関係者と調整しているのですが、来年こそは現地で開催できることを強く願っています。

実は、3月に開催された別の学会は現地開催を実現でき、久しぶりに対面で多くの他大学の先生方のお目にかかることが叶ったのですが、それはまた別記事で紹介します。


メディア学部教授 渡辺大地

新入生向けプロジェクト演習合同説明会

2022年4月10日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です

本日は,メディア学部のカリキュラムの目玉の一つである,プロジェクト演習の新入生に向けた説明会について紹介します.

プロジェクト演習は2003年からスタートした取り組みで,授業としてはプロジェクト演習I(1年前期),II(1年後期),III(2年前期),IV(2年後期),V(3年前期),VI(3年後期)の6つが開講されており,それぞれの学期に教員が設定したテーマ名で複数の演習が用意されています.

テーマは教員が比較的自由に設定できることから,時代に合わせた演習をすぐに立ち上げられるのがメリットの一つとなっています.一方で,あまりにもたくさんの演習(全58テーマ)があるため,どのように履修していくかなかなか選ぶのも大変です.特に新入生にとっては何を選んだらいいのかわからないということで,1年生が前期から履修できるプロジェクト演習の教員が勢ぞろいして,集中的に各プロジェクト演習のテーマを説明しようという一大イベントが出来上がりました.

参加は任意ですが,実際はほぼすべての新入生が参加します.その後始まる授業を意識して,授業の時限に合わせた100分一コマとし,休憩時間をはさんで2コマ連続で実施しました.

説明会後に個別の質問時間を用意しましたが,各テーマの先生の周りに人だかりができて,関心の高さがよくわかりました.

プロジェクト演習の活動の様子はこのBlogの中でもどんどん紹介していきますので楽しみにしていてください.

 

2021年度のプロジェクト演習に関連する記事の一部をこちらにリンクしておきます.

東京ゲームショウ2021出展

AnimeJapan2022出展

八王子NPOフェスティバル(インテブロ)

クリエイティブアプリケーション

 

文責:三上浩司

第15回シナリオ執筆未習熟者の作品に共通して発生する欠点(あな)

2022年4月 9日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。

今回も「シナリオ執筆未習熟者の作品に共通して発生する欠点」として、定期的に私が何度も遭遇してきた「シナリオの欠点(あな)」について書いていこうと思います。今回取り上げるトピックは・・・

「自分の大好きな要素を詰め込んでしまって発生したシナリオの欠点(あな)」です。

新年度2022年を迎えたということで、シナリオに興味を持って本メディア学部に入学してきた人もたくさんいるということで、前回「第14回シナリオ執筆未習熟者の作品に共通して発生する欠点(あな)」では、こんなことを述べました。

『いちばんやってはいけないのは、そういった説明(※既存作品との違いについて)もできずに「これは私の完全オリジナルです」と主張してしまうことです。教科書レベルで扱われている作品との違いを説明できずに、自身のオリジナルと言い放つのは、たとえ本当に何も知らずに思いついたことだとしても、問題になりかねません。』

きっかけは個人ごとによって様々ですが、作品を享受する側でしかなかった人間が「自ら作品を供給する側にまわりたい」と思うようになる瞬間は間違いなくに存在し、本メディア学部においては、映画・ドラマ・アニメ・漫画・ゲーム・ドラマ・ラノベなど、様々な分野における飛躍を目指して入学してくる、意欲的な学生がたくさんいることは、特徴と言っていいでしょう。

きっかけとなった媒体やコンテンツの違いはもちろんあるわけですが、彼らに共通する点のひとつは「感銘を受けた作品」つまりは「大好きな作品」があって、「自分もそういう作品を作ってみたい!」というモチベーションにあったりします。

このモチベーションはとても大事なものです。一見すると、未熟者の浅はかな思いつきのように思われがちですが、とても純粋かつ素直な創作な意欲の現れで、プロでもそう大差ないのです。

以前、私は「シナリオアナリシスでよくある質問(おすすめの映画)その38後編」で、映画「フック」を取り上げ、こんな一節を書きました。

http://blog.media.teu.ac.jp/2022/03/post-34e81d.html

『この作品は、前述した原作「ピーター・パン」を、監督のスティーブン・スピルバーグが大好きだったことから実現した、とされているのですが、親子愛をテーマにした映画には定評のあるスピルバーグ監督が手掛けていることもあって、原作そのままではなく、親子愛を強く押し出す形の作品になっています。』

