卒業研究のテーマ選びについて
2022年4月29日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース
助教の戀津です。
今日は卒業研究のテーマ選びについてのお話です。
卒業研究は、研究室によってはあらかじめいくつかのテーマがあり、その中から選ぶというスタイルの所もあります。
が、私のこれまで関わってきた多くの研究室では学生が自らテーマを探し、教員との議論を通して決定していきます。
以前話したように、卒業研究では新たな問いを立てる能力も重要であるためです。
問いを立てるためには自身の日頃からの興味や経験・観察から得た疑問を他人に伝えることが必要です。
そうして伝えた内容を、教員や同じ卒研室に配属になった仲間たちと話し合いながらテーマにしていきます。
その際に、教員の専門性や教員との相性も重要ですね。(これも以前書きましたので参考にしてください)
研究として成り立つには、新規性や有用性が必要です。これまでにない何か新たな問いを立てるか、これまでにあったものよりも何かの点で優れている必要があります。
なので、分野によってはなかなかテーマにたどり着けないこともあります。多くの人が興味あることはやりつくされていて、新規性も有用性も立てにくいものです。
そういった場合には分野の変更も検討することになりますが、そういった際に外してほしくないのが「自分自身の興味」です。
研究活動を行うことを目的とする場合は、与えられたテーマや興味のない分野に取り組むことにも意義がありますが、卒業研究では何よりも自分自身が楽しめることが重要と考えます。
そもそも、研究活動というのは自身の興味あることを深く追求することです。そして、その道のりはある程度は苦しいものも含みます。
そういったときに、自身がそのテーマが好きであることは続ける上でも辞めない上でも非常に重要な資質です。
自分自身楽しみながらであれば、周りの(興味が違う)人からすれば苦しいような作業も案外こなせてしまうものです。
そういう、他の人が労力を費やせないところにガンガン突き進んでいける興味の力が、そのテーマに新たな知見をもたらします。
その結果、新規性や有用性にたどり着くことができる可能性が高まるのです。
皆さんが自身の興味に従い、でも教員のアドバイスは聞きながら研究としての作法も身に着け、新たな価値を産み出してくれることを願います。
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