数々のヒット作を世に送り出してきた映画監督スティーブン・スピルバーグですら、映画を撮影しようとするきっかけは、大好きな作品「ピーター・パン」なのです。そのきっかけには巨匠監督と本メディア学部の学生に差などありません。

違いがあるとすれば、これも同エントリーに記述しましたが・・・

「あきらかに作中の世界は『ピーター・パン』原作の舞台だとわかっているのだが”主人公の中年男が本当にピーター・パンなのか?”という疑問がつねに尽きず、実際、主人公をとりまく人間たちはおろか、本人すらピーター・パンだと思っていないため、”ピーター・パンではない誰かなのではないか?だとしたら何者なのか?”という興味をもたせる作りになっています。」という部分です。

こういった、映画を最後まで観ようと思わせる興味を、ストーリー上に「しかけ」として組み込めるか否か、という点はプロと素人の明確な違いであり、なかなか一朝一夕に真似できることではありません。

一歩間違えると、まさに「自分の大好きな要素を詰め込んでしまって発生したシナリオの欠点(あな)」となりうるのです。

うまく見極めていきたいものです。

第14回シナリオ執筆未習熟者の作品に共通して発生する欠点(あな)

2022年4月 8日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース

みなさん、こんにちは。メディア学部実験助手の菅野です。

今回も「シナリオ執筆未習熟者の作品に共通して発生する欠点」として、定期的に私が何度も遭遇してきた「シナリオの欠点(あな)」について書いていこうと思います。今回取り上げるトピックは・・・

「既存作品をパクっているのに悪びれないシナリオの欠点(あな)」です。

東京工科大学メディア学部も2022年度前期となり、新入生を迎える時期となりました。フレッシュな学生たちがキャンパスにやって来る時期であり、嬉しいことに少なからず映像コンテンツのシナリオに興味を持って本メディア学部に入学してきた人もいます。

そして、そんな彼らであるがゆえに、とても純粋な気持ちで自身渾身の作品を提出してくれるわけですが、毎年度よくある相談があります。

「自分が面白いと思う要素を詰め込んだのですが、これってパクりになりませんか?」

正直なところ、その不安をいだける人は自己分析が出来ているという点において既に優秀であり、シナリオライターとして将来有望な素養を持っているといって差し支えない、と私は考えています。

そう考える理由の一つは、「シナリオ」が映像コンテンツの歴史と共に生まれ、進化してきたもので、しかしながら歴史的な経緯から見れば、多く見積もっても100年くらいしか経ていないため、世界的に見てもまだまだ発展途上のものである、という理由からです。

娯楽目的のコンテンツのための生成物としては、音楽分野における楽譜や和製の理論に及ばない部分が多々あり、むしろそれらに学ぶところや、後追いしていると言わざるをえないところがあります。

さらに、シナリオ発祥の観点から言えば、もともとは映像の記録撮影の指示書でしかなかった文書に、劇作の物語(ストーリー)概念を組み込む様になったという時点で演劇や戯曲の後追いであることはいうまでもないので、下手にシナリオが音楽や劇作に先んじた生成物であることを主張すると、恥ずかしい思いをしかねません。

以前、私は「シナリオアナリシスでよくある質問(おすすめの映画)」で、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を取り上げ、こんな一節を書きました。

http://blog.media.teu.ac.jp/2020/08/post-9ad442.html#SynUZae.twitter_tweet_count_m

『この作品「映画の教科書」と呼ばれることもあるほど、映画に必要不可欠な要素をコンパクトに組み込んだ作品で、そのシナリオもまた数々の教則本に取り上げられることが多い作品です。バック・トゥ・ザ・フューチャーのシナリオが載っている書籍は何冊もあります』

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は、タイム・トラベルを題材にした代表てきな作品であり、その完成度から影響をうけたシナリオライターは数知れず、それゆえにタイム・トラベルをシナリオのギミックに組み込もうとすると、意識せずにはいられない作品であり、どうしても「パクリになってしまうのではないか?」と考えるシナリオライターは多いです。

ここで重要なのは、誰か、例えば私に相談して「パクリではないよ」と言ってもらうことではありません。シナリオライター本人が、自分のシナリオにおいてタイム・トラベルを題材にストーリーを記述した上で、「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』との違いはこの点です」と、論理的かつ根拠を示し、納得してもらうことです。

いちばんやってはいけないのは、そういった説明もできずに「これは私の完全オリジナルです」と主張してしまうことです。教科書レベルで扱われている作品との違いを説明できずに、自身のオリジナルと言い放つのは、たとえ本当に何も知らずに思いついたことだとしても、問題になりかねません。

はっきり言って、それはもはや「シナリオの欠点(あな)」ですらないのです。敗訴確定の訴訟問題です。事前のリサーチは大事です。気をつけておいて損はないでしょう。

テキトーなようで真面目な愛すべき学生たちの卒研成果をポスターで紹介してまいります

2022年4月 7日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

相変わらずコロナ禍は続いているのですが、大学でも感染対策を施した上で、3月には卒業式、そして昨日(この執筆は4/6)は入学式がありました。6つの学部を午前と午後に分け、安全対策を施したうえで行われました。対面で実施できてよかったと思います。

さて、3月の卒業式についてのことですが、式が終了後に昨年同様に画面上でのことですが学部の全研究室の集合がありました。全員が真面目に整列して写っている研究室もあれば、よい意味でテキトーな雰囲気で写っている研究室もありました。

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私の研究室は、まあ予想通りといいますか、教員のキャラクタのせいでしょうか、後者のタイプで集まり写っていました。この写真はその後のスナップ(数名は横にはみ出て写っていない!)です。こんな感じの学生たちですが、テキトーなのかというと全然ちがいます。私の印象ではむしろ逆ですね。コロナ禍を言い訳にすることなく、卒研ゼミでは12月末まで可能なかぎり対面で集まり意見交換し、内容もきっちりとポスターにまとめています。そして今回卒業したメンバーも全員がブログ上での紹介に快諾してくれています。というわけですので、次回から数名ずつ紹介してまいります。

メディア学部 萩原祐志

プロジェクト演習のゲーム制作チームが番組に出演します!

2022年4月 6日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース


ネット配信テレビのとしまテレビ様で放送されている番組「池袋ゲームクリエイター発掘学園」に、工科大メディア学部の
プロジェクト演習ゲーム制作チーム「げーみんぐからあげ」のメンバーが自ら製作した「four legs chicken」を引き下げて出演します。

「four legs chicken」は「ゲームクリエイター甲子園2021」において企業賞を受賞した作品です。
放送日は4/9  13:30からです。(再放送は月火金22:30から)
※池袋ゲームクリエイター発掘学園は、「ゲームクリエイター甲子園」に応募された学生さんのゲーム作品を紹介していくテレビ番組です。

としまテレビにご加入している方は是非ご覧ください。
都内だと、江東区、中央区、多摩市、稲城市、八王子市一部でネット配信されています。

他の地域は以下の通りです。
北海道:北海道函館エリア
信越:新潟県新潟エリア
東北:秋田県秋田市ほか
山形県米沢市ほか
南関東:多摩テレビ(多摩市・稲城市・八王子市一部)
     東京ベイネットワーク(江東区・中央区)
愛知県稲沢等
島根県石見エリア
愛媛県今治市ほか
徳島県鳴門市ほか
宮崎県 延岡市・日向市・高千穂ほか
福岡県福岡市ほか
長崎県佐世保ほか(壱岐市含む)
沖縄県石垣市

新入生の皆さんへ

2022年4月 5日 (火) 投稿者: メディア技術コース

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。メディア学部長の大淵です。

既にガイダンスは始まっていますが、本日の入学式で、あたらめて大学生活のはじまりを実感されているのではないでしょうか。さて、大学生活のスタートにあたり、私から二つのアドバイスをしたいと思います。それは、「好きなことを勉強する」ことと、「好きではないことを勉強する」ことです。

「好きなこと」は簡単ですね。皆さんが進学先としてメディア学部を選んだときに、これをやりたいと思ったことがきっとあったと思います。ゲーム、CG、音楽など、人それぞれだと思いますが、メディア学部にはそうしたテーマに沿った授業が揃っています。すぐに手を動かしてみたい人には「プロジェクト演習」もあります。ぜひ積極的に取り組んでみてください。

「好きではないこと」は、ちょっと難しいかもしれませんが、ここで言いたいのは「嫌いなこと」ではありません。そうではなくて、「好きだか嫌いだか何だかよくわからないようなこと」を探してみてください。大学の授業には、高校までのカリキュラムには全く出てこなかったような科目がたくさんあります。そして、そのような学問の多様性は、現代社会における職業の多様性につながっています。何だかよくわからない科目の中に「あれ、これってちょっと楽しいかも」と思えるものを見つけられたら、皆さんの将来の可能性が大きく広がっていくかもしれません。

教室で皆さんに会えるのを楽しみにしています。

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3月27日(日)オープンキャンパス[来場型]開催報告

2022年4月 4日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース

3月27日(日)に八王子キャンパスのオープンキャンパスが開催されました。来場型の開催は昨年7月以来、8ヶ月ぶりです。定員制となりましたが、皆さまを八王子キャンパスにお迎えできまして大変嬉しく思っております。

メディア学部は片柳研究所棟で大淵学部長による学部説明ののち、学生たちがキャンパス内を紹介しながらメディア学部の活動拠点である研究棟Cにご案内し、研究室内部と研究内容の一端をご覧いただきました。

今回は31研究室のうち17研究室を公開しました。見学の順路で研究室名とオープンキャンパスでの紹介テーマ・概要をご紹介しましょう。


【5階】
1)永田研究室「イメージ処理あれこれ」
 画像やセンサ入力デバイスを使った研究を紹介します。
2)小林研究室「ビジネス・プランニング」
 ビジネスに限らない予測とプランニングの研究をしています。
3)太田・加藤研究室「インタラクションデザイン」
 人とコンピュータの新しいインタラクションの研究を紹介します。

【4階】
4)三上・兼松研究室「コンテンツプロデューシング/ゲームイノベーション」
 ゲームやアニメの制作技術研究や作品制作について紹介します。
5)藤澤研究室「人工知能のメディアへの応用」
 プロジェクト演習:人工知能実験室と卒研での研究事例を紹介します。
6)柿本・戀津研究室「CG技術とビジュアルシミュレーション」
 CG技術全般に関する質問に加え、メディア学部に関する質問にもお答えします。
7)寺澤研究室「ネットワークメディア」
 ネットワークを舞台に技術的に日常の問題解決を目指しています。
8)吉岡研究室「聴覚障害支援メディア」
 聴覚障害を取り巻く課題をデジタルで解決する研究をしています。
9)伊藤(謙)研究室「楽曲分析と音楽制作」
 本研究室での活動のほか、関連する授業や演習の質問もどうぞ!
10)安原研究室「インタラクティブコンテンツデザイン」
 おもしろいゲームをデザインする研究について紹介します。

【3階】
11)千種研究室「企業・団体のプロモーション技法」
 プロジェクト演習で使用しているデザインツールcanvaの活用事例を紹介します。
12)大淵研究室「デジタル音響処理と人間の聴覚」
 コンピューターで様々な音を作ったり、音の内容を自動分析したりします。
13)渡辺研究室「ゲームサイエンス」
 ゲームに関するグラフックス技術やAIに関する研究をしています。
14)伊藤(彰)研究室「exSD」
 立体音響を軸にアートやゲームのサウンドデザイン研究を紹介します。
15)森川研究室「メディア&コミュニケーション研究」
 デジタル時代のメディア利用に関する様々な研究を行っています。

【2階】
16)藤崎研究室「広告コミュニケーション・SNSマーケティング」
 ソーシャルメディア時代のマーケティングに関する研究をしています。
17)川島研究室「次世代CGクリエイション」
 CGクリエイター、ゲームクリエイターを目指す在学生らの作品制作や研究の取り組みについて紹介します。



当日の会場の様子です。

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通常のオープンキャンパスのほか、この4月から「ミニキャンパス見学会」(八王子・蒲田)が始まりました。研究紹介はありませんが、実際に大学内を歩いてキャンパスの魅力を体感できるチャンスです。こちらのご参加もお待ちしています!


(メディア学部 伊藤謙一郎)

第19回情報コミュニケーション学会全国大会(青山学院大学社会情報学部)

2022年4月 3日 (日) 投稿者: メディア社会コース

本学会にはこれまで、例年7月に神田駿河台にある明治大学紫紺館で開催される、情報コミュニケーション学会研究会/社会コミュニケーション部会で、当ゼミ生も報告させていただいてきました。部会とは言いながら、参加者は30~40名にも上り、歴代のゼミ生は、参加者の先生方から、質疑終了後の休憩時間等にも非常にたくさんのご指導を受け、大変お世話になっている学会でもあります。

さて、当学会の全国大会には初の参加になりました。2022年3月12~13日に青山学院大学相模原キャンパスで開催される予定でしたが、遠隔開催に切り替わりました。2021年度ゼミ生の参加する最後の学会です。

http://www.cis.gr.jp/zenkoku.html

当ゼミからは、O君、E君が報告しました。O君は3回目、 E君は5回目の学会参加です。

O君「薄顔男性の流行要因とその顔印象から未婚化改善への検討」

E君「日本国内における煙草業界の現状と今後について」

ここでは、会場のO大学のM先生からO君への書面でのコメントを紹介いたします(学会特設slackより)。

O大学のMです。
Oさんのご研究、「顔分析」をしっかり科学的な研究としてされていて、とても興味深かったので一言コメントさせていただきます。
今回ご発表された歴史的研究では、「うす顔が人気」という変化が結果として出てきた興味深い研究と思いました。また、顔分析によるマッチングシステムは、結婚相談所だけでなく、ネット上の出会いを支援するサイト等でニーズがあると思いました。
この2つの研究の関係が、説得力のあるロジックでつながると、研究としての一貫性が出てきてより上を目指せるような気がしました。マッチングシステムでは、人気のうす顔でなくても、マッチングさせてあげる必要が出てくると思うので、歴史研究で「うす顔が人気」という結果とマッチングシステムの研究をつなぐには、ひとロジック必要なのかな、と思いました。
今後のご研究、楽しみにしています!

もちろん、E君にも座長の明治大学後藤先生から口頭で、非常に貴重な質疑、コメントをいただきました。また、両君とも、他の報告の質疑にも参加し、そして閉会での突然の指名にも的を得た答弁で、学会参加も板についてきたと感じました。学部生活を締めくくるにふさわしい活躍ぶりであったと思います。

(メディア学部 榊俊吾)

情報文化学会関東支部会

2022年4月 2日 (土) 投稿者: メディア社会コース

本支部会は、例年、夏休みと春休みの時期の2回、都内で開催されてきました。昨年はいずれも開催されず、今年は2月25日に遠隔で実施することになりました。

http://jouhou-bunka.jp/

当ゼミからは、W君、E君が報告しました。W君は初の、E君は4回目の学会参加です。

W君「新型コロナと欧州5 大リーグ」

E君「日本国内における煙草業界の現状と今後について」

また、本学の藤崎先生のゼミから4件、明治大学情報コミュニケーション学部の後藤先生のゼミから3件の報告もあり、総勢19名の学部生と、東京経済大学の稲垣先生(関東支部会支部長)、関東学院大学の本田先生(当ゼミの演習講師でもあります)、内閣府の村舘先生が報告する、支部会としては大変賑やかなものとなりました。

報告テーマも多種多様で、筆者が特に興味深かったのは、村舘先生の報告と、明治の学生5名による「ゴミの分別に対する⾏動経済学的アプローチ」という実証研究でした。都内全自治体の分別ルールを詳細に調査/分類し、また住民に対する独自の意識調査から分別に対する認識/行動を分析した、今後の進展が大変楽しみな研究報告でした。

一方、村舘先生の報告テーマは「不均衡進化理論と不均衡動学」です。筆者は不均衡進化理論には詳らかではありませんが、不均衡動学は、経済学を勉強したことのある人なら誰でも知っている岩井克人先生の数ある業績の一つです。生物進化でお馴染みの自然淘汰と突然変異という機構を社会経済現象に直接適用するのはややナイーブです。今回の報告は、不均衡という社会経済現象のさまざまな過程で表出する概念で経済成長過程を再構築しようという野心的な取り組みです。現時点で両者の接合した数理モデルが提示されたわけではありませんが、経済成長過程における技術革新の問題に一石を投じる研究に発展していくのではないかと大いに期待しています。定刻を過ぎながらもあっという間の半日でした。

(メディア学部 榊俊吾)

社会情報学会中国四国支部会2021年度第2回研究発表会(香川短期大学)

2022年4月 1日 (金) 投稿者: メディア社会コース

昨日の情報文化学会九州支部会に引き続き、社会情報学会中国四国支部会第2回研究発表会が開催されました。本支部会は、本年より開催校が高知大学から香川短期大学に変更になりました。当初2021 年 2月 12 日(土) 9:00~12:00に現地開催の予定でしたが、遠隔実施に切り替わりました。当ゼミからは、O君、E君が報告しました。O君は2回目、E君は3回目の学会参加です。

O君「薄顔男性の流行要因とその顔印象から未婚化改善への検討」

E君「日本国内における煙草業界の現状と今後について」

http://ssi.or.jp/committee/2022pdf/20220212chugokushikoku.pdf

さて、鉄道好きとしては、岡山から「南風」に乗車し、瀬戸大橋を渡ることを楽しみにしていました。香川短期大学のある香川県宇多津町は瀬戸大橋を渡ってすぐ、丸亀市の隣にあります。丸亀城、中津万象園はじめ、少し足を伸ばして、金刀比羅宮、高松市の栗林公園など、名所の宝庫です。O君、E君の報告は午前中でしたので、午後は失敬して、名所探訪を気取るつもりでいました。しかし、健康あっての学問ですから仕方ありません。来年の現地参加を楽しみにしているところです。

(メディア学部 榊俊吾)

